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ドライブで強く打とうとすると、身体のバランスが崩れてしまう。もう少し安定して振れないか?
- 2019/2/11
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
ドライブを強く打とうとすると、力んだりして身体のバランスを崩し、相手からの返球に間に合わなかったりします。
逆に力を抜くと、弱い打球しか打てなかったりした経験はありませんか?
今回はドライブのパワー源とフォームを、力学的視点から考察し、より無駄の少ない効率的なフォームについて考えてみます。
最後までお付き合いの程、宜しくお願い致します。
(ステージ1)
【バドミントンの打法(力学的視点)】
バドミントンは力学的視点で大きく3つの打法があると考えております。
①弾く打法(オーバーヘッド系)
②押す打法(ドライブ、プッシュなど)
③切る(スライス)打法
①の弾く打法は、スイング軌道が弧を描くもので、インパクト後にラケット面がシャトルからすぐに離れていく(接触時間が短い)ものです。
③の切る打法は、上記①②をマスター後に行うべき、応用打法に位置ずけされると考えます。
スピンネットなどでシャトルを反転させて打ちづらくしたり、ショートサービスレシーブなどで、シャトルを浮かさずに沈めたりできます。
ドライブについては、上記②の通り、押す打法に該当します。
参考:
(ステージ2)
【ドライブの第1の力(上半身)】
相手を押す時の動作をイメージすると、相手の背中に手を当てて、肘を伸ばし、手の平が下を向いて、指先が相手側を向くようにして、相手を突き放します。
これと同じ動作をドライブスイングに落としこみます。
背中に手を当てるのが、インパクト(テイクバックは小さい)。直後、肘を伸ばし、指先を相手に向けるのが、ラケット面先端を相手方向に向けるまで、下げる(手の平は下を向いている)。
押す動作は、シャトルにラケット面が接触している時間が長い分、スピードはやや遅いですが、エネルギーが多く伝わるため、重くパワーのある打球が打てます。
相撲でいうと「突っ張り」という技(土俵際などで腕で相手を押し出す技)がイメージしやすいかもしれません。
この上半身の使い方が、第1の力です。
【ドライブの第2の力(下半身)】
このほか、お尻(重心がある)の位置を、1歩程前に出した右足の方に7割くらい載せると、前方向に強くシャトルを押すことができます。
例えば、重いドアを前に押し開ける時、自然にお尻の位置がドアに近くなって、後ろ足の踵は少し上げるようにして、ドアにもたれかかるようにして開けます。
ドライブ時も同様に、後ろ足踵を少し上げて、お尻の位置を前足に近く(前後方向で)するようにすると、前方向に押す力が強まる分、シャトルを強く押せます。
これが第2の力です。
【ドライブの第3の力(指)】
3つめの力は、指(小指〜中指)の握りこみです。ラケット面先端が前に移動するタイミングで握りこむと、先端のスピード(加速度)が上がって、「ヒュン!」と音がします。
指からラケット面までの距離は短いので、スイングの回転半径が短いとスイングスピードが上がるという物理法則があるためです。
これがバド特有の技術で、シャトルが軽いために指の力までも使えるというものです。
これは、スイングが弧を描く分、じつは「弾く打法」に属します。
これが第3の力です。
これら3本の矢(3つの力)を全部使うことで、トータルに基礎の打力が高まります。
慣れて来ると、上記3本の矢(力)のうち、第3の矢で相手の打球やラケット面ガットの反発力でシャープに返球することが可能です。
ですので、基礎修了レベルの選手は、大きく身体を使わずとも速い球を返球できるようになります。
参考:
【備考】
バドミントンは、上手くなるにつれ、対して力んでいないのに、鋭い球を打てるようになります。
テニスなどでは、顔を歪めながら強いドライブを打ったりするのに、バドミントンでは、涼しい顔をしながら、スマッシュをドライブ性カウンターショットで返されたりします。
これは、シャトルの重量(質量)が軽いということに起因し、指周りなどの小さな筋肉でも打球速度に大きな影響を当たられるという競技特性に由来すると考えます。
それがある意味、バドミントンの魅力に繋がっているのかもしれません。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「教えてもらったときはできたんだけど、次の練習ではできなくなっちゃった!どうすればよい?(イメージトレーニング活用編)」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。
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