卒業シーズンを終え、これから4月。
気持ちを新たに出発する時期ですね。
私も指導に関わった合計11名の中学3年生を送り出しました。
実は、私が指導に関わっている地域は中学校にバドミントン部が無いんです。
それでも地域の人たちが中心となり社会体育としてバドミントンの環境を作り、市内3校から中体連の大会等に出場しています。
私は総合型クラブの仕事からバドミントンの指導に関わるようになりましたが、これからのスポーツ活動のモデルとなる形なのではないかなと感じています。
小規模校では部活動数が維持できず(特にチームスポーツ)廃部にせざるを得ない状況になりつつあるのはここの地域でも例外ではなく、スポーツ選択における地域格差があることは否めません。
また、この時期は、先生、進学する生徒・保護者から部活顧問の異動の話題が絶えません。
中学校の部活動では特に顧問が重要で、顧問の異動により強豪校が変化していくことは珍しくありません。
そんな中、社会体育は地域でスポーツを支えるというモデルですので、これらの問題を解決できる可能性を持っています。
地域の指導者を確保することができれば活動は安定し顧問の異動に悩まされる可能性はかなり低くなります。(それでも指導者の仕事の都合などに左右される可能性はあります)
また、学校の枠にとらわれない活動ができるので、住んでいる地域や学校区とは関係なく活動ができます。
もちろん、良いことばかりではなく、部活動に比べると保護者への負担が増えたり中体連は学校単位での出場となるため大会によってチームが変わってしまったりといった問題もありますが、一番大切なことは継続的な組織にしていくことです。
そのためにも地域でスポーツを支える体制を作ること!そしてそのシステムが総合型スポーツクラブという考え方になるのです。
長野県内でもすでに地域でスポーツを支え、巣立った選手が大人になり帰ってきている地域、新しい形でトップ選手の受け皿となっているチームもあります。
私も関わり初めて2年が経ち、2年間一緒にバドミントンをしてきた選手を送り出しました。
そして10年後にはここが、今の子どもたちが帰って来る場所となるよう、これからも地域の子どもたちと向き合っていきたいと思います。
『伊那に生きる、ここで暮らし続ける。』
これは伊那市長の言葉なのですが、
私はこれを聞いたときに、スポーツにはこの言葉を実現する力がある!
と強く感じました。
日々、目の前のことに精一杯になあってしまいがちですが、節目に核となる部分を思い返してみる時間は大切ですね。
卒業生を送り出しながら物思いにふけった3月末でした。
今回はあまりバドミントン関係なく、総合型スポーツクラブのお話になってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。