バドミントンのシングルスは、唯一自分がコート全体をカバーするため、フットワークや体力、メンタルが重要です。正しいフォームと戦略を身に着けることで、初心者から上級者まで誰でも着実に強くなれます。
本記事では、2025年の最新の戦術情報を踏まえつつ、シングルス上達のコツや練習法を詳しく紹介します。最後まで読めば、勝率アップに役立つポイントがきっと見つかります。
バドミントンシングルス上達のコツ
バドミントンのシングルスはダブルスとは異なり、コートを自分一人で広くカバーする必要があります。相手のあらゆる攻撃に対応するためには、フットワークや体力、精神面でも強さが求められるのが特徴です。
上達のコツはまず、シャトルをコートに落とさない「つなぐ意識」を持つことです。たとえ攻撃的なショットで簡単に点が取れなくても、何度もラリーを続けて相手のミスを誘う姿勢が大切になります。
まずは「一球でもシャトルを返し続ける」ことを意識しましょう。自分の打ったショットが完璧でなくても相手が返せなければ得点になりますから、むしろ相手にボールを返しにくいコースに狙う方が効果的です。また短いミニゲームの目標を設定するなど、小さな区切りで集中力を保つ工夫も上達のコツです。本来21点ゲームですが、3点ずつ区切って目標を設定し直すことで、途中で気持ちが緩んだりせず集中し続けられます。
ラリーで一球でも多く返す意識
シングルスでは瞬時の決定打だけで得点することは難しく、長いラリーが勝敗を分けます。
一球でも多く返し続ける意識を持てば、相手に返しにくいコースを狙い続けるようになります。大事なのは、自分のショットが100点だから相手が返せないのではなく、相手が何らかの理由で返せなかったと考えることです。完璧なショットでなくてもラリーをつなぎ、相手のミスを待つ粘り強い姿勢が上達のポイントです。
3点ミニゲームで集中力を維持
21点先取の通常ルールでは、21点を取り切るまで長時間の集中が必要です。そこで試しに「3点ミニゲーム」方式を取り入れてみましょう。ゲーム開始から3点までを一つの小さな目標とし、3点取れば一度リセットして再スタートする方法です。
こうすることで短い目標で集中を保ちやすくなります。また、戦術も柔軟に切り替えやすいので、長いラリーでも集中力を維持してプレーできます。
相手が嫌がるショットを狙う
自分が狙い通りのショットを打って相手がミスするのではなく、相手にとって嫌なショットを打つ意識が大切です。例えば高く打つロングサーブや低いドロップショットは、相手の返球ミスを誘いやすいショットです。
自分にとって完璧な100点のショットを追求するよりも、相手がミスしやすい80点程度のショットを安定して打つほうが効果的です。また、自分の得意なショットは局面を打開するときに使う「切り札」とし、普段はミスが少ないプレーを心がけることで相手をじわじわ追い込んでいきましょう。
シングルスで勝つための戦術

シングルスで勝つためには、コートを広く使って相手を走らせたり、同じサイドで揺さぶって疲れさせたりすることが有効です。
相手の運動量を増やしながらミスを誘う配球が重要になります。ここでは、相手の体力と集中力を奪う基本的な戦術を解説します。
コートを縦横に走らせて体力を奪う
フラットなクロスクリアやサイドラインぎりぎりのショットで相手を端から端まで動かしましょう。遠いコースにシャトルを飛ばすと相手は長距離を走らされ、体力が消耗しミスが増えやすくなります。
特に左右のコート隅を狙うショットは相手へのダメージが大きいポイントです。相手をできるだけ振り回して、動きに余裕がなくなったところを狙っていきましょう。
同じサイドでストップをかけて負荷を増加
例えばネット前から相手のフォアサイドを狙った場合、同じくフォアサイドへ連続で返球することで相手の動きを止める戦法があります。一度動き出した体を反転して戻るには余計なエネルギーが必要で、これを繰り返すことで相手の疲労とプレッシャーが増します。
練習では敢えて同じ位置やコースに返球し続け、相手が止まって戻る動作を強いることで相手のリズムを崩しましょう。この攻めは相手のリスクを大きくし、試合終盤での疲労蓄積に特に効果的です。
相手の弱点を徹底的に攻める
相手の苦手なコースやショットを徹底的に使い分けます。例えば相手のバックハンドが弱ければバック側へ多く放り込み、前方への動きが遅ければネット前へシュートを打ち込みましょう。
ただし相手も対策してくるので、弱点を突く攻めからいつでも別の展開に切り替えられるようにします。また10回に1回は自分の得意ショットで攻めることで相手にプレッシャーを与え、「この先も同じショットが来るかもしれない」という心理状態に陥れられます。基本は相手の弱点を攻め続け、必要なところで思い切り勝負に出て得点を獲る姿勢です。
シングルスに必須のショットと配球

シングルスで勝つには、前後左右の6つのコースをすべてカバーできるショット技術が必要です。また、得点につなげるためには効率的な配球も重要になります。ここでは基本となる6コースへの攻め方と、配球のポイントについて解説します。
基本の6コースを狙う
コートの前後左右の6点、すべてに返球できるように練習しましょう。特に左右のサイドコースを狙うクリアやクロスラリーは、相手を端まで動かせる効果があります。普段の練習ではクロス・ストレート両方のコースを目標にしておくと、実戦でコートを隅々まで使う意識が自然と身につきます。
ネット前ショットの返球技術
ネット際のショットは、やや高めに振り上げて相手の返球を難しくしましょう。ネットすれすれを狙いすぎず、わずかに余裕がある位置を意識することで、シャトルが急速に落ちるコントロール性が上がります。ネット前で確実に返球できれば相手に追加のプレッシャーをかけられ、その後の攻め手を探しやすくなります。
攻撃ショットのバリエーションを増やす
スマッシュだけでなく、ドライブやプッシュ、ロビングドロップなど多様なショットを切り替えましょう。同じ攻めばかりでは相手に読まれてしまいます。例えばドライブを連続で打って相手の足を止めた後、突然高いロブやドロップを使うなど、相手の意表を突く練習を行います。練習ではカウンターを受けることも意識し、状況に応じてショットの選択肢を広げておくことが重要です。
効率的な得点戦略のポイント
ポイントを積極的に取りにいきましょう。たとえば相手が下がっているときにはスマッシュ、近いときにはドロップやプッシュで攻め、守備的になっている相手には高いクリアで距離を取るなど、状況に合わせた配球を工夫します。自分で決めきれない場合は安全策を取りつつ、チャンスがあれば短期決戦で攻めに転じると、効率的に得点できます。
練習方法と体力強化ポイント
シングルス上達には、実戦を想定した練習と体力強化の両立が必要です。この章ではシングルスに役立つ練習メニューと、フィジカル面の強化ポイントを紹介します。実戦的な練習でテクニックを磨きつつ、筋力・持久力を高めて試合で動ける体を作りましょう。
- 半面シングルス練習:コート半分で角度を意識して正確なショットを身につける
- 2対1&パターン練習:実戦的なラリー感覚&片手打ちの精度向上
- ノック&ゲーム練習:決まったショットを集中的に訓練し、実戦形式で成果を確認
- フットワークドリル:ラダーやステップで敏捷性と体の切り替え速度を鍛える
- 筋持久力トレーニング:スクワットやジョギングで下半身強化と心肺機能アップ
上記を組み合わせて練習することで効率よく上達できます。
半面シングルスで角度を意識
コート半面での練習は、狭い範囲での精密な角度コントロールと素早いフットワークが求められます。たとえば片面でフォア前からバック奥へのドロップや、バック前からフォアクロスへのクリアなど、角度とタイミングの組み合わせを繰り返し練習しましょう。限られた範囲でも正確に打つ経験を積めば、実際のフルコートでの安定感が向上します。
2対1練習で実戦経験を向上
2対1の練習は、フットワークと判断力を同時に鍛えられます。味方に交互に球出ししてもらい、自分はそれを返し続けます。実戦のようにひとりで多彩な球に対応する必要があり、集中力と持久力も同時に高められます。球出し側はスピードやコースを変え、守る側は常に動きながら再現性の高い返球を狙います。
ノック練習とゲーム練習の組み合わせ
ノック練習でフォームを固めたら、実際のゲームでそれを試す練習メニューにしましょう。ノック練習では決まったリズムで球出しをしてもらい、自分のショットを反復します。次にゲーム練習では、ノックでつけた強みや課題を対人戦で確認します。ノックで学んだ技術が試合で自然に使えるよう、練習の流れを作ることが上達の近道です。
フットワークドリルで反応を速く
ステップワークドリルで敏捷性を高めましょう。ラダーやステップ台を使って、前後左右への多方向ステップを素早く切り替える練習を行います。シャトルを反復して打つ際は、常に低い姿勢で足を動かし、ショットとステップを連動させる意識を持ちます。これにより、体の重心移動と着地を素早くすることで試合中の突発的な動きにも対応しやすくなります。
筋力・持久力トレーニングでスタミナアップ
筋力と持久力を高めることで、長いラリーでも集中力を切らさずに戦えます。スクワットやランジで下半身を強化し、インターバルトレーニングやジョギングで心肺機能も鍛えましょう。練習後はストレッチとプロテインでケアを行い、肉体疲労を回復させることも大切です。これらのトレーニングを日々続けると、試合の最後まで全力を出し切れるスタミナが身につきます。
試合で勝つメンタルと戦略

シングルスで勝ち残るには、技術面だけでなくメンタルの強さも必要です。一人で戦う試合では、自分から積極的に仕掛ける攻めの姿勢と冷静な判断がカギとなります。ここでは試合で役立つ心構えと、プレー中に切り替えるべき戦術を解説します。
ミスを恐れない心構え
ミスを恐れすぎると守りに入ってしまい、チャンスを逃しやすくなります。ミスを恐れず自信を持って打つ心構えを持ちましょう。「返球できないショットを狙う」という意識に切り替えると、自然と攻撃的なプレーが生まれます。たとえ失敗しても次の球で取り返せるという強気でプレーすれば、プレッシャーにも強くなれます。
小さな目標で集中を保つ
長い試合で集中力を切らさないため、小さな勝負目標を設定しましょう。先述の3点ゲーム方式のように、短期的な目標をクリアしていくことで集中力が維持しやすくなります。たとえば「次の3ポイントを取る」「ミスせずに3球連続返球する」など、小さな課題を意識してプレーしましょう。また緊張時は深呼吸でリラックスし、目の前のプレーに冷静に向き合うことが大切です。
自分の得意ショットで勝負をかける
試合終盤の勝負どころでは、自分の得意ショットを積極的に使いましょう。相手が警戒していない位置でスマッシュやドロップを決め、一気に得点を取ります。得意技を繰り出すと相手には「次もこれが来るかも」という恐れが生じ、心理的に優位に立てます。もちろんミスのリスクもありますが、勝負所では勇気を出して攻めることで、一発で流れを変えるチャンスが生まれます。
まとめ
バドミントンシングルスで成果を出すには、技術面、体力面、メンタル面のバランスが重要です。まず「一球でも返し続ける」意識を持ち、ラリーを粘り強く続けられる力を養いましょう。次に相手が嫌がるコースやショットを積極的に狙い、相手の体力と集中力を奪う戦術を実践します。前後左右の6点コースを自在に操る技術を磨き、多彩なショットバリエーションを身につけることも必要です。練習では半面シングルスや2対1練習で実戦感覚を高め、下半身強化や持久力トレーニングで体力をサポートしましょう。試合中はミスを恐れず自分の得意技で勝負し、常に積極的なプレーを心がけてください。これらのコツを日々の練習に取り入れれば、シングルスでの勝率アップにつながるはずです。
コメント