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コンパクトに弾くスイングをすると肘が痛くなって困る
- 2017/1/23
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
クリアーで追い込まれた時や、レシーブが身体から離れたところに来て、腕が伸びてしまった時など、よくコンパクトにシャトルを弾いて鋭く返球します。
パワー(力積)は犠牲になりますが、ラケット面のスピード(加速度)は上がるため、鋭い打球(リカバリーショット)が返せます。
しかし、そのスイングをできるようになったものの、次の日肘が痛くて困った。こんな経験がありませんでしょうか?
せっかく覚えた技術を痛みで諦めてしまうのは、非常に勿体ありません。
今回はその原因と対策を2ステージで考えてみます。
最後までお付き合いお願い致します。
(ステージ1)
【原因】小指〜中指をテイクバックからスイング終了まで、握り込んでいるため
手を握りこむと、前腕(手首〜肘)の下側の指を曲げる筋肉群(指屈筋群)が硬直します。
そこに、回外動作(前腕(肘〜手首)の右回転)など捻り動作が入ると、筋肉が骨に繋がっている肘下部(内側)の接着部分(腱)が引っぱられて、痛みが発生しやすくなります。(腱は伸縮性に乏しいのです)
また、それらの筋肉群の下に回内動作(前腕(肘〜手首)の左回転)をする筋肉(回内筋)があり、肘関節の上腕骨(肘〜肩)に接着しています。
ここも回外動作という右捻り動作が加わると、回内筋が引っ張られて、肘の接着部分で痛みが発生するリスクが高まりまってしまいます。
さらにコンパクトなスイングでは、ラケット面のスピード(加速度)を小さいスイングで上げようとするため、肘や手首を前後に急激に移動させます(バーテンダーがカクテルのシェイカーを振る時のような動作)。
すると肘や手首は急発進、急停止が瞬時に行われるため、上記肘の負担が倍増以上になり、肘を痛めるリスクが急上昇すると考えられます。
(ステージ2)
【対策】以下の①〜③の順序でおこなう
順序① 小指〜中指は、テイクバック時(肘を閉じている間)には緩めに握るようにします(指をグリップに添える程度)。
順序② ラケット面が前方に移動するタイミングで、小指〜中指を握り込んでいき、インパクト (スイング速度も上がります)。
順序③ インパクトが終わったら、すぐ小指〜中指を緩めます。
→上記対策(①〜③)を行なって戴くと、肘痛のリスク回避が期待できます。指で加速されたスイングエネルギーやインパクト時の打撃反力などが、緩めた指の空間から逃げるため、伸びた肘関節を直撃しないからです。
また、指を使うことでスイング半径が手首関節より短くなる分、ラケット面のスイング速度も上がる((→角運動量保存の法則)ため、より少ない力でシャトルがシャープに飛びます。
※バドミントンの弾くストロークはほぼ全て、ラケット面が前に移動するとき(インパクトまで)に、小指〜中指を握るようにし、それ以外の時は緩めにしていることで上記と同様の効果が期待できます。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「スマートなプレーを養う習慣とは?」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。