今回は前回の肩コンディショニング(スタティックストレッチ編)に続き、ダイナミックストレッチ編です!動画解説ありです!
いつもバド×チェックをお読み頂いてありがとうございます。近藤です。
「バド×チェック」では、
「パフォーマンスを数値化することによって、誰でも・効果的で・効率的で・再現性のあるトレーニングデザイン」を考察することをテーマとしております。
前回はスタティックストレッチをご紹介致しましたが、スタティックストレッチでもダイナミックストレッチでも、体幹トレーニングでも、ウェイトトレーニングでも、なんでも、「どんな効果があって、どんな目的でおこなっているか」を明確にしておいた方が、効果的で効率的なトレーニングデザインが行えると思うのです。
そして、それぞれのトレーニングは、メリットとデメリットが必ず存在します。スタティックストレッチもそうですが、やらないほうがよさそうだというタイミングがあります。そこも含めて、それぞれの役割とメリットデメリットをしっかりとまとめておくと安心ではないでしょうか?
では、スタティックストレッチの目的からまとめておきます。
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一番は、やはり筋肉の拘縮やこわばりを緩和し、関節可動域を広げることです。
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指椎間距離もそうですが、各関節の可動域と障害には密接な相関があることが多いです。障害のリスクを減らすため、ある一定の関節可動域を確保することが一番の目的となるのではないでしょうか。
また、ゆったりとした呼吸と動きで行うため、心身ともにリラックス効果があります。
ここまでは、そんなの知ってるよって感じですよね。
しかし次のは、初めて知った時は衝撃的でした。
前述した通りスタティックストレッチにもデメリットがあります。色々文献等調べてみましたが
①どうやら強い筋力を必要とする運動の前にスタティックストレッチを行うと、筋発揮能力が低下するようです。ですので、練習や試合の直前にスタティックストレッチだけして、コートに入ることや、筋力トレーニングの前にストレッチするのは避けたほうがよさそうです。
②また、翌日以降強い筋肉痛が起こるであろうと予測できるような練習後やトレーニング後にスタティックストレッチを行うと、筋肉のダメージをより強めてしまうようです。強い筋肉痛が起きるようなトレーニングとは、筋肉が伸ばされながら力を発揮する「伸張性収縮」をたくさん行った場合に起きますが、伸ばされながらダメージを受けた筋をさらに伸ばしてしまうとよりダメージを与えてしまうようです。
え!?って感じじゃないですか?
試合前もやってるし、トレーニングのあともやってましたけど!?
①に関しては、練習や試合、トレーニングの前にスタティックストレッチを行ってもいいのですが、あまり長く強くやらないようにと、スタティックストレッチの後に、必ず今日紹介するような、筋発揮を伴うようなダイナミックストレッチを行うことでデメリットを解消することができます。
②に関しては、また改めて項目を設けて紹介したいと思いますが、ストレッチではなくアクティブレストとかアクティブリカバリーを行います。簡単に言うと、クールダウンとして軽く動かしてから終わりましょう。ということです。
なかなかダイナミックストレッチがでてきませんが、
ストレッチのお得な効果もあるんです。
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「ストレッチを数週間継続的に実施すると筋力が増大した」という結果もありました。
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筋肥大を起こすほどではないと思いますが、筋力の低下をある程度、防いだり筋肉のコンディションを良い状態にしておける効果はあるようです。
学生などは、試験期間中など勉強しながら体力を維持するのは、非常に大変だと思いますが、ストレッチだけでも習慣的に行うと試験期間後も良い状態で練習に臨めるのではないでしょうか?
あともう一つだけ。
これもちょっとびっくりですが。
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ストレッチに筋肉に対する疲労効果は、明確な実証はない
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これも初めて知った時は
ウソでしょ?と思いました。
ストレッチに疲労回復効果がない!?
まったくないわけでは無いのですが、あまり効果がないという結果がほとんどです。
さて、結論です。
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スタティックストレッチは、適切な関節可動域を確保し、筋肉のコンディションを良好に保つために、ウォーミングアップ前・練習後・家でのセルフケアのタイミングで習慣的に行い、練習や試合、トレーニング直前にスタティックストレッチのみでウォーミングアップとすることは避ける。また、強い筋肉痛が推測されるようなトレーニング後には行わない。そして、疲労回復という意味では、ストレッチだけでは効果が低いので、アクティブレストや交代浴などと併用して行う。
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ということになると思います。
かなり長くなってしまったので、今回はダイナミックストレッチの動画だけご紹介しておきます。
またダイナミックストレッチに関する詳しい説明は次回とさせてください。
すみません…。