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サービスプッシュが左に出てしまう。どうしたらいい?
- 2017/5/29
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
ダブルスでサービスプッシュを打ったものの、よく左にサイドアウトしてしまうという経験はありませんか?
いろいろなケースはあると思いますが、今回はよくある代表的なケースについてまとめてみました。
最後までお付き合いよろしくお願い致します。
(ステージ1)
【原因】腕だけでプッシュをしている(腕打ち)
サービスプッシュを打つときに、腕だけでシャトルを押している場合に左サイドアウトは発生しやすくなります。
腕は肩に接続しているので、前に押していると思っても、実は肩を支点にした円運動になっているので、押せば押すほど、ラケットは左に移動します。
加えて、ラケットもイースタングリップやハーフウェスタンに握っている場合、元々面は若干左を向いているのです。
ですので、下半身を使えず、腕だけを伸ばして打った場合、左にシャトルが流れ、サイドアウトするリスクが高いのです。
(ステージ2)
【対処法】 サービスプッシュは、右の骨盤をもう少しシャトル方向に出し、腕はまっすぐ打ちたい方向に押すと、 体幹(身体)でシャトルを打ちたい方向に強く押せる分、 左サイドアウトがしにくくなる。
右骨盤をシャトル方向に若干捻じり出すと、捻り動作が上方向、右骨盤→右上半身(体幹右側)→右肩→右肘→右手→ラケット面と伝播し、シャトルを前方に押し出す原動力となります。
また捻り動作は右脚にも伝播し、右脚が前に1歩出ます。その動きもシャトルを前に押し出す原動力となります。
骨盤の右側を前に捻り出すという動作の大半は、上記のように骨盤回りや胴体、大腿骨周りの大きな筋肉(広背筋、大胸筋、腹斜筋、大腰筋など)が担ってくれますので、重く安定した返球が期待できます。
また肩、肘、腕、手首の小さな筋肉は、シャトルを押すという重労働な動作から解放されますので、シャトルのコントロールに集中でき、右方向への方向修正がしやすくなります。
あとは、右骨盤を出していくときに、右脚の床蹴りでバックアップしてあげるともっと速く右骨盤が前方に移動できます。
まずは、右足つま先を右横に向けます。相手のショートサービスで、シャトルが面から離れた瞬間、右足かかとをトンッと踏み込みます(素速く1センチくらい上げ、踏み込みます)。踏み込んだら間髪入れずに右足かかとで床を押す(蹴り)と、右脚が接続している右骨盤がグッと前に押し出されるという具合です。
【補足1】左手はラケットを前に出していくときに、左胸に来るように肘をたたんでいく
右腕を前に出したら、上半身のバランスをとるために、左胸の前にたたみます。ボクサーが真っすぐ前にパンチを出したときに、左手を左胸前にたたむのと同じ原理です。
くれぐれも左手は下にさげたままにしないでください。身体がやや左方向に回転してしまい、左にシャトルが飛んでしまうことになります。
【補足2】サービスレシーバーが後方を気にしながらサービスプッシュを打つと、手打ちになりやすい
ダブルスでは、サービスプッシュを打ったのちに、前衛になって攻撃を継続します。しかし、プッシュした後、ロブが打たれた場合に自分が後ろに下がって攻撃をしようと考えてしまうと、重心(骨盤付近)が後ろに残ってしまいがちな分、手打ちになりやすくなります。
【補足3】サービスプッシュの打点はなるだけネットに近い位置で触った方が有利になる
上記の骨盤を入れた動作ができるようになってきたら、なるだけネットの近くでシャトルを触れるように意識します。自分のラケットとネット間のシャトル往復時間が短くなるため、相手の返球対応時間を削ることができます。(→2016/4/21コラム「ドロップやカットでしつこく繋いでくる相手にどう対処すればいいの?」)
【補足4】構えたときのラケット面と顔の距離は変えないようにして、前に跳びつく
跳びつくということは、ラグビーなどのタックルと同様、自分の体重が丸ごとシャトルに体当たりする動作になる分、かなりのパワーでシャトルを吹き飛ばします。
したがって、ラケット面を引いて反動をつけて打つ必要がありません。せいぜい、インパクトの瞬間に中指〜小指を握りこめば足ります。
逆に引いてしまうと、パワー過剰でアウトにしたり、振りすぎてネットしたりするリスクが高くなってしまいます。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「左手を下げないで上げておくためのコツとは? 」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。