いつもバド×チェックをお読み頂きましてありがとうございます。近藤です。
現在、日本代表チームが【スディルマン杯】でベスト4進出を決め、国際大会での競争力が高まっているのを実感できるニュースですね!嬉しいです。
そこには、オグシオブームに端を発した協会登録人数増加を背景にした、ジュニア育成強化が実を結んだ結果だと思います。
また、山口茜選手の出身である福井県勝山市のような一貫した育成システムの構築など、ジュニア選手に関わる指導者の方の取り組みが素晴らしいのだと思います。
余談ですが、福井県は2014年小5男女、中2男女の体力測定の結果が全国1位だそうです。四冠です。
福井県は2010年にも四冠を達成しています。ん?山口茜選手の時かな?
2014年のデータで、他に体力測定の結果が良い県は、新潟、茨城、埼玉などですね。
いずれも学校や地域が一体となって、取り組まれている結果なのだと思います。このような取り組みが全国的に広まるといいですね。
さて、本日のテーマですが、「オーバーヘッドストロークってどんな力を利用しているのか?」です。
誰しもが最初に教わるオーバーヘッドストローク。実は、突き詰めていくと、びっくりするぐらい色々な力を利用して、より効率よく力を生み出しているのがわかります。
そのあたりを少しづつご紹介したいと思います。なかなかシャトルが飛ばないとか、スマッシュを速くしたいとか、オーバーヘッドストロークのフォームをよく注意される、などのお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にして頂きたいと思います。
オーバーヘッドストロークに必要な力その①
【開放性運動連鎖】
「身体の中心部、あるいは大きな仕事のできる下肢によって生み出された力、エネルギー、速度などがタイミング良く順次加算されて、末端へ伝わり、末端の速度やエネルギーを大きくできるという原則」
言葉を並べてみると、小難しいですが、ようは「ラケットの先端にエネルギーを最大にするためには、質量の大きい【体幹や下半身】から力を発揮すること」が大事ということです。
オーバーヘッドストロークに必要な力その②
【慣性モーメント】
慣性モーメントとは、回転のやりにくさです。慣性モーメントが大きいというのは、回転させるのに大きな力を必要としているということです。大きな力を必要とするのはよくない感じがしますが、自転車のギアを想像してみてください。ギアが重たいほどスピードが速くなりますよね。つまり、回転がやりにくい=大きな力を発生することができるということになります。
そして、この慣性モーメントは、質量が重いほど、回転の中心から力が解放される地点までの距離が遠いほど、大きくなります。
つまり、ここでもラケットから遠い距離にあり、且つ質量の大きい、【体幹や下肢】から力を発生することが大切なのがわかります。
まとめると、スマッシュを速くしたい、クリアをしっかり飛ばしたい、といった時は、身体の中心からまずは力を発揮させるように意識しましょう!
わかりやすいイメージとして、ハンマー投げの画像を載せておきます。見るからに身体の中心をどっしりさせて力を発生させていますね。
お腹まわりを捻る(正確には胸椎)ことによって、身体の中心から力を発揮しようとしているところですね。
身体を弓なりに反らす時も、体幹が中心になり、且つ、上半身(胸椎)をよく捻っています。
では、どうやってこのように身体の質量の大きい、体幹や下肢からの力の発生を練習するのでしょうか?
それは、あくまで私の考え方ですが、「オーバーヘッド動作の原点はスローインである」ということです。
スローイン、つまり投球動作にその基礎があります。
初心者が効率良く、オーバーヘッドストローク技術を獲得していくために、
「投球動作の発達段階を考慮する」
「投球動作の力発揮を習得する」
ことがポイントとなると思います。
次回は、このあたりのお話をしたいと思います。
本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました!