ジョン・ウッデンの言葉を紹介します
(アメリカ大学バスケットボール史上最高のコーチ)
父と母は高校までしか学校教育を受けていなかった。
けれども、私が知っている中で、父ジョシェア・ウッデンは最も賢明な人物のひとりだった。
たいへん信仰心が篤かったが、それを見せつけるようなことはしなかった。
母と同様、一生懸命に働くことに意義を見いだしていた。
父は実に善良で、頼もしく、前向きな人間だった。
他人の悪口は決して言わなかった。
物静かだったが、言うときはしっかりと意見を言った。
父のような男になろうと、私は決意した。
私にとって、父こそが最高の手本だった。
父親と母親は子どもに手本を示す存在でなければならない。
親は、子どもが成長する過程でどういう行動をとり、どういう大人になるべきかという強くて前向きな手本を示す存在なのだ。
それこそ、親の最大の責務であり、子育ての機会のひとつである。
コーチもまた同様だ。親であることとコーチであることは、本質的に同じだと私は思っている。
しかも、このふたつは、世の中で最も重要な専門職だ。
相手に無理やり何かをさせるのはやめよう。それよりこうなってほしいと思う模範を示すのだ。
次の詩は的を射ている。
言葉でどんなに教えても、
本棚にあるすべての書物を読ませても、
若者にどうあるべきかを教えることはできない
教える者が身をもって示すことによってのみ、
それは可能になる
指導者の最も強力な味方は、みずからが示す模範である。指導者たるものは、何かについて語るだけではなく、実行しなければならない。
選手だった教え子から「ウッデン・コーチ、あなたは言っていることと、していることが一致していますね」と言われたことがある。
彼の言わんとするところは、私が模範を示すことによって指導していたということだ。
手本を示すことは最高の教育法である。若者は、とやかく口を出す人物よりも手本を示してくれる人物を必要としている。
ジョン・ウッデンの「育てる技術」より抜粋
フランスのワールドカップ優勝監督ロジェ・ルメール氏の言葉
「指導者が学ぶことをやめたら 教えることをやめなければならない」
子供は親の背中をみて育つという言葉が日本には古くから伝わっていますね。
指導者も同じことが言えるのでしょう。