フットワークが非常に速い選手と対戦した!どう戦えばいいの?(足止め基礎戦術)

こんにちは。バドミントンプロコーチの樋口です。

シングルスで、相手の動きがとても速くて、翻弄されてしまった経験がありませんか?

今回は、シングルスで、フットワークが速い相手と対戦した際の対処戦術の一つ(足止め戦術)を考察してみます。

最後までお付き合いのほど、宜しくお願い致します。

 

(ステージ1)
【フットワークが速い選手の特徴の一つ】前方向に移動するのが速い

ヨーロッパなどの戦場戦術において、馬に乗った騎兵は、歩兵よりも移動が速いため(機動力に勝る)、横並びの兵のサイドを突破して、相手の後方に回って、挟み撃ちにしたり、本部を奇襲したりして、相手を混乱に陥れる戦術に用いられたといいます。

快速である、強みの一つは、相手をかく乱できるということになります。

人間は基本的な構造上、後ろ方向に、迅速に動くように設計されていません。

というように仮説を立てると、フットワークの速い選手というのは、基本的に前方向に移動するのが速いと考えられます。

 

(ステージ2)
【動きが速い選手の武器】相手の対応時間を奪うことで、相手を無力化する

前方向に速いことを戦術的に有利に運用できるのは、攻撃の時、つまりはスピードを上げることで、相手の対応時間を大幅に削り、相手をかく乱できる(攪乱戦術)ということになります。(例えば、スマッシュ&ネットなど)

かく乱された相手は、不足気味の対応時間の中で、断続攻撃をかわすので精一杯になる分、自らの本領(長所)を発揮しにくくなります。

時間を物理的に制御できる(特に増やせる)人間はいないため、時間を削られた選手は、自分の時間を節約して、相対的に対応時間を増やすしか方法がなくなります。

時間制御の観点から考察すると、攻撃は最大の防御なのです。

 

(ステージ3)
【対策1】同じ場所(特に後ろ)に2回連続で打ち(リピートショット)、相手の全力前進を阻止する

フットワーククロス1  フットワーククロス2

上記のように、前方向への突進が速いとすると、一旦その足を止めるために、同じ個所に2回打つことが有効になります。

例えば、低く高速なドリブンクリアーで、こちらを後ろに煽って、前に逃げた(繋いだ)ところを、前進の速さで、インパクト(タッチ)が速いヘアピンや、アタックロブなどのコンビネーションで、時間を奪って追い込んできます。

ですので、同じ個所(特に後ろ)に2回打つことで、前進の途中で、停止、方向転換し、後ろ方向に戻る動作を行わせることができます。

得意の前進動作を封じ、人間が構造的に最も動きにくい後ろ方向に動かすことで、相手の戦力を減少させることができます。

その後、コートで最長距離であるクロス方向などを狙えば、より効果的になります。

 

【対策2】相手の疲労が蓄積してくる後半には、フェイント動作も有効

試合後半になって、やや相手に疲労などが見られる際は、ネット前などでフェイントをかけて、一旦足を止めさせるのも有効です。

フェイント動作は、ラケット面を見せておいて、インパクトのタイミングを変える、フォロースイングの方向を変えるなど、多様にありますが、いずれにしろ、相手は打つ瞬間に停止して、打球方向などを見極める必要がある分、足を止めるには効果的と考えます。

但し、序盤などでフェイントに頼りすぎると、打点を下げたりして、タイミングを遅らせるなどする際に、相手に時間を与えてしまう分、快足で逆襲を受けるリスクもあります。

相手の様子を見て、適宜使ったり、疲労等で、相手の足や判断力が鈍った際に使うのが、より効率的かと考えます。

 

【対策3】動き出し時、移動時 打球時、方向転換時等、あらゆる状況での各動作を最適化し、時間の節約を図り、相手に時間を奪われないようにする

フットワーク技術、打球技術は各種多様な流派があります。

その中で、時間が最短で済む技術を各状況で選択し、スピードでこちらの時間を奪ってくる相手に対して、対応時間を減少させられなれないように、最大の努力をするようにします。

例えば、
●リアクションステップも両足ジャンプを高くしたりせず、開脚や膝カックンのようにお尻を下げるだけにする(膝抜き)
●打球時に両脚を交差(シザーズジャンプ)しない(サイドオンジャンプ)
●着地と同時にインパクトして、やや戻りながら打つ
●逆にチャンスは跳びついて打つ
●距離が長い場合はランニング(クロスステップ)、短い場合は細かいサイドステップ
●上打ちテイクバックをピンチ時は、打球タイミング優先で上にとる、様子見繋ぎの際は、動きやすさ(フットワーク)優先で、やや下にとる

等々、各シーンにおいて、極力、時間を最短化すべく、動作の最適化(技術の選択)をおこなう

 

【その他対策】

◉ショートドライブやレシーブを中間球など、ダブルス的な配球をおこない(低空戦)、相手の移動距離を短く(制限)して、得意の高速移動(機動力)をさせないようにする。

◉普段から、相手スマッシュやカットなど、攻撃を受けてから2ー3球目の連続攻撃を想定して、高速ディフェンスフットワークの練習をしておく。

もって、相手が一気にスピードを上げて、決めに来る場面を、なるだけ持ちこたえ、回避できる鍛錬をしておく。

等々、お試しください。

今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

次回は、「グリップエンドから手の一部がはみ出すくらいの握り方、これはどうなの?」です。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。

 

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樋口 孝雄バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ

競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
西国分寺バドレッスン for 中高生 代表者
→ (https://minton.jp/Group/detail/158)
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ
堀越高等学校 男子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計8校、一般3団体

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