バドミントンで左利きは有利なのか?独特の軌道が生むメリットを解説

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コラム

バドミントンでは、左利きの選手は有利だと言われることが多いです。実際、世界のトップレベルでも左利きプレーヤーが印象的な活躍を見せています。
しかし、どこまでが本当に有利で、どこからがイメージなのでしょうか。また、右利きの選手はどのように対応すべきなのでしょうか。

この記事では、左利きがバドミントンで有利と言われる理由と、その裏側にあるデータや戦術的な背景を整理しながら、実戦で使える具体的な対策や練習方法まで解説します。左利きの選手は長所の伸ばし方を、右利きの選手は攻略法を学ぶつもりで読み進めてみてください。

目次

バドミントン 左利き 有利 と言われる理由とは

バドミントンにおいて左利きが有利とされる最大の理由は、相手が「慣れていない」ことにあります。一般人口では右利きが圧倒的多数で、競技者も右利きが中心です。そのため、日常的に対戦する相手はほとんど右利きであり、左利きと試合をする機会は相対的に少なくなります。
結果として、同じショット、同じコースであっても、右利きと左利きでは「見慣れない角度」「逆回転の印象」が生まれ、それがミスや対応の遅れにつながっていきます。この「慣れの差」が、左利き有利というイメージの源泉です。

さらに、ダブルスの前衛後衛のポジショニングや、サイドバイサイドでの守備範囲の分担など、左利き特有のフォーメーション上の利点も存在します。一方で、左利きならではの難しさや、練習環境における不利も確かにあります。
ここではまず、左利きが有利と言われる要因と、実際にどの部分でアドバンテージになりうるのかを整理していきます。

右利き人口が多いことによる「慣れ」の差

世界的に見ても右利きは全人口の約9割を占めると言われ、バドミントン競技者においてもその割合は大きく変わりません。つまり、通常の練習や大会で多くの選手は「右対右」のパターンを中心に経験を積んでいきます。
これにより、左利きと対戦したときだけ、サーブのコース、レシーブの角度、ストロークの打ち出し方向など、多くの場面で普段と逆の状況になります。

バドミントンはコンマ数秒の判断がラリーの成否を分ける競技です。相手の打点やスイング方向に対する無意識レベルの予測が重要になりますが、それは日々の経験の積み重ねによって形成されます。左利きとの対戦経験が少ないと、この無意識の予測モデルが狂い、反応の遅れや読み違いを生みます。
この「無意識の違和感」こそが、左利きにとって最も大きな武器となりうる要素です。

ショットの軌道とコースが「逆」になる心理的プレッシャー

左利きのプレーヤーが打つクロスカット、クロススマッシュ、ヘアピンなどは、右利きがイメージする通常のボールの流れと逆方向に飛んできます。例えば、シングルスのバックハンド側に飛んでくるはずのショットが、左利きと対戦するとフォア側に飛んでくる、といった具合です。
この「逆方向」の軌道は、最初の数ポイントで想像以上の戸惑いを生み、フットワークの一歩目が止まる要因にもなります。

また、ダブルスではレシーブ隊形やローテーションのパターンが体に染み込んでいますが、左利きが入ることでローテーションの判断も一部変わります。特に、前衛が左利きの場合は、ストレートとクロスのケア範囲が逆転する場面が増えます。
このような微妙な違いが、相手にとっては常に「通常とは違う」感覚となり、じわじわと心理的プレッシャーを与えることになります。

ダブルスで際立つ左利きのポジショニング上のメリット

ダブルスにおける左利きのメリットとして、しばしば語られるのが「右利きとのペアでフォア側を広くカバーできる」という点です。右利きと左利きが同じサイドに立つと、お互いのラケット面が中央側に向きやすく、ミドルに来た球に対して強いショットで対応しやすくなります。
特に攻撃時のローテーションでは、スマッシュ後の前衛が中央寄りのフォアをカバーしやすく、攻めの継続にプラスに働きます。

また、サービスやレシーブの局面でも、左利き特有の角度を使ったコース取りで相手のレシーブやサーブを崩しやすい側面があります。たとえばレシーブで、左利きが相手のバック側へ強いクロスドライブを打ち込むと、普段と逆回りのラリー展開となり、サーバー側のフォーメーションが乱れます。
このように、ダブルスではポジショニングの工夫次第で、左利きのメリットをより戦術的に生かすことが可能です。

左利きバドミントン選手の技術的な強み

左利きのバドミントン選手は、単に相手が慣れていないというだけでなく、技術的にも特徴的な強みを発揮しやすいです。特に、フォア側が通常と逆になることにより、相手のバック側をフォアハンドで攻めやすいなど、ラケットワークやショット選択の面で有利な状況が生まれます。
ここでは、個々のショットと技術要素に焦点を当てて、左利きならではの強みを整理します。

もちろん、これらの強みは意識的に磨き上げてこそ威力を発揮します。自然と得られる優位性もありますが、意図的に戦術へ組み込むことで、試合全体を通じたアドバンテージへと昇華させることができます。左利きの選手は自分の長所を再確認する意味で、右利きの選手は対策のポイントを洗い出す意味で、それぞれのショットを見直してみてください。

サーブとレシーブで生きる独特の角度

左利きサーバーの特徴は、相手のバック側へ自然なフォームで鋭いサイドライン際のショートサービスやドライブサーブを打ちやすいことです。ダブルスのサービスシチュエーションでは、左利きのショートサービスが相手のバック側サイドラインを狙いやすく、レシーバーにとって非常に取りづらい角度になります。
特に、レシーブスタンスが右利き相手を前提に固まっている選手ほど、最初の数本で対応が遅れがちです。

レシーブにおいても同様に、バック側に来るサービスをフォアハンドで強く叩きやすい場面が増えます。右利きにとってはバックハンドで返すしかないコースを、左利きはフォアのドライブやプッシュで積極的に攻撃できます。
その結果、サーブレシーブのわずかな有利が、先手を取る展開の多さにつながり、試合全体の主導権を握りやすくなります。

クロススマッシュとストレートショットの効果

左利きのクロススマッシュは、右利き同士の対戦で見慣れた軌道とは逆の方向から突き刺さります。特にダブルスのレシーブ側から見ると、バック側の腰あたりに食い込むような角度になりやすく、ブロックやドライブでうまく処理するのが難しくなります。
また、シングルスにおいても、相手のバックハンド側ラインぎりぎりを狙うクロススマッシュは、フットワークの逆をつく形になり、非常に有効です。

一方で、ストレートのスマッシュやクリアも、左利き特有のスイング軌道から放たれることで、相手がコースを読みづらくなります。右利きはおおよそ「ここからこの角度で来る」という予測を立てますが、左利きのフォームはその予測を逆方向に裏切ることが多いです。
クロスとストレートの打ち分けを磨くことは、左利き選手にとって特に価値が高く、相手の予測を崩し続けるための重要な武器になります。

ネット前でのラケットワークとフェイント

ネット前のラリーでは、コンマ数秒のラケット操作とフェイントが勝敗を左右します。左利きの場合、相手から見て「逆手」でラケットを出してくるため、同じ動作でもフェイント効果が増して見える場面があります。
たとえば、クロスネットとストレートネットの打ち分けが、右利きを想定した予測とズレるため、相手の一歩目を逆方向に誘導しやすくなります。

さらに、バック側に飛んできたネット前の球を、左利き選手はフォアに近い感覚で処理できることがあります。これにより、プッシュやドライブ気味のネットショットを積極的に使用でき、ラリーの主導権を握りやすくなります。
フェイントと実際のショットの振り幅を小さくしつつ、コースだけ大きく変える練習を重ねることで、左利きのネットプレーは相手にとって非常に読みにくい武器となります。

世界のトップバドミントン選手に見る左利きの活躍

トップレベルの国際大会を見ても、左利きの選手は確かな存在感を示しています。男子シングルス、女子シングルス、ダブルスの各種目で、過去から現在に至るまで、左利き選手が世界ランキング上位に名を連ねてきました。
これらの選手のプレーを分析すると、単に左利きであること以上に、自身の利き手を生かした戦術構築と、総合的な技術の高さが際立っていることが分かります。

ここでは具体的な名前や戦型には踏み込みすぎず、左利きトッププレーヤーに共通して見られる特徴や、試合運びの傾向を中心に整理します。左利きの選手が目指すべきプレーモデルとして、また右利き選手が対策を考える上でのヒントとして、観戦時の着眼点も含めて紹介します。

左利きトッププレーヤーの共通点

左利きのトッププレーヤーに共通するのは、まず「フォア側の攻撃力の高さ」です。彼らは自分のフォアで相手のバック側を徹底的に攻めるパターンを得意としており、ラリーの組み立て方もそれを軸に設計されています。
また、レシーブや守備でも、ただ左利きだから有利というわけではなく、逆方向からの攻撃を受ける相手の心理を計算しながらコース選択を行っていることが特徴です。

もう一つの共通点は、ローテーションとポジショニングが非常に整理されていることです。ダブルスでもミックスダブルスでも、左利きがどの位置に立つとフォア側が最大化されるか、ミドルのケアがしやすいかといった点が精緻に設計されています。
このように、左利きであることを前提にしたシステマティックな戦術が、世界のトップレベルでの安定した成績につながっていると言えます。

試合映像から読み取れる左利き特有の戦い方

国際大会の映像を観察すると、左利き選手は序盤から意図的に「逆クロス」のラリー展開を作る傾向があります。たとえば、相手のフォア側にクリアを上げさせ、それを自分のフォアスマッシュで相手バック側へ叩き込むパターンです。
このようなラリーを繰り返すことで、相手は徐々にポジショニングを調整せざるを得ず、コートの他のエリアにスペースが生まれていきます。

また、ネット前では、相手のバック側ネット前にボールを集めつつ、時折フォア側へ鋭いクロスネットを混ぜるなど、左利き特有の角度を生かした「揺さぶり」が多く見られます。これにより、相手のフットワークが常に逆方向へ揺さぶられ、スタミナ面でもじわじわとダメージを与えます。
このようなプレーの意図を意識しながら観戦することで、左利きの選手は自分の戦略に取り入れるヒントを得られますし、右利きの選手は対策のポイントをより明確に把握できます。

ランキングデータから見える左利き比率

世界ランキングを長期的に眺めると、左利き選手の比率は人口比と比較してやや高めに出ることが多いとされています。これは、左利きであることが一定のアドバンテージになりうることを示唆していますが、同時に左利きであれば誰でも上位に行けるという単純な構図ではありません。
右利きと同様に、フィジカル、技術、戦術、メンタルの総合力が求められるのは変わらないからです。

むしろ重要なのは、左利きの選手がその特性を理解し、ジュニア時代から適切な指導と環境を受けられるかどうかです。左利きが少数派であるがゆえに、指導者側が右利き基準の戦術しか伝えられていない場合、せっかくのポテンシャルを最大限に引き出せないこともあります。
最新の競技分析では、左利きと右利きの勝率差はカテゴリーや種目によって異なりますが、いずれにせよ「左利きであることを生かせるかどうか」が成果を左右しているという見方が主流です。

左利きが抱えるデメリットと不利な点も知っておこう

左利きには確かに有利な側面がありますが、一方でデメリットや不利な点も存在します。これらを正しく理解しておかないと、左利きだから勝てるという誤った自信につながり、成長を妨げる原因にもなります。
また、指導者にとっても、左利き選手が直面しやすい課題を把握しておくことで、より適切な練習メニューや助言を用意することが可能になります。

ここでは、練習環境、用具、指導内容、そして戦術理解の面から、左利き特有の不利になりうる要素を整理します。これらは意識して対処すれば改善できるものが多いため、具体的な対応策もあわせて検討していきます。

練習環境での「マイノリティ」としての難しさ

多くのクラブや学校では、コーチの説明や練習メニューが右利きを前提に組まれています。フットワーク練習で「フォア側へ一歩」と指示されても、左利きと右利きでは動く方向が逆になりますが、その点が明確に分けて説明されないことも少なくありません。
その結果、左利きの選手は自分で頭の中で反転させて理解する必要があり、習得に余計な負荷がかかる場合があります。

また、チーム内で左利きが少ない場合、ダブルスでのフォーメーション練習や特有のパターン練習が十分に行われないこともあります。これにより、本来であれば発揮できるはずの左利きの強みが、実戦でうまく出せないままになってしまう可能性があります。
こうした点は、指導者と選手が早い段階で共有し、練習メニューの工夫や説明方法の改善によってカバーしていくことが重要です。

用具やフォーム指導が右利き基準になりがち

ラケットの持ち方やグリップチェンジ、サーブフォームの指導など、多くの教材や解説は右利き基準で作られています。左利きの選手がそれをそのまま真似しようとすると、左右を反転して理解しなければならず、正しいフォームを身につけるまでに時間がかかることがあります。
また、ビデオ教材を見たときに「どちら側の足を前に出すのか」「どのタイミングで体を開くのか」といった細かなポイントが混乱しやすいのも事実です。

この問題を解消するためには、指導者が意識的に「左利き用の説明」を付け加えることが効果的です。具体的には、「右利きなら右足だが、あなたの場合は左足が前」などと、個別に置き換えて伝える工夫が必要です。
選手側も、自分のフォームを動画で撮影し、左右反転させた映像を見て右利き用教材と比較するなどの工夫を行うことで、理解のギャップを埋めることができます。

対戦相手から徹底的に研究されやすいリスク

左利きの選手は少数であるがゆえに、トーナメントやリーグ戦では「特別に対策されやすい」という側面もあります。スカウティングを重視するチームほど、左利き選手の動画を繰り返し分析し、得意なコースやパターンを徹底的に研究します。
結果として、初見では有効だったショットや戦術が、同じ相手との再戦では通用しにくくなることがあります。

また、左利きと対戦する機会が限られているチームほど、「左利き対策の特別メニュー」を組んでくることもあります。これは裏を返せば、左利きの強みがある程度認識されている証拠ですが、その期待に甘えていると、対策されたときに一気に不利な立場に立たされるリスクがあります。
したがって、左利きの選手ほど、常に新しいパターンや引き出しを増やし、相手に一辺倒な印象を与えないことが重要です。

右利きが左利きバドミントン選手に勝つための戦術と練習

右利きの選手にとって、左利きとの対戦は「慣れていない」というだけで心理的なハードルが高くなりがちです。しかし、事前にポイントを押さえて準備をしておけば、必要以上に怖がる必要はありません。
むしろ、左利きに特有のパターンを理解し、狙うべきコースやラリー展開を決めておくことで、試合を優位に運ぶことも十分可能です。

この章では、右利きが左利きに対抗するための具体的な戦術と、そのために日頃から取り入れたい練習方法を紹介します。戦術面と技術面の両方を整理することで、いざという時に迷わずプレーできる状態を目指していきましょう。

サーブとレシーブで狙うべきコース

右利きが左利きに対してサーブを打つときは、相手のバック側を重点的に攻めることが基本戦略になります。特にダブルスのショートサービスでは、左利きのバック側フロントコートに正確に落とすことで、レシーブを制限し、バックハンドでの消極的な返球を引き出しやすくなります。
ロングサービスを使う場合も、相手バック奥のサイドライン際を軸にコースを組み立てると有効です。

レシーブでは、相手のフォアスマッシュをできるだけ早い段階でクロス方向へ返球し、左利きのフォア側での連続攻撃を防ぐことが重要です。ストレートに返し続けると、フォア側でラリーを支配されやすくなるため、意図的に逆方向へ展開する意識を持ちましょう。
このように、サーブとレシーブの段階から「どちらのサイドにラリーを集めるか」を明確に決めておくことが、左利き対策の第一歩となります。

フットワークとポジショニングの意識改革

左利きとの対戦で多いミスの一つが、「いつもの感覚」で一歩目を出してしまい、逆方向に置き去りにされるパターンです。これを防ぐには、試合前から「すべてが逆方向になる」という認識を強く持ち、返球の起点を半歩フォア寄り、あるいはバック寄りに調整するなど、立ち位置から見直す必要があります。
特にシングルスでは、サイドラインに対する身体の向きや、オープンスペースの位置が普段と変わることを意識しましょう。

ダブルスでは、パートナーとのポジショニングの共有が重要です。左利き相手のクロススマッシュやクロスドライブがどのエリアに飛んでくるかを事前に確認し、サイドバイサイドへの移行タイミングや前衛後衛の切り替え位置を微調整します。
こうした細かなポジショニングの違いを事前に確認しておくことで、試合中の迷いが減り、無駄な失点を防ぐことができます。

左利きに慣れるための練習メニュー

最も理想的なのは、チーム内や練習環境に左利きの選手がいる場合、その選手と意図的に多くラリーをすることです。サーブレシーブ、スマッシュレシーブ、ネット前の駆け引きなど、左利き相手に特化したメニューを組み、自分の感覚に刷り込んでいきましょう。
チームに左利きがいない場合でも、コーチや仲間にラケットを持ち替えてもらい、限定的に左打ちで球出しをしてもらうだけでも、軌道への慣れという点では効果があります。

さらに、試合映像を活用し、左利き選手のラケットの出し方やショットパターンを観察することも有効です。特に、クロススマッシュの入り方や、ネット前でのラケット角度を何度も見返し、自分の中でイメージを明確にしておくと、実戦での違和感が大きく軽減されます。
こうした準備を積み重ねることで、「左利きだから苦手」というメンタルブロックを取り除き、通常の試合と同じように冷静に戦えるようになります。

左利きバドミントン選手が有利さを最大化する方法

左利きであることは、それ自体がアドバンテージになり得ますが、その効果は「使い方」によって大きく変わります。無自覚にプレーしているだけでは、相手が慣れればすぐに対応され、優位性は薄れていきます。
そこで重要になるのが、左利きならではの強みを自覚し、それを前提にした戦術と練習設計を行うことです。

この章では、左利き選手が自分の利点を最大化するための具体的な考え方と、今日から取り入れられる実践的なポイントを整理します。自分のプレーを客観的に見直すきっかけとして活用してください。

戦術設計で意識したいフォアとバックの使い分け

左利き選手にとって重要なのは、「自分のフォアで相手のバックを攻める」という基本コンセプトを徹底することです。そのためには、ラリーの中でどのコースにシャトルを集めれば、自分のフォアスマッシュやフォアドライブが打てる形になるかを、あらかじめプランとして持っておく必要があります。
単に強いショットを打つだけでなく、次に自分のフォアが生きる配置を作る意識が大切です。

一方で、バック側もおろそかにできません。特に左利きは相手からバック側を狙われやすいため、バックハンドでのクリア、カット、ドライブの精度を高めておくことが不可欠です。
フォアで攻めて、バックで粘れる選手ほど、ラリー全体を通じて安定感が増し、左利きの利点を長く維持できるようになります。

サービスパターンとレシーブパターンの最適化

サービスは、左利きの特徴を最もシンプルに表現できる局面です。ショートサービスでは、相手バック側サイドライン際を狙うパターン、相手フォア側足元に落とすパターンなど、複数のコースを用意し、相手から見れば「逆方向」に感じる軌道を混ぜていきます。
ロングサービスでは、相手バック奥からサイドラインの外へ逃げるような軌道の球を武器にできると、レシーブの姿勢を窮屈にさせることができます。

レシーブに関しては、相手のサーブの種類ごとに「左利きならではの最適解」を整理しておくと良いでしょう。たとえば、相手のショートサービスを自分のフォアで強くクロスに叩き、次の球を自分のフォアで打てる状況を作るなど、2手先、3手先を見据えたパターンを持つことが重要です。
サービスとレシーブのパターンをノートなどに言語化し、定期的に見直すことで、試合中も迷いなく選択できるようになります。

メンタル面で意識したい「左利きの自覚」と責任

左利きの選手は、しばしば周囲から「有利でいいね」と言われることがあります。この言葉は励ましにもなりますが、同時にプレッシャーとして働く場合もあります。自分が負けたときに、「左利きなのに負けた」と感じてしまい、必要以上に自信を失うケースも少なくありません。
そこで重要なのは、左利きであることを「一つの特徴」として受け止め、それに過度な意味づけをしないことです。

左利きであることは優位性の一部でありながら、勝敗を決める決定的条件ではありません。勝敗を分けるのは、日々の練習、戦術の理解、フィジカルとメンタルの準備といった総合力です。
自分の特徴を冷静に受け止め、「利点は生かし、欠点は埋める」というスタンスで取り組むことで、左利きならではのプレッシャーをポジティブなエネルギーに変えていくことができます。

左利きと右利きの違いを整理:有利不利はどう変わるのか

ここまでの内容を踏まえて、左利きと右利きの違いを整理し、有利不利がどのように生じるのかを俯瞰してみましょう。実際には、単純に「左利きが常に有利」「右利きが不利」というわけではなく、状況やレベル、戦術理解によってバランスが変わってきます。
違いを理解することは、自分の立ち位置を見極め、どこを伸ばし、どこを補うべきかを考える手がかりになります。

以下の表は、一般的に言われる左利きと右利きの特徴を比較したものです。すべての選手に当てはまるわけではありませんが、全体像をつかむ参考として活用してください。

項目 左利き 右利き
人口比 少数派で全体の1割前後 多数派で全体の約9割
相手の慣れ 相手が慣れていないことが多い 相手が慣れているケースがほとんど
戦術準備 特別に研究されやすい 標準的な対策が多く用意されている
指導環境 右利き基準のため工夫が必要 指導内容や教材が豊富
ダブルスでのフォア範囲 右利きとの組み合わせで中央フォアを広くカバーしやすい 左利きとの組み合わせで同様の利点を得られる

このように、左利きには「慣れの差」「角度の違い」という有利な要素がある一方で、指導や練習環境の面で工夫が求められるという側面もあります。
右利きは多数派であるため、標準的な指導や教材が豊富に整っていますが、左利きへの対応力が勝敗を分ける場面が増えつつあります。

重要なのは、自分がどちらの利き手であっても、その特徴を理解し、練習と戦術で補正していく姿勢です。有利不利を固定的に捉えるのではなく、「どうすれば自分の条件の中で最大限のパフォーマンスを発揮できるか」という視点で考えることが、長期的な成長につながります。

まとめ

バドミントンにおける左利きの有利不利は、「相手が慣れていないことによる優位」と「少数派ゆえの環境的な不利」が複雑に絡み合って生じています。左利きの選手は、フォアで相手のバックを攻めやすいことや、ショットの軌道が逆方向になることで心理的プレッシャーを与えやすいといった明確なメリットを持ちます。
一方で、指導内容や教材が右利き基準であることから、フォーム習得や戦術理解に工夫が必要な場面も少なくありません。

右利きの選手にとっては、左利きとの対戦を「特別なもの」と捉えるのではなく、サーブとレシーブのコース選択、フットワークとポジショニングの調整、そして日頃からの慣れづくりによって十分に対応可能な課題として扱うことが重要です。
左利きの選手は自分の特徴を冷静に理解し、戦術と練習でその利点を最大化すること。右利きの選手は、左利きへの苦手意識を減らし、具体的な対策を積み上げること。それぞれが自分の立場で準備を進めることで、試合の質は大きく向上します。

最終的に、勝敗を決めるのは利き手そのものではなく、その利き手を前提にどれだけ考え、練習し、工夫してきたかです。左利きであっても右利きであっても、自分の強みと弱みを理解し、バドミントンという競技を深く掘り下げていくことが、上達への最短ルートと言えるでしょう。

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