バドミントンのダブルスでは、相手の陣形を崩して攻めることが勝利の鍵となります。同じようなショットばかりでは相手に狙いを絞られてしまい、攻撃が単調になりがちです。速度や角度、落下位置を変えた多彩なショットを織り交ぜることで相手を惑わせ、攻撃側が有利な展開を作り出せます。
また、ペアの連携も重要で、前衛と後衛がお互いの役割を発揮しながら相手を揺さぶることが求められます。本記事では、ダブルスで相手を崩すための具体的な戦術とテクニックを最新情報をもとに解説します。
バドミントン ダブルスで勝つための崩し方
ダブルスにおける崩し方とは、相手の守備を乱して攻撃機会を作る戦術を指します。まずは崩し方の基本概念を押さえましょう。攻撃を単調にせずリズムやコースを工夫し、相手に考える隙を与えないことが重要です。
崩し方とは?
崩し方は「相手の動きを乱す」ことを意味します。たとえば、センター寄りやクロス方向に打ち分けることで相手を動かし、前後左右に揺さぶることができます。こうした工夫で相手がスムーズに反応できない状況を作り出すのが崩し方の狙いです。
相手の弱点を狙う
崩しの基本は相手の弱点を見極めることです。相手ペアの得意不得意、前衛と後衛の守備力バランスを分析し、弱い側にショットを集めます。後衛の体勢が苦しいときは力強いショート球で崩したり、前衛が詰めにくい位置にドロップを落としたりするなど、相手の対応力の差を突きましょう。
- バックハンド側が苦手ならバックハンドに集中的に攻める
- 前衛が浮きやすいときは前方へのショットを増やす
- 相手のフォーメーションが乱れている隙きを逃さない
多彩なショットで勝負する
相手のツギハギになりやすいのは単調な攻め方です。スマッシュ・ドロップ・ドライブ・プッシュ・カットといったショットを織り交ぜながら、スピードと弾道を変化させて攻めましょう。突然のスピードダウンやフェイントで相手のリズム感を乱し、反応ミスを誘発します。特に前衛に低く張られた状況からはロブやドロップで揺さぶり、後衛が圧をかけた展開に移行できます。
効果的な配球の基本
効果的な配球とは、相手に自分の次の一手を読ませないショットの組み立て方です。以下のような考え方で配球を組み合わせましょう。
- 下から取らせて前方に誘導する:浅いクリアやドロップで相手を前に寄せる
- 返球先を限定させる:深いクリアやドライブで相手を後退させ、返しやすい方向を絞り込む
- リズムを崩させる:強いスマッシュの後にゆったりしたドロップ、速い連続スマッシュと緩いカットを混ぜる
攻撃時に有効な崩し方

自分たちが攻撃権を握っているときは、積極的に相手を揺さぶりましょう。スピードと角度のバリエーションを活用して攻めます。ここでは攻撃時ならではの崩し方を紹介します。
速度・角度を変えて崩す
連続でスマッシュを放つよりも、途中で速度や角度を変化させることで崩しにつながります。例えば、強打の後に緩やかなドロップをミックスしたり、大きくグリップを変えてクロスへのスマッシュを交えたりします。変化球があることで相手はタイミングを取りにくくなり、動揺してミスを犯しやすくなります。
クロスやボディで間合いを詰める
相手の間合いを突くクロスショットは有効です。ストレートではない角度を意識してスマッシュやドライブを打ち、相手の左右間の距離を移動させます。また、相手のからだめがけてショットするボディアタックも時折挟んで不意を突きましょう。クロスとボディを交互に使うと相手はどこに備えればよいか迷い、守備に隙が生まれます。
前衛を活用する
攻撃時は前衛が積極的にネットプレーを仕掛けると崩しやすくなります。前衛のフィーチャーとして、ネットタッチの速いドロップやプッシュで相手前衛を前に引き出し、その後ろのスペースを開けて後衛が強打すると効果的です。前衛がプレッシャーをかけるだけで相手も守備体勢を崩しやすくなりますので、役割を果たしましょう。
連続攻撃の組み合わせ
スマッシュを打ち純粋に強打を重ねるだけでなく、攻撃のコンビネーションを意識します。例えば、スマッシュの後すぐにネット前へのドロップを入れることで相手は体勢を戻しにくくなります。また、複数の角度からリズムよく打つ速攻パターンも有効です。テンポよく攻め、相手を余裕のない状態に追い込めば決定機を増やせます。
守備から攻撃につなげる崩し方

守備的な状況でも崩しのチャンスはあります。ここでは守備から攻撃に切り替える際の工夫を取り上げます。相手からの攻撃をしのぎながら反撃の機会をうかがう戦術です。
クリアやロブでポジションを整える
長いクリアやロブで自陣に戻しつつ相手のポジションを整えることが重要です。相手が前に詰めているときは高いロブで後ろに下げると有効です。これにより相手は深いレシーブを強いられ、次のプレーで重心が崩れやすくなります。強い球だけでなく場面に応じて相手の位置を見てロブやクリアを使い分けましょう。
ドライブやカットで繋いでチャンスをつくる
相手の速い攻撃が来たときは、その勢いを利用してドライブやカットで速いラリーに持ち込みます。平らなドライブで低空戦に持ち込めば、相手はスウィングに余裕がなくなってミスを誘うことがあります。カットやスライスは軌道が変化するため、連続された強打に対して変化をつける手段になります。守備しながらも次のポイントに繋がる繋ぎショットを狙いましょう。
粘り強い守備から逆襲
失点を防ぐ守備に徹することで、エラーを誘発することも崩し方のひとつです。ネット際へのヘアピンやギリギリのプッシュで相手にプレッシャーをかけ、ミスショットを引き出します。長いラリーになっても焦らず粘り強く返球し、相手に体力や集中力を消耗させることが重要です。相手が迷ったところを逃さず反撃に転じましょう。
相手のミスを誘う駆け引き
守備の過程でわざと遅い球やスピンの入ったショットを混ぜたり、ギリギリの角度に返球したりして相手のミスを誘うのも有効です。これにより相手は「絶対に返さなければならない」というプレッシャーを感じ、硬くなりがちです。ミスを誘った後は速い展開に持ち込み、反撃の糸口を作りましょう。
ショット別の崩し方
各ショットごとに得意な崩し方があります。ここでは代表的なショットとその崩し方を解説します。
| ショット | 崩し方のポイント |
|---|---|
| スマッシュ | 高い威力を活かし、斜め前後やクロスで角度をつけて打つ |
| ドロップショット | 浅いネット前へ打ち、相手を前寄りに揺さぶって後ろを甘くする |
| カット・プッシュ | ロビング姿勢に見せかけ低く送って相手のリズムを乱す |
| ドライブ | 低い弾道の高速連続で相手を下がらせたり、体勢を崩す |
| クリア | 相手を後方に下げ、前衛のスペースを空ける |
| ヘアピン・ネットタッチ | ネット際で落として前衛を出させた後に高い球で逆襲する |
スマッシュ・ドリブンクリアで強気に攻める
スマッシュは崩しの基本です。高速スマッシュをただ打つだけでなく、斜め打ちやロングスマッシュ、ドリブンクリアを混ぜることで相手に反応を迷わせます。攻撃体勢で打つことで相手はスマッシュだと思い構えるため、そこへドリブンクリアやショートドロップを挟むと効果的です。
ドロップショットで前に誘い込む
ネット近くへのドロップショットは相手前衛や後衛を前につめさせる崩しの要です。力強いスマッシュの後に軽いタッチでドロップを落とすと、相手は前に出ざるを得なくなり、その後ろが薄くなります。特に相手後衛のレシーブ力が追いついていない場合は、執拗にドロップを使って陣形を崩しましょう。
カットショットでリズムをずらす
ロビング姿勢に見せかけてシャトルを低く切るカットショットは、相手のタイミングを狂わせるのに有効です。ドライブやスマッシュの流れでカットを使うと、相手は急に軌道の変化に対応できずミスしやすくなります。リバースカットなど変化球も織り交ぜ、相手の歩幅を止めるように意識しましょう。
高速ドライブで一気に押し込む
ドライブショットは低い弾道のまま高速で飛ぶため、強力な攻撃手段となります。連続したドライブ攻撃で相手を後方に下げればチャンスが生まれます。またドライブは相手を圧倒してプレッシャーを与えるのにも役立ちます。守勢の中でもドライブカウンターで相手の攻撃をかわしつつ崩しを狙いましょう。
ペアの連携で崩す方法

ダブルスでは1対1よりもペアで攻める意識が重要です。前衛と後衛がそれぞれの強みを生かし、相手を崩します。ここではペア戦術に注目します。
前衛のネットプレーで隙を作る
前衛はネット前での速攻が武器です。相手後衛にプレッシャーを与えるような速いタッチで球を返し、相手のリズムを乱しましょう。前衛の眼距離が相手へ向いたときに後衛が強打に移ると、相手は前後の判断を迫られます。また前衛は相手のロビングに対してボレーやプッシュで素早く返し、速攻に転じます。
後衛の打点と配置で攻める
後衛は高い位置(打点)を保ちつつ、強力なスマッシュやクリアで攻めます。特に相手前衛が動揺しているときには速いスマッシュで隙を突き、次のクリアやドロップに繋げましょう。後衛は遠くてもコート中央を動かし、相手の動きを見ながら最適なコースを狙います。
ポジションチェンジで相手を攪乱
前衛と後衛が交互に攻守を入れ替えることで、相手を一瞬のうちに混乱させます。例えば前衛が前に詰めてドライブ勝負に持ち込むと見せかけて後ろに下がり、相手がポジションを整えた瞬間にネットに詰めるなどの動きが有効です。連携して左右にスイッチすれば、相手の守備範囲をさらに広く揺さぶることができます。
左右に揺さぶる配球
ペア同士で相手の左右を交互に狙うことも崩し方のコツです。例えば一人が前衛でクロスへパスし、もう一人が後衛でストレートへプッシュするなど、右と左をつくように攻めましょう。相手が一方向に回ったところへ逆サイドを突けばカウンターを取りやすく、陣形が乱れたところに決定打を入れられます。
サーブから崩す戦術
最初の一打であるサーブとレシーブの局面も立派な崩しの場です。ここではサーブ戦術にフォーカスし、序盤から相手にプレッシャーをかける方法を解説します。
ショートサーブで前衛を引き出す
ショートサーブは相手前衛を前に出させる役割があります。意図的に短いサーブを出して前衛を深く下げさせ、その後の3球目で前衛背後へのドロップやクロス攻撃に繋げます。前衛が構えた瞬間に変化をつけるため、サーブ後はすぐに攻撃態勢に移りましょう。
フリックサーブで相手を後退させる
左右に揺さぶってきた相手に対して、フリックサーブを使うと後衛を下げる効果があります。長いフリックサーブで相手をレシーブ位置より後ろへ下げ、次に前方のスペースを狙う構えを作ります。特に相手後衛が前寄りの場合、フリックで強いテンポを作り出し、その後にネットプレーを絡めて崩しを狙いましょう。
3球目攻撃で主導権を握る
レシーブが来た後の3球目攻撃は勝負どころです。ここでは決定力を意識して、フェイントや高速ショットを織り交ぜて相手を迷わせます。例えば、リターン直後にスマッシュを打てない位置ならドリブンクリアを混ぜ、相手前衛を下げる動きを作ります。3球目で相手にプレッシャーをかけられれば、その後のラリーを一気に有利にできます。
4球目以降の組み立て
3球目攻撃が決まらなかった場合でも、4球目以降は次の崩しの準備です。レシーブで押し込まれた場合はカウンター狙いのドライブやロブで相手を揺さぶり返しましょう。またショートサーブやフリックサーブと同様に、レシーブ後も予測不能なショット配列を維持して、相手を最後まで攪乱し続けることが重要です。
まとめ
バドミントンのダブルスで安定して勝つには、多彩な崩しの引き出しが欠かせません。単調なショットばかりで攻めるのではなく、速度や角度、コースを変えて攻撃に緩急をつけることがポイントです。相手の弱点を狙い、配球やペアの連携を工夫することでゲームの主導権を握れます。
攻撃権があるときは速い連続攻撃で圧力をかけ、守備のときはロブやクリアで流れを作り返球のチャンスをうかがいましょう。サーブやレシーブ後の序盤戦でも油断せず、3球目・4球目で仕掛けを用意してください。
これらの戦術を取り入れて練習すれば、相手の防御を崩して有利な展開を作りやすくなります。常に相手の動きを観察し、試合の状況に応じた柔軟な崩し方を意識してダブルスの実力を高めましょう。
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