http://youtu.be/ehu13VV58Vc?list=PLKurtP3yYXmqpT9QdaHhbN686XWHvsadP
至極のベテラン対決
こんにちは。くさまおです。
今回は1月にインドネシアのバリで開催されたジャルムスーパーリーガで対決が実現した衰えを知らないジャパンのベテランサウスポー佐々木翔選手(32歳)と昨年代表を外れるもシンガポールオープンでリー・チョン・ウェイを下し優勝するなど、未だに実力者であるインドネシアのシモン・サントソ選手(29歳)の試合動画解説です。
熱狂的な観客からの声援に背中を押されるように序盤から速いテンポのラリーの展開となりますが、まずは佐々木選手が積極的にアタックをかけてポイントを重ね7-2とリードします。そこからお互いの特徴を出した象徴的なシーンが6分44秒にやってきます。ネット前への球だと予測し、フロントコートへ詰めた佐々木選手をサントソ選手は柔らかいリストを使ってリアコートへ配球します。完全に逆を突かれた佐々木選手ですが、そこから背走し、粘り強くラリーを続けます。サントソ選手はこの巧さが持ち味ですし、佐々木選手の強いフィジカルを生かしたこの粘り強さは持ち味ですね。結局このラリーもサントソ選手がポイントしますが、ネット前へのスピードを上げスピンネットとドライブを有効に使い分け攻撃に転じ、5連続ポイントで7-7と追いつきます。サーブ場面の駆け引きで短いラリーを制し、佐々木選手も応戦しますが、11-9サントソ選手リードでインターバルを迎えます。
インターバル明けもサントソ選手がスピードで勝り13-9とリードを広げます。これに対し、佐々木選手はネット絡みのプレーで応戦していきます。スピードで負けている時に相手のスピードを殺す作戦としてネットを利用することは常套手段です。佐々木選手はサーブ場面からコースを変化させるなど、色々と工夫して相手を崩そうとしますが、なかなかサントソ選手はバランスを崩してくれません。その中でも佐々木選手が15点目を奪ったシーンはフォア前の低い打点からディセプションの効いたネットを決めています。このポジションまで入ることが出来れば佐々木選手も挽回のチャンスがあったと思いますが、その他の場面ではサントソ選手の速いストロークがそうはさせてはくれません。結局このゲームを21-16でサントソ選手が先取します。
2ゲーム目に入り、コートの風が変化したのか、お互いにシャトルコントロールに苦戦し、短いラリーが続きます。ゲーム展開は一進一退で3-3。佐々木選手はバックハンドロングサービスも入れながら相手に揺さぶりを掛けますが、展開は変わらず7-7。短いラリーの中にも経験豊富なベテラン同士のサーブからの主導権争いの駆け引きに注目です。ここから佐々木選手は半ば強引にサイドへスマッシュを放っていきますが、サイドラインを割り11-9サントソ選手リードでインターバルを迎えます。
インターバル明けからもサーブ場面からの駆け引きで短いラリーでの得点シーンが続きますが、後が無い佐々木選手は少し焦りがあるのかショートサービスをミスしたり、またロングサービスでフォルトを取られるなど不用意な失点が響き、11-15とリードを許します。ここから焦る佐々木選手に対してサントソ選手は余裕を持って相手の球を狙いより攻撃的にでます。19点目はフォア奥への速いロブをリアコートで待ち伏せして狙ってクロスカウンターアタックしてポイントし、最後も佐々木選手のロングサービスを待ち構えてボディーへアタックしてゲームセット。この試合をスピードとサーブ場面からの駆け引きで優位に運んだサントソ選手の勝利となりました。
佐々木選手はフォア前やフォアサイドで左肩が下がり、バランスを崩すシーンがあったのが少し気になりました。スピードを上げるためにボディーバランスをキープすることは必須ですからね。一方サントソ選手は柔らかいラケットワークはもちろん健在ですが、それを支えるボディーバランスは抜群ですし、フットワークも実に軽く、柔らかい身のこなしが印象的でした。サントソ選手をはじめ、インドネシアの選手の足の裏の使い方は実に興味深いものです。
数日前のバドネットにホセマリさんが『臭いクツは冷凍庫へ入れてみて』との豆知識記事を投稿してましたね。なんで私が選手時代に教えてくれへんかったんでしょうか(-_-;)ほとんどプレーしない・動かない・汗かかない今は必要ありません(^^;また、逆に何か役立つ豆知識情報を提供しようかと考えてみましたが、何にもありませんでした。ごめんなさい役立たずで(ToT)