ライバルとの壁(差異)は意外に薄い

こんにちは。樋口です。

バドミントンをやっていると、どんなレベル、環境においてもライバルと呼べるものが存在し、ときにはいつも勝てないケースも少なくありません。

やるたびにしてやられてしまうと、メンタル的にとてもシンドいものではないでしょうか?
しかし、本当に見た目の得点差と実力差は比例するケースばかりなのでしょうか?

今回は、そんなライバルとの差について、レッスン現場での指導者目線から考えてみました。
最後までお付き合いのほど、よろしくお願い致します。

ライバル1

 

(1)ライバルとの得点差が大きくついても、技術差は僅かなケースが多い

バドミントンは高速のシャトルが行き交う分、数ミリの身体の動き、0.数秒の時間ロスによって大きく結果が異なります。

上位に行くにつれ、それらを引き起こす微細なブレや癖動作が少なくなってきます。
技術指導者は、上記微細な現象をキャッチし、原因と対策などを立案します。

これらは選手自身が気づくのは、非常に難しいと考えます。自分の姿をいつも見ているわけではないので、「利き酒」ならぬ「利き癖」ができません。

ですので、一旦ついた地域での順位は中々変わりづらいです。皆さん量はこなされていると思いますので。
何か斬新な一手を打たないと、下剋上はしにくいものです。

しかし、ライバルとの試合結果は大きく差が開いても、技術的な原因は上記の通り、微細な動作が多いものです。従って下剋上の壁は薄いと考えます。

 

(2)ポイントは微細な誤差(乱れ)に気づくか気づかないか

要は、数ミリや0.数秒の微細な誤差に気づけばすぐ対応できますが、気づけないと、ヘタをすれば10年治らないケースも少なくありません。

平成29年末全小大会での一例ですと、ネット前でお辞儀をするように頭が僅かに下がる選手を、シングルス1〜2回戦では何人か見かけました。

インパクト時に頭部が下がると、その下にある右肩も下がります。同時に肩の先にある肘、手首も下がるため、打点が下がります。

打点が下がると、ネットを越えるまでの時間が余計にかかるため、その時間で相手がネット前に跳びついて来たり、打点が低すぎて、ロブが飛びにくくなって攻撃を受けたりします。

この現象は疲労によって、前脚一本で上半身を支えられなくなっているケースが多いです。

この場合、インパクト直後に後脚を引き寄せて前脚をサポートさせること(2本脚で支え、戻る)などの対策が必要になります。

これは足を引き寄せるか否かという技術論の問題ではなく、現実に支障が出たら、別手段で対処するという考え方になります。

上記に気づけば、5分で修正できますが、気づけなければ、大きな筋肉がつく高校生(6〜7年後‼️)まで待たなければならないリスクもあります。

よって普段から細かい動作やフォームを見逃さずにチェックす取り組み(個人やチームとして)が必要になります。

私もレッスンでは、そのような細かい視点で基礎打ちすらもこだわって目視、修正を繰り返します。

試合等で壁にお悩みの皆さま、上記の理由で、壁はきっと薄いと考えます。諦めずに頑張りましょう!

今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

次回は、「サイドに振られた球をクロスネットする打ち方」です。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。

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樋口 孝雄バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ

競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
西国分寺バドレッスン for 中高生 代表者
→ (https://minton.jp/Group/detail/158)
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ
堀越高等学校 男子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計8校、一般3団体

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