バドミントンのダブルスでは、コートが広くペアで分担するため、狙うべき場所が勝敗を左右します。単純なショットでは相手に読まれやすく得点につながりません。
適切な場所を狙えば相手の動きを制限し、チャンスボールを作り出せます。さらにペアとの連携で意表をついた攻めも可能です。
ダブルスで勝率を上げるには、局面ごとの狙い所を知ることが不可欠です。初心者から上級者まで役立つポイントを丁寧にまとめました。
【ポイント】ダブルスはネット前と後方で役割を分担し、オープンスペースを狙って攻めることが基本です。適切な場所を狙えば相手はパターンが読みにくくなり、得点機会が増えます。
目次
バドミントン ダブルスで狙うべき場所と配球テクニック
ダブルスではショットの配球(相手コートへの打ち分け)が勝敗を左右します。前衛(ネット付近)と後衛(コート後方)が互いの役割を補い合うことで有効な狙い所が生まれます。例えば相手をサイドへ追い込んだら、カウンターで逆サイドを突くなど、多様なコースを使って相手を崩す意識が重要です。
単調な攻撃だと相手に読まれてしまうため、スマッシュ・ドロップ・ドライブなどショットごとに狙う場所を変えましょう。ペアのポジションも考慮し、左右や前後に振り分けることで相手の守りに乱れをつくります。
配球では相手の弱点を誘発するような狙い方も有効です。相手のバックハンドが弱ければバック側にドロップやクリアを連続して打ち、逆にパートナーの前衛には詰めやすいコースを探します。基本を押さえた上で変化球やフェイントを織り交ぜることで、相手のリズムを崩して得点につなげます。
前衛と後衛で役割分担で狙う場所を決める
ダブルスでは前衛(ネット近くを守る選手)と後衛(コート後方を守る選手)の役割分担が大切です。前衛はネット前でボールを速く処理し、相手のミスを誘うドロップやプッシュを仕掛けます。
後衛は高いスマッシュや深いクリアで相手を後方に追い込み、パートナーのプレーを支えます。狙う場所もこの立ち位置に応じて分け、前衛は相手のネット前の隙間を、後衛はコート奥やサイドラインを意識します。
例えば相手が右側に寄っているときは左サイドのオープンスペースを狙ったり、前衛が前に詰めたら後衛は深いコーナーを狙うなど、ペアで連携して相手に対応します。前衛・後衛の位置関係を考えて攻めることで、相手を効果的に崩せる狙い所が生まれます。
相手コートのオープンスペースを見極める
ダブルスではペア間の空いているエリア(オープンスペース)を狙うことが重要です。例えば相手2人が両サイドに寄っていると、中央または反対サイドにスペースができます。相手が両前衛の場合はバックライン付近、両後衛の場合はネット前が狙い目です。
さらに、相手のフォーメーションに応じて隙間をつく狙い方も有効です。一人が返球に追われている間に逆サイドへ打ち分けるなど、左右に揺さぶるテクニックで相手を崩しましょう。
ショット別の狙いどころ
代表的なショットごとに狙いどころを整理します。スマッシュでは相手後衛のサイドライン際や体の横を狙い、角度をつけて決定力を高めます。ドライブショットはストレートやクロスに打ち分け、低く速く飛ばして相手コートを横切らせることでミスを誘います。
ドロップショット(カット)は相手ネット前の隙間を狙い、ネット際に落として相手に素早い対応を強いる攻め方です。
ショット | 狙いどころ |
---|---|
スマッシュ | 相手後衛のサイドライン際や体の横 |
ドライブ | 低く速く飛んで相手コートを横切り、ミスを誘うコース |
ドロップ/カット | ネット前の隙間や角を狙い、相手を前方に詰めさせる |
クリア | 相手コート奥深くへ飛ばし、タイミングをずらす |
ダブルスの攻撃時に狙う場所と効果的なショット
攻撃時にはチャンスボールを確実に決める狙いを持ちましょう。スマッシュでは相手後衛のコート奥深くかサイドライン際を狙い、ヘッドを振り抜いて速い球を打ち込みます。角度をつけて深いバックハンド側に打つと効果的です。
ドライブショットは相手の反応速度を上回る速さが武器です。相手の前衛や後衛間に低い平行ドライブを送ることで返球しにくくさせるか、わざと浮かせて次にドロップにつなげる流れも有効です。状況に応じてストレートとクロスを打ち分けましょう。
また、ドロップショットやカットで相手のネット前の隙間を突き、フォア前で得点を狙います。ロブやドライブで相手を後衛に下げた後に、一気にネット前に切り返すコンビネーションも有効です。ツッツキやタッチを混ぜて相手のリズムを崩し、連続攻撃で決定機をつくりましょう。
ダブルスの守備時に狙う場所とポジショニング
守備時は守りを固めつつ次の攻撃チャンスを狙います。相手の強打に対してはロングクリアで深く返球し、後衛の選手が体勢を整える時間を作ります。相手に押し込まれたらネット前へはカットショットで返球し、逆にチャンスボールを作り出せるようにします。
左右に振られたときは、ミスしにくい返球を優先します。例えばアウトのリスクがある場合は大きくクリアを上げるか、フラットプッシュで確実に返します。前衛は相手のネット前の攻撃に備え、返球する体勢を維持しながら次の攻撃を狙います。
バッククリアやハイクリアで時間を稼いだあとは、すぐに攻撃態勢へ切り替えます。ピンチのときほど低いフラットクリアやカットで相手の打つリズムを乱し、パートナーとフォーメーションを整えましょう。常に次のショットを考え、安全に返しつつ攻撃につなげる姿勢が大切です。
ダブルスのサーブ・レシーブで狙う場所と戦術
ダブルスではサーブとレシーブから戦術が始まります。サーブは相手に簡単に攻撃させないことが第一で、基本はセンターライン付近へのロング下回転サーブです。相手ペアの正面付近を狙うことで、パートナーが3球目攻撃をしやすくします。強打よりも低く沈んだサーブで体勢を崩すことが狙いです。
レシーブではツッツキを主体にし、相手の攻撃を誘導します。例えば相手のフォア側にツッツキすると、相手はクロスドライブを打ちやすくなります。またショートリターンやプッシュで前衛への圧力をかけると、パートナーの攻撃チャンスが生まれます。
ツッツキの変化も重要で、ドライブやカットを交えると相手が返球コースを予測しにくくなります。特にレシーブ後はすぐにネットを狙うイメージで返球し、前衛が仕留められるよう意識します。パートナーと連携しながら、相手の3球目を意識した配球で1点目を取りにいきましょう。
ダブルス上級者向け:相手を崩す攻めの狙い方
上級者は相手の苦手パターンを分析し、細かく狙う場所を変化させます。相手のバックハンドが弱ければバック側に詰めたドロップやバックラインぎりぎりのスマッシュを続けて攻め、得意パターンに持ち込ませません。逆に強打が続いたらフェイントで緩急をつけ、予測を外す工夫も有効です。
緩急やコンビネーションを駆使すると、相手はミスを起こしやすくなります。ペアでサインを決めておけば、前後に振る攻めや左右の揺さぶりが可能です。実戦形式の練習で多彩な配球パターンを磨き、相手を瞬時に分析して狙い所を変える習慣をつけましょう。
またクロスとストレートを組み合わせることで、相手の守備網を崩せます。予測しにくいコースにショットを交互に打ち分け、相手に自由を与えません。試合中は「自分たちがなぜ狙う場所を選んだのか」を常に意識し、弱点を突き続けましょう。練習と経験でパターンを増やし、相手が驚く攻め方を身につければダブルス上級者の仲間入りです。
まとめ
ダブルスでは前衛と後衛の役割分担を明確にし、相手のオープンスペースや弱点を狙った攻めが重要です。スマッシュ・ドライブ・ドロップなどショットを使い分け、相手のリズムを崩しながら得点を狙いましょう。サーブとレシーブでも球のコースに狙いを定め、ペアで連携したプレーが勝利の鍵になります。
基本戦術を身につけたら、相手の動きを見ながら狙い所を柔軟に変化させることも大切です。今回紹介したポイントを意識して練習すれば、ダブルスでの得点力が確実にアップします。ぜひパートナーと練習を重ね、効果的な配球で試合を優位に進めましょう。
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