バドミントンにおける「フォルト」とは、競技規則に違反した反則行為を指します。フォルトが宣告されるとラリーが終了し、相手に1点が入ります。本記事では、サービス時やラリー中にどのような行為がフォルトとなるのか、2025年最新ルールに基づいて詳しく解説します。初心者にも分かりやすいよう、具体的な例と対策も紹介していきます。
目次
バドミントンでのフォルトとは何か？
フォルトとはバドミントンの競技規則に違反する行為を指し、これが起こると即座に相手に1点が与えられ、ラリーが終了します。サーブ権に関わらずフォルトをした側は得点できず、ポイントは相手側に移ります。例えば打ったシャトルがアウトになった場合でも、一部がコート内に残っていればインと判定されフォルトにはならない、といった審判の判定基準があります。
一般的なフォルトはミスによるものですが、故意や重大な反則行為の場合、試合中の警告だけでなく失格処分になるケースもあります。バドミントンの公式ルールでは、さまざまなフォルトのパターンが明記されているため、プレー前に基本的な決まりを押さえておくことが重要です。
フォルトの定義とペナルティ
バドミントンでは競技規則上のどんな違反行為でも「フォルト」と呼ばれます。フォルトが起こると対戦相手に自動的に1点が入り、サーブ権も相手側に移ります。また審判は「フォルト」とコールしてラリーを即座に中断します。どのプレーがフォルトになるかは複雑ですが、公式ルールで具体的に定義されています。
フォルトの代表的なペナルティは、相手に1点の付与とサーブ権の移動です。例えばサービスミス・アウト・ネットタッチなどでフォルトとなれば即座に相手に点が入り、次は相手側がサーバーになります。フォルトをしない限りは絶対に相手に点が入らないため、ミスや反則を避けることが試合での勝敗を左右します。
フォルトとレットの違い
フォルトと混同されやすい言葉に「レット」があります。レットは予期せぬ事態や判定ミスでラリーを取り直す際にコールされるもので、得点は変わらず同じサイドが再度サーブします。
| フォルト | レット |
|---|---|
| ルール違反による反則。相手に1点が入り、サーブ権も移動 | 不慮の事故や判定のやり直し。得点はそのまま、同じサイドが再度サーブ |
| サーブミスやシャトルアウトなどで明確に反則 | シャトル破損や審判の判断ミスなど不可抗力の場合 |
| 例：シャトルがコート外に落ちる | 例：線審が誤ってアウトと言った場合 |
このように、フォルトでは相手に得点が入りますが、レットでは得点は変わりません。レットでは試合がリセットされるため、得点やサーブ権に影響がない点が大きな違いです。
フォルトになる主な行為
サービス時にフォルトとなる行為
サービス時にフォルトとなる代表的な行為には、サーバーの足やラケットの使い方に関するものがあります。まずサーバーは両足を地面から離さず、サービスエリア内で静止していなければなりません。足を動かしたりベースラインを踏んだりすると「フットフォルト」となり反則です。また、サービス時のラケットの動作が途中で止まったり、中断されるとフォルトになります。例えば、ラケットを後ろに引いた状態で一旦止まってからスイングすると、動作が連続しておらず反則と判定されます。
サービス時は、サーバーの両足を地面につけて静止し、コート外に足を出さないようにします。足が動いたりベースラインを踏んだりすると「フットフォルト」と呼ばれる反則になり、相手に1点が入ります。
また、サーブの打点については2018年にルール改正があり、高さ1.15m以下で打つことが義務づけられました（固定サーブ高さルール）。これに違反してラケットヘッドが上向きでシャトルを打ったり、握り損なった場合はフォルトになります。さらに、サービス時には一定のテンポで打つ必要があります。サーバーとレシーバーが構えた後に意図的に極端に時間をかけすぎるのも反則となる可能性があります。
サービス時にシャトルがネットにかかったり受け手のパートナーに触れたりする行為もフォルトです。ネットを越えた後にシャトルがネットにひっかかったり、ダブルスでサーブを受ける側のパートナーが返球するとフォルトとなります。
ラリー中にフォルトとなる行為（シャトル関連）
ラリー中のシャトルに関するフォルトも複数あります。まずシャトルがコートの外（境界線の外側）に落ちるとフォルトです。また、相手コートへ向かって打ったシャトルがネットを越えず自軍側に落ちた場合もフォルトになります。シャトルが天井や壁に触れてしまった場合も反則です。
- シャトルがコート外（ラインの外）に落ちる
- シャトルが相手コートのネットを越えず自軍側に落ちる
- シャトルが天井や壁に触れる
- シャトルがプレーヤーの身体または着衣に触れる
- シャトルがコート外の人や物に触れる
- 一度ラケットでシャトルを保持してから打つ（ホールディング）
- 同じプレーヤーがシャトルを連続で二度打つ（ダブルヒット）
- ダブルスでパートナーが連続してシャトルを打つ
なお、シャトルがライン上やコート上の境界線に触れた場合はフォルトとはせずインと判定されます。インかアウトかはシャトルが最初に落ちた位置で判断し、コルクの部分がライン内に入っていればイン扱いになります。
ラリー中にフォルトとなる行為（選手の動作）
ラリー中の自身の動作によるフォルトもあります。例えば、ラケットや身体でネットに触れた場合はフォルトです。また、ラケットや身体が相手コートよりネットの上を越えて侵入すると反則になります（ただし自分のシュートのフォローでネットを越えても、シャトルへの初回接触点が自軍側ならセーフです）。
- ネットやネット支柱にラケット、身体、衣服が触れる
- ラケットや身体がネットの上を越えて相手コートに侵入する
- 相手選手の正当なショットを妨害する（インプレー中に相手が打とうとする時に邪魔をする）
- 大声や身振りで相手を故意に惑わす・妨害する
- 審判にフラッグラント（著しい）な反則行為と判断される行為（繰り返しの反則など）
侵入の例としては、ラケットで相手の空中のシャトルを取ろうとしてネットを越える場合があります。ネットタッチや侵入などはどんなに軽微でもフォルトとなり、その場でポイントが失われます。また、故意に相手のゲーム進行を乱そうとする行為もフォルトです。
フォルトを避けるための注意点
フォルトを減らすためには基本ルールを意識したプレーが不可欠です。サーブ時は両足の位置と静止を確認し、正しいフォームで打つようにしましょう。一連の動作でスイングを完了させ、ラケットの動きにブレがないようにします。シャトルの高さ（1.15m以下）を守るために練習で打点を意識し、サーブを打ち損なわないよう心がけましょう。
- サーブでは足の位置をしっかり確認し、ライン外に出ない
- シャトルの高さ（1.15m）に注意してサービスフォームを練習する
- ネットに近づきすぎず、スイングを途中で止めない
ラリー中はシャトルの位置を常に把握し、余裕をもってコート上の位置取りを行いましょう。ネット触りを防ぐためには、相手のショットに対して十分に引きつけて打つ、あるいは跳ね返った次の動きにすぐ備えることが重要です。ダブルスではパートナーとの連携が不可欠です。パートナーとカバー範囲を話し合い、相手コートにシャトルが渡らないよう連携プレーに努めることで、ダブルタッチや障害行為を防ぐことができます。
- ラリーでは常にシャトルの落下点と相手・味方の位置を確認する
- ネットに触れないよう、相手のショットに引きつけて自らの位置を調整する
- ダブルスではパートナーと役割分担と声かけを徹底し、衝突や連続打球を避ける
まとめ
本記事ではバドミントンの「フォルト」について、ルール上の定義や具体的な例を解説しました。フォルトは相手に点を奪われる重要な反則事項です。まずは競技規則でどのようなプレーがフォルトになるかを理解し、サーブ時やラリー中のフォームや動作に気をつけましょう。基本を忠実に守ることで無駄なフォルトを減らせます。練習や試合で意図せずフォルトを取られないよう、本記事のポイントを参考にプレーに活かしてみてください。
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