バドミントンは高速なラリーが魅力のラケットスポーツです。試合中にポイントを失わないためには、ゲームのルールや反則行為をしっかり理解することが重要です。「バドミントン ルール 反則」は、多くのプレーヤーやファンから検索されるキーワードであり、シャトルが落ちた時の得点やフォルト・レットの違い、よくある反則行為などを知りたい人が多いことを示しています。本記事では、試合進行や得点方式の基本から、ネットタッチやダブルヒットといった具体的な反則行為、さらには最新ルール(2025年版)に基づく判定方法まで幅広く解説します。初心者にもわかりやすく、「バドミントンのルールと反則」について詳しく説明していきます。
目次
バドミントン ルール 反則の基本知識
バドミントンの試合は、シングルス(1対1)またはダブルス(2対2)で行われ、対角線上のコートを使ってプレーします。一般的には3ゲームマッチで2ゲーム先取した側が勝者となります。1ゲームは21点制で、どちらかが21点に達した時点でそのゲームが終了します。ただし20-20になった場合は2点差がつくまで続行し、30点先取(29-29の状態でどちらかが1点先取)が上限です。得点方式はラリーポイント制で、サービス権にかかわらずラリーに勝った側に1点が入ります。
サービス(サーブ)の際は、サーバー(サービスを打つ側)とレシーバー(受ける側)の立ち位置が決まっており、サーバーの得点が偶数なら右側、奇数なら左側のサービスコートからサーブします。サーブは必ずコートの対角線上に向かって打ち、シャトルは相手コートのショートサービスラインより奥(シングルスはサイドラインではなくダブルスロングサイドラインより内側に落ちる必要あり)に落ちなければなりません。
ゲームの進行と得点方式
バドミントンでは、サーブ権は前のラリーの勝者に与えられますが、得点は必ずラリーに勝利した側に入ります。例えばサーバーがラリーで失点しても、レシーバー側に1点が加算されて次のサーブ権はレシーバー(今度はサーバーになる)に渡ります。これにより常にポイントが入るため、試合はスピーディーに進行します。ダブルスでは複数の選手でサービスが交代制になっており、ペア内でサービスを続ける順番も決まっています。
試合では時折、突然プレーが止まることがありますが、その場合は「レット(プレー続行不能によるやり直し)」となり、ポイントは入らずラリーをやり直します。一方、何らかのルール違反があった場合は「フォルト(反則)」となり、相手側に1点が与えられ、サービス権も相手に移ります。
フォルトとレットの違い
| フォルト(反則) | レット(やり直し) |
|---|---|
| バドミントンの競技規則で定められた違反行為です。フォルトがコールされると相手チームに1点が入り、サービス権が相手に移ります。例えば、ネットタッチ、ダブルヒット、体がネットを越えるなどがフォルトに該当します。 | ラリー継続が不可能だった場合の再試行です。レットがコールされると、直前のプレーは無効となり、得点も変わりません。主にシャトルがコート外から飛んできたり、審判外の要因でプレーが妨害された場合などにレットとなります。 |
コートと用具の基本ルール
バドミントンコートは長方形で、長さ13.4m×幅6.1m(ダブルス時)です。中央にはネットが張られており、ネットの高さは10フィート(約3.048m)を境に両端1.55m、中央1.524mです。ネットに触れないように競技し、シャトルがネット上部の白い布を越えて相手コートに入れば有効なプレーとなります。
シャトル(羽根球)は、天然または合成素材の羽根で作られたもので、重さ4.74~5.50gに規定されています。ラケットで打ち出されたシャトルは空気抵抗で減速するため、風の影響が少ない屋内コートでの競技が原則です。ラケットやウェアに破損があればプレーを停止し、交換後に続行します。
ラリー中に起こる主な反則行為

ラリー中の反則行為には、ネット関連やシャトルの扱いに関するもの、相手のプレーを妨げるものなどがあります。これらに違反するとすぐにフォルトとなり、相手へポイントが入ります。以下に主な反則行為をまとめます。
ネット関連の反則
プレー中にネットに触れたり、ネットの下から相手コートに体やラケットの一部が入るとフォルトです。また、ネットを超えてシャトルを打ったり、打った後に自分のラケットがネットを越えた場合(ショットのフォローでネットに触れることは除きます)もフォルトになります。相手がスマッシュを打とうとした瞬間にネット越しに妨害(オベストラクション)するのも禁止されています。
例:
- ラケット、身体、衣服のいずれかがネットに触れた場合 → フォルト
- ネットを越えて相手コート側に手やラケットの一部が入る場合 → フォルト
- 相手の打球の正当なストローク中に、相手側の空間にラケットを突き出して妨害する場合 → フォルト
シャトル関連の反則
ラリー中にシャトルがコートに落ちた位置がラインの外側であればフォルトです。シャトルを2回続けてヒットしたり(ダブルヒット)持って打ったり(ホールド)はフォルト行為です。また、シャトルが天井や照明に当たるとフォルトです。イン・アウトやダブルヒットといったシャトル自体の扱いには注意が必要です。
例えば:
- シャトルが相手コートの境界線外に落ちた場合 → フォルト
- 同じプレーヤーが2回連続でシャトルに触れた場合(ダブルタッチ) → フォルト
- ラケット面以外(手・体・服)でシャトルを打ったり触れたりした場合 → フォルト
- シャトルが会場の天井、壁、他のコートのシャトルや照明器具に当たった場合 → フォルト
その他の反則
相手側のプレーを意図的に妨害したり不適切な行為を行うことも反則です。大声で相手を威嚇したり、試合中にラケットを破壊する(怒りで叩きつけるなど)などはスポーツマンシップに反し、罰せられます。同様に、シャトルがネットにかかって止まった状態で打ち続けるような行為はマナー違反に当たります(公式規則では反則ではないものの、一般マナーとして避けるべきです)。
主な例:
- 相手がストロークするタイミングで故意にネット越しにラケットを出して邪魔する(インターフェア)→ フォルト
- 不正な言動や不品行行動(審判へのいやがらせ、言葉での罵倒など)→ 警告または失格対象
- シャトルの軌道に息を吹きかけたりして相手のフォローを妨げる→ マナー違反(主審判断で処置)
サーブ時に犯しやすい反則

サービス(サーブ)においては、明確に定められた手順があり、それに反するとサービスフォルト(反則)となります。サーバーは必ず両足で地面に触れた状態でサービスを始め、シャトルをラケットで打つ瞬間にラケットの先端部分(ヘッド)が必ず下向きである必要があります(サーブのシャトルは1.15m以下の高さで打つ)。また、サーブ時には以下の点に注意しておきましょう。
サーブの基本ルール
サーブ時には、まずサーバーが正しい位置に立たなければなりません。自分の得点が偶数の場合は右側のサービスコート、奇数の場合は左側のサービスコートから打ちます。シャトルは相手コートの対角線上に落ちるように打ち、シングルス・ダブルスで許されるショートラインとロングラインの範囲が異なる点に注意が必要です。サーバーはサービスライン(ベースライン)から足を踏み出さずに打ち、その両足が地面に固定されたまま静止状態でなければいけません。この姿勢を崩すとすぐにサーブフォルトとなります。
代表的なサービスフォルト
よくあるサービスフォルトには次のようなものがあります:
- フットフォルト:サーブ時に両足の少なくとも一方が地面から離れてしまった場合 → フォルト
- ラインクロス:サーブ時にサービスライン(ベースライン)を踏み越えたり踏んだりした場合 → フォルト
- シャトルの高さ違反:サーブを打つ瞬間、シャトル全体が1.15mを超える高さにある場合 → フォルト
- シャトル固定・不自然な軌道:サービス体勢に入った後に途中で中断して打ち直したり、シャトルをトスしてから意図的に回転をかける(回転を入れてトスする)行為 → フォルト
- 遅延行為:サーバーが構えてから故意にプレーを遅らせたり、大きく動いて時間を稼いだ場合 → フォルト
ダブルスのサーブ上の注意点
ダブルスでは、最初のサーバーはラリーに勝ったペアの順に決められ、次のラリーでは勝った側のもう一方の選手が次のサーブを打ちます。また、サーブ位置の移動はシングルスと同様に偶数得点・奇数得点で決まります。初心者にありがちなミスとして、サーブが相手ペアのどちらを狙うべきか、交互に交代すべきかの混乱があります。ルールでは、サーバーと対角線上の相手がレシーブしますので、これを間違えないよう注意しましょう。
反則時のペナルティと審判の判断
フォルトがコールされると、相手チームに1点が入ります。サービス中の場合であれば、サーバーの反則は相手にポイントを与え、自動的にサービス権も相手に移ります。ラリー中の反則でも同様に相手に1点加点され、サービスを打った側は次のラリーで相手ペアからサーブを受ける形になります。
主審やラインジャッジは競技規則に基づいてフォルトやレットをコールします。組み合わせ大会や公式戦では主審がジャッジや警告を出せる権限を持っています。反則行為を繰り返したり、暴言や不品行な言動があれば主審は黄色カードや赤カードを出します。黄色カードは警告、赤カードは失格を意味し、その時点で試合から退場となることもあります。例えば、試合中に器材投げつけや審判への暴言といった行為があった場合は処分の対象です。
フォルト時の得点処理
フォルトが発生したラリーでは、そのラリーを失った側に1点が入り、得点板に反映されます。フォルトした側のサーブは終わり、次のラリーは相手側がサーブします。バドミントン特有のルールとして、新しいポイントが入るたびにサービス権が移る可能性があるため、サーブ権を意識したプレーが重要です。
レット時の扱い
レットがコールされた場合は、直前のプレーは無効となり、得点やサービス権に変化は生じません。サーブの直前に外部要因でプレーを続けられない(隣コートのシャトルが飛び込んできたなど)場合が典型例です。レット後は同じサーバーが再度サーブを行います(ダブルスではサーバーのペア内ルールに沿って交代します)。ただし、サーブがネットにかかった場合の扱いはルール改正に注意が必要です。2023年現在の公式ルールでは、サーブ時にシャトルがネットに触れて相手側に完全に渡った場合でも、それがルール違反になることはありません(一部大会ではフォルト扱いのケースもあります)。一般に、サービスでネットに触れた場合はレットではなくフォルトとされる場合が多いため、状況に応じた判断が必要です。
警告・失格などの規則
競技規則では、スポーツマンシップに反する行為に対し警告や失格が定められています。一例として、ラケットを折る、審判に暴言を吐く、故意に相手を持ち上げてシャトルを当てる等の行為は重大な違反です。主審はプレーヤーの態度や周囲への配慮もチェックしており、不適切と判断すれば即時にイエローカード(警告)やレッドカード(失格)を出します。これらは試合結果にも大きく影響するため、常に紳士的な態度でプレーすることが大切です。
反則を防ぐ練習とマナー

反則を減らすためには、技術面と意識面の両方から準備することが重要です。まず基本技術を磨くことが大前提です。サービスの練習では正しいフォームを何度も確認し、フットワークでは基礎的なステップを身につけることでフットフォルトやネットタッチのミスを減らせます。
ネット付近のプレーでは細かな配慮が必要です。例えばヘアピンネットを打つときはラケットを立てすぎず、自分の体がネットを越えないように気をつけましょう。相手のショットコースにわざと入らない、ラケットを前に突き出さないといったマナー的な接近戦での注意も、ノーフォルトでプレーする上で効果的です。
また、スポーツマンシップを守ることも反則を防ぐ一環です。審判の判断には素直に従い、ミスがあったらすぐに謝る、パートナーとの相手を叱らないなど、フェアプレーを心がけることで練習時から良いプレー習慣が身につきます。反則の多くは意図的でなくとも基本の認識不足から生じることが多いため、公式ルールを時折確認したり、コーチや仲間とルールの確認をしておくと安心です。
基本技術の向上
ショットのスイングやフットワークを正しく練習することで、過度な力や姿勢の崩れを抑えられます。例えばフォアハンドスイングでプッシュを使い過ぎるとネットタッチしやすくなるので、ボレーは柔らかくコンパクトに打つ練習をしましょう。サービス練習では、足を固定したままラケットを振るフォームを繰り返し確認します。こうした基本が身につけば、無意識にルール違反をしてしまうミスが減ります。
ネットプレーでの注意点
ネット前での優位性を狙うときも、自分がネットにかからないことを最優先に意識します。身体やラケットがネットにタッチしないように、できるだけ真下に落ちるヘアピンショットを練習するのも有効です。また、ダブルスでパートナーと一緒にプレーする際は、互いの動きを確認して接触しないようにしましょう。相手コートへの体の侵入も反則なので、ネット最前線の攻防ではステップを小刻みにしてバランス良く構えると安全です。
スポーツマンシップとマナー
紳士的な振る舞いも反則を遠ざけます。審判の判断に対しては尊重の気持ちで受け入れ、異議を唱えないようにします。味方がミスしたときに感情的にならない、勝っても負けても挨拶は忘れないなど、マナーを守ることが対戦相手への敬意にもつながります。試合を楽しむ環境を作るためにも、ルール違反を軽視せず、問答無用で「反則では?」とリマインドする前に自らのプレーを振り返る姿勢を持ちましょう。
まとめ
この記事ではバドミントンの基本ルールと主な反則行為について解説しました。試合は21点先取・2ゲーム先取が基本であり、フォルト(反則)があると相手に点が入ります。フォルトとレットの違いやサーブ時の条件など、正確な知識を身につけることで不意の失点を防げます。ネットタッチやダブルヒットなどのラリー中のミスや、サービス時のフットフォルト、高すぎるサーブなど、代表的な反則にも注意しましょう。また、反則自体を減らすには基本技術の反復練習とスポーツマンシップが欠かせません。最新ルールに則ってプレーすれば正しい判定が受けられ、自分も相手も快適な試合ができます。本記事を参考にして、ルールと反則をよく理解し、安全でフェアなプレーに役立ててください。
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