バドミントンのダブルスでは、2人1組でプレーするため、シングルスとは異なる戦術や連携が求められます。試合展開は非常に速く、ペア間の声掛けやスムーズな陣形チェンジが勝敗を左右します。初心者の方はダブルス独特のプレーに戸惑うことも多いかもしれませんが、本記事では基本ルールから攻守のコツ、パートナー連携のポイントまで幅広く解説します。日々の練習に活用できる具体的なアドバイスも紹介していますので、ダブルスをもっと楽しみながら勝てるようになりましょう。
目次
初心者必見!バドミントン ダブルスのコツと基本戦術
ダブルスでは守備と攻撃の役割を2人で分担するため、パートナーとの連携が非常に重要となります。特に前衛がネット前でプレッシャーをかけ、後衛がコート奥から強力なショットを打つといった基本戦術を意識しましょう。初心者の方はまずダブルス特有の攻守の切り替えに慣れることから始めると良いでしょう。
ダブルスとシングルスの違い
ダブルスではコートを1人分の幅を2人でカバーするため、シングルスと比べて守れる範囲が広がりますが、連携が取れていないと守備に穴が生まれやすくなります。
また、2人で連続的に攻撃することでシングルスよりもラリー展開が速くなるのが特徴です。
相手に打ち込むためにタイミングを合わせ、パートナーと状況を共有しながらプレーする力が求められます。
初心者が意識すべきポイント
ダブルスで勝つためには、まず自分の役割をはっきりさせることが重要です。前衛であればネット際の素早い反応やプッシュに、後衛であればスマッシュやクリアで攻撃を組み立てる動きを意識しましょう。
また、パートナーとのコミュニケーションも欠かせません。声を掛け合って返球方向やポジションを確認することで、ミスを減らし競技を有利に進められます。
まずはこれらの基本ポイントを日頃の練習で身につけましょう。
ダブルスならではのルールと特徴

ダブルスでは1ゲーム21点先取(2点差)で勝敗が決まり、基本的なスコアリングはシングルスと同じです。
しかしサーブ権やポジションの使い方には違いがあります。
2人でコートを分担するため、サービスやレシーブの動きが広がり、戦術の幅が増えるのが特徴です。
基本的なダブルスルール
ダブルスでは、サーブは必ず対角線に入れる必要があります。
サーバーは得点が偶数なら右側、奇数なら左側から打ちます(国際ルールの場合)。
ペアはサーブ権を交互に得ますが、一度得たサーブ権は失点するまで保持できます。
レシーバー側では前衛がネット前のプッシュやドロップをカットし、後衛がクリアやドライブで攻撃につなげるのが基本的な動きです。
試合展開の速さと特徴
ダブルスではラリーの展開が非常に速く、最初の数球で主導権が決まることもあります。
特にサービス、レシーブに続く3球目は得点チャンスとなり、優位に立つかどうかが試合の流れを大きく左右します。
また、2人でコートを守ることで戦術のバリエーションが増えますが、一人が攻めている間にももう一人が守備のカバーをしなければなりません。
このように、状況に応じた素早いポジションチェンジと的確な判断が勝敗に直結するのがダブルスの大きな特徴です。
フォーメーションとポジションの基本

ダブルスのフォーメーションには、攻撃時に縦に並ぶ「トップアンドバック」と、守備時に横に並ぶ「サイドバイサイド」の2種類があります。
それぞれの陣形を状況に合わせて使い分けることで、攻守のバランスが向上します。
トップアンドバック陣形
トップアンドバックでは前衛がネット前、後衛が奥の位置を取ります。
攻撃陣形として最も基本的で、前衛はネット前でプッシュやドロップを決めに行き、後衛はスマッシュやクリアで試合の主導権を握ります。
攻撃的な配置ですが、相手の反撃に備えて自分も素早くポジションを入れ替えられるよう練習しておきましょう。
サイドバイサイド陣形
サイドバイサイドは2人が横一列に並び、それぞれ左右のエリアを守ります。
主に守備時に用いられ、相手のスマッシュやドライブに対して左右に振られても安定して守れるのが特徴です。
前衛・後衛が並行してコートを守ることで、高速ラリーにも粘り強く対応できます。
陣形の切り替え
ダブルスでは攻守の状況に応じて陣形を切り替えます。
攻撃時にはトップアンドバック、守備時にはサイドバイサイドへの移行が基本です。
ただし、陣形の切り替えは二人の動きを揃える必要があるため、慣れないうちは無理に急いで切り替えずに、安全な陣形をキープする方法もあります。
慣れてきたら徐々にタイミングを合わせてスムーズに切り替えられるよう練習しましょう。
下表に、2つの代表的なフォーメーションの特徴をまとめました。
陣形 | 特徴 |
---|---|
トップアンドバック | 前衛と後衛が縦に並ぶ攻撃的な配置です。前衛はネットを制し、後衛はスマッシュやクリアで攻撃を仕掛けます。 |
サイドバイサイド | 2人が横並びになり、それぞれ左右のエリアを守る配置です。主に守備的で、相手の攻撃を広く安定してカバーします。 |
前衛と後衛の役割分担と動き方
前衛と後衛はお互いの役割を分担し、協力しながらプレーします。前衛はネット前、後衛はコート奥から主に相手に対応します。それぞれの動きを理解すると連携プレーがスムーズになります。
前衛の役割と意識すべきポイント
前衛はネット前でプレーし、相手のプッシュやドロップショットに素早く反応します。常にラケットを前に構えておくことで、シャトルに素早く対応できます。安定したボレーを返すために低い姿勢を保ち、ネットミスを防ぐようにコントロールして返球しましょう。
後衛の役割と意識すべきポイント
後衛はコート後方を守り、スマッシュやクリアで攻撃の機会を作ります。相手のロブやクリアを確実に返し、高いシャトルにはジャンプスマッシュで得点を狙います。前衛がネット前で攻めている間は、後衛は安定したロブやドライブでラリーをつなぎ、相手を揺さぶる役割を果たしましょう。
前衛-後衛の連携プレー
前衛と後衛はお互いのカバーエリアを意識して動くことが大切です。後衛が攻め込んでネット前に詰めるときは、前衛が後方を守る位置に下がります。逆に前衛がネット前で攻めている場合は、後衛が少し下がってすぐ対応できる位置を取ります。左右や中央のカバーでは声を掛け合い、「次、私」「右」などの合図で役割を確認しながら、無駄なくコートを守りましょう。
攻撃のコツ:得点を取る戦術

攻撃時は2人の連携で相手を崩すことが重要です。スマッシュやドライブで相手を後退させ、前衛がネットを制する展開を作りましょう。相手の動きに応じてドロップやプッシュを使い分け、ラリーのリズムを崩します。攻撃ではスイングのスピードと正確性が求められるため、無理に力を入れずに速いラケットワークでラリーをリードすることを意識しましょう。
スマッシュを効果的に活用
スマッシュはダブルスで得点を取るための強力な武器です。後衛から打ち下ろす際には、相手コートの前衛付近やバックライン際を狙いましょう。前衛も相手が上げたシャトルに対して積極的にスマッシュを返し、得点チャンスを作りましょう。
連続スマッシュでプレッシャーをかけると同時に、角度を変えたカットスマッシュやフェイントスマッシュを織り交ぜて相手を崩す戦術も有効です。
ドライブ・プッシュで攻める
ドライブやプッシュはネット際を低く突く速いショットで、相手にプレッシャーをかけるのに適しています。相手の返球が浅かったり甘くなったときは、これらの直線的なショットで積極的に攻め込みましょう。前衛は相手のプッシュをブロックしながら前に詰め、後衛は高速ドライブでコートを横断する展開を作ります。
ドライブラリーで相手のリズムを崩し、スマッシュのチャンスをさらに増やす戦術も効果的です。
2人でプレッシャーをかける
ダブルスでは2人で協力して相手を追い込むことで、得点につなげやすくなります。一人が攻撃に回る間、もう一人はネット前で待機するなど、ポジションをずらして2人でプレッシャーをかけましょう。
例えば、後衛がスマッシュを打つと同時に前衛が相手ネット前で待機し、相手の返球を狙い撃ちにする連携が典型的です。こうした連続した攻撃で相手のミスを誘発し、得点につなげていきましょう。
守備のコツ:失点を防ぐテクニック
守備時にはペアで役割分担して相手の攻撃を凌ぐことが重要です。ネット前と後方からの守りを連携させ、相手の強力なショットに対応しましょう。
ラリー中は常に低い姿勢で素早く動き、次の球に備えることで失点を防げます。
ネット前の守り方
前衛はネット前でプレーし、相手のプッシュやドロップショットに素早く反応します。常にラケットを前に構えておくことで、シャトルに素早く対応できます。
安定したボレーを返すために低い姿勢を保ち、ネットミスを防ぐようにコントロールして返球しましょう。これにより、相手に攻撃のチャンスを与えない守りが可能になります。
後衛からのカバーとリカバリー
後衛はコート後方から前衛をサポートし、相手の強力なスマッシュを返します。相手のスマッシュにはしっかりクリアで対応し、相手のロブには追いついてスマッシュで返してチャンスを作りましょう。
前衛がネット前のショットを狙われたときは、後衛が素早く下がってバックラインを守りましょう。お互いのカバー範囲を意識して動くことで、守備の精度が高まります。
相手のリズムを崩すプレー
守備でも攻撃に転じるチャンスを狙います。相手の返球が浮く場面ではネット前に詰めてボレーで攻め返しましょう。防戦が続くときは、相手のリズムを崩すように低いドライブや遅いドロップを織り交ぜて揺さぶります。
相手にプレッシャーを与え続けることでミスを誘発し、守りから攻めにつなげます。
パートナーとの連携プレー術
パートナーとの意思疎通を図り、互いの役割を共有することが勝利への近道です。
試合前にはサイドや陣形の約束事を決めておき、コート上でも随時声を掛け合いましょう。お互いの動きを補い合うことで連携が深まり、判断がスムーズになります。
コミュニケーションの取り方
ラリー中はこまめに声を掛けて情報共有をしましょう。「次、私が取る」「右をお願いします」など簡単な合図でもOKです。
これにより、お互いが向かう方向や狙いを把握できます。また、試合前にペアでルールや戦術を確認しておくと、実践中に混乱せずに安心してプレーできます。
役割分担とサインの活用
お互いの得意・不得意を把握して役割を分担しましょう。例えば、相手ペアの得意なショットや得点源を共有し、集中して守るか逆に隙をつくかなど、作戦を決めておくと試合中の迷いが減ります。
また、ラリー中に視線や手信号などのサインを決めておくと、言葉が通じにくい状況でも一瞬で連携できます。
ミスショット時にカバーする方法
ミスが起きそうな場面では安全策を優先してカバーに回りましょう。前衛が無理にネット前へ詰めてミスしそうなときは、後衛が素早く下がってバックラインを守ります。逆に後衛が届かないショットの場合は前衛が少し深い位置に移動してカバーに回ります。
お互いに声を掛け合い無理な体勢での返球を避けることで、失点を減らせます。
効果的な練習方法と継続のコツ
練習では実戦形式のメニューを取り入れ、攻守の切り替えと連携を繰り返し身につけましょう。
ペアで行う練習では、前衛・後衛の役割を入れ替える練習を行うのも有効です。実践に近い速さでラリーを続けることで、試合での瞬時の反応力が向上します。
ペアで行う連携練習
パートナーと二人一組での練習メニューを多く取り入れましょう。例えば、前衛はネット際のボレー練習、後衛は深いドライブ練習といった形でラリーを続けると、実戦的な連携力が身に付きます。
互いに声を掛け合いながら練習することで、自分のポジションだけでなくパートナーの動きに注意を払う意識も高まります。
ゲーム感覚の実践練習
実戦力をつけるにはミニゲームやポイント制の練習がおすすめです。例えば、短いコートでの対戦や3球目攻撃をテーマにしたラリー練習を行いましょう。
練習試合ではラリーがつながるように意識しながらプレーし、実戦に近い環境で経験を積みます。定期的に練習試合を入れて試合の速い展開に慣れることも大切です。
モチベーションを保つ工夫
練習を継続するには目標を設定することが有効です。練習日誌をつけて上達度を確認したり、自分たちのプレーを動画でチェックすることで改善点が明確になります。また、上級者やプロ選手のプレーを観察し戦術を学ぶこともモチベーション向上につながります。
仲間と成果を共有したり話し合うことで練習を楽しく続けましょう。
まとめ
ダブルスは2人の連携と戦術が勝敗を左右する競技です。まずは基本ルールや前衛・後衛の役割をしっかり理解しましょう。
攻撃ではスマッシュやドライブで相手を攻め、守備では前衛と後衛がお互いをカバーし合う意識を持つことが大切です。
練習では実戦形式のメニューを繰り返し行い、試合の速い展開に慣れておきましょう。パートナーとのコミュニケーションを忘れずに実践し、今回紹介したコツを意識して練習すれば、ダブルスでの勝率アップにつながるはずです。
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