バドミントンのポンド数とは、ラケットのガットを張る強さを示す数値のことです。数字が大きいほどガットは強く張られており、シャトルの飛び方や打球感が変わります。最もパワーが必要なスマッシュを強化するには、適切なポンド数の設定がポイントです。ここでは初心者向けにポンド数の意味や選び方、スマッシュに効果的な張り方をわかりやすく解説します。
バドミントンのポンド数とは?
バドミントンラケットのガットにかかる張力を表すポンド数は、初心者にとって少しわかりにくい用語かもしれません。ポンドはガットを引っ張る力の大きさを示す単位で、数字が大きいほどテンションが強いことを意味します。
まずはポンド数の基本と単位の換算から理解を深めましょう。
ポンド数とは?ラケットテンションの単位
バドミントンラケットのガットを張るとき、ガットにかかる力の単位としてポンド数が使われます。数字が大きいほど張力が強く、1ポンドは約0.45キログラムに相当するので、
例えば20ポンドは約9キロの力でガットを引っ張っていることになります。
ポンド数の単位と換算
国内ではあまり馴染みがないかもしれませんが、1キログラムの力は約2.2ポンドに相当します。
つまり、ガットを25ポンドで張るということは約11.3キログラムの力をかけていると考えられます。換算例を参考に、自分の感覚に合わせてテンションを選ぶと良いでしょう。
適正ポンド数の目安
実際にガットを張る際は、メーカーや上級者の意見などを参考にして適切なテンションを選びます。一般的な目安としては、初心者では18〜20ポンド程度、中級者で20〜24ポンド程度、上級者は25ポンド以上という声が多いです。
ただし個人差が大きいので、最初は低めから試しながら調整するのがおすすめです。
ポンド数がシャトルの飛び方とコントロールに与える影響

ポンド数の違いはシャトルの飛び方やコントロール性に大きく影響します。以下では高いポンド数と低いポンド数それぞれの特徴を詳しく解説し、比較表も用いてわかりやすくまとめます。
高いポンド数の特徴
高いポンド数(高テンション)でガットを張ると、ガットは硬くなり反発力は低下します。その結果シャトルが離れる時間が短くなり、速いショットが打ちやすくなります。ただし、スイートスポットが狭くなるためミスが出やすく、コントロールは難しくなります。
また、強く張った分だけガットに負担がかかるため、切れやすくなる点もデメリットです。
低いポンド数の特徴
低いポンド数(低テンション)でガットを張ると、ガットに弾力性が出てシャトルが飛びやすくなります。少ない力でも飛距離を得やすい一方で、反発が大きい分コントロールが難しくなる場合もあります。
ただし、ガットへの負担が少ないため切れにくく、初心者や筋力に自信がない方には扱いやすいメリットがあります。
ハイテンションとローテンションの比較
以下の表は、高ポンドと低ポンドの特徴を比較したものです。各項目を参考に、自分に適したポンド数を確認しましょう。
特性 | 高ポンド | 低ポンド |
---|---|---|
飛距離 | 控えめ | 飛びやすい |
コントロール性 | 難しい | 簡単 |
球離れ | 速い | 遅い |
耐久性 | 低い | 高い |
上表を参考に、自分に合ったポンド数を探してみましょう。
スマッシュに最適なポンド数

スマッシュはバドミントンで最もパワーが必要なショットの一つです。強力なスマッシュを打つにはガットの張力にも注意が必要です。ここではスマッシュを打つ際に効果的なポンド数の選び方を見ていきます。
高テンションでスマッシュ力を強化
スマッシュの威力を求めるなら、やはり高いテンションが有利です。高ポンド数ではガットの反発を抑えてシャトルに力をダイレクトに伝えやすくなり、速いショットが出しやすくなります。
ただしミートの精度も要求されるので、初心者が急に極端な高テンションにするのは難しい場合があります。まずは少し抑えた設定から試すようにしましょう。
低ポンド数でスマッシュを支える
一方、低いテンションの場合はガットの弾力性でシャトルを遠くへ飛ばしやすくなります。初心者が力をあまり使わずとも遠くに飛ばせるメリットがあります。
ただし、張力が低いためパワーの伝達効率は高テンションほどではなく、スピードよりも安定性を高めたい場合に適しています。
スマッシュ力を最大限に引き出す張り方
スマッシュで威力を発揮するには段階的にテンションを調整することが重要です。例えば:
- まず18~20ポンド程度の低めから始めてフォームを安定させる
- 慣れてきたら22~24ポンドに上げてシャトルへの力の伝え方を調整する
- さらに技術と筋力が向上したら、25ポンド以上の高テンションでスマッシュを強化する
以上のように段階的にポンド数を上げることで、初心者でも無理なくスマッシュ力を高めることができます。
初心者におすすめのポンド数
初心者が最初にラケットのガットを張るとき、どれくらいのポンド数にすれば良いか迷うことも多いでしょう。このセクションでは、初心者に適したポンド数や張り方の工夫について解説します。
初心者に適したポンド数
バドミントン初心者の方はまず18〜20ポンド程度の低めのテンションから始めると良いでしょう。
張力を上げるほど打球感は硬くなりコントロールが難しくなるため、最初は余裕を持った設定にしてフォームを安定させることが重要です。
ラケットに記載された推奨張力の下限近くを目安に、徐々に強くしていきましょう。
初心者の誤解と注意点
初心者が陥りがちな誤解として、テンションを高めればスマッシュがよく飛ぶと考えるケースがあります。
確かに高いテンションでは力がダイレクトに伝わりますが、その分ミート精度が必要になりミスが増える傾向があります。また筋力に見合わない高ポンドは手首や肘に負担がかかり、怪我の原因になるため注意が必要です。
徐々にポンド数を上げる方法
テンションは一度に大きく上げるのではなく、段階的に調整していきましょう。まず18ポンド程度でフォームを確認し、慣れてきたら20〜22ポンドに上げてみます。
さらに技術が向上したら25ポンド以上を試してスマッシュの感じを確認します。無理せず徐々に増やしていくことで、スムーズに慣れていくことができます。
ガットの太さとポンド数の関係

ポンド数だけでなく、ガットの太さ(ゲージ)も張り心地や耐久性に影響します。太さとテンションを組み合わせて、より自分に合った設定にする方法を見ていきましょう。
ガットの太さとは
ガットには太さ(ゲージ)があり、数字が小さいほど太くなります。太いガットは硬くしっかりしており、耐久性が高いので初心者におすすめです。
細いガットは反発力が高く、同じ力でも飛距離が稼ぎやすいですが、切れやすいというデメリットがある点に注意してください。
ガットとポンド数の組み合わせ
ガットの太さとポンド数は組み合わせて考えましょう。例えば筋力の弱い初心者の方が細いガットで高ポンドを選ぶと切れやすくなります。このため初心者には太めのガットを使って低~中ポンドにするのがおすすめです。
逆に十分な筋力や技術がある人は細いガットに高ポンドを張ることでスマッシュの威力をさらに高めることができます。
まとめ
バドミントンにおけるポンド数はガットの張力を示す単位で、数値が大きいほどテンションが強いことを意味します。高ポンドではシャトルに伝わる力が大きくなりスマッシュに威力を出しやすいですが、コントロールが難しくなるため注意が必要です。
低ポンドでは少ない力でシャトルが飛びやすくなるため、スマッシュの飛距離を伸ばしやすいというメリットがあります。初心者は18〜20ポンド程度から始めてフォームを安定させ、徐々に張り方を調整しながら自分に合った設定を見つけましょう。ガットの太さも含めて最適な組み合わせを選び、快適にプレーしてください。
コメント