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フォアカットでシャトルが浮いてしまう。原因はナニ?
- 2016/12/5
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
バドミントンの高速化が進んでいる今、カットショットは重要な位置を占めるようになっています。(参考→2016/6/20コラム「ドロップとカットの違いって何なの?」)
しかし、実際に打ってみると、シャトルが浮いてしまったり、ネットに急降下したりと、中々コントロールがとれないことがあります。
今回は3ステップで、この原因を突き止め、より安定したフォアカットを追求したいと思います。
今回も最後まで宜しくお願い致します。
(ステップ1)
【カットの原理】そもそもカットとは、どのような運動か?
カットを打つ時に意識される重要ポイントは、コルクの右外を後ろから前にラケット面で擦ることです。
打法は、肩支点、肘支点、手首支点と支点から打点の距離によって、効果が変わります。距離(スイング半径)が短くなればなるほど、ラケット面のスピード(加速度)が上がるため(→角運動量保存の法則)、コルクに与える回転速度が上がり、カットが強くかかります。
(ステップ2)
【シャトルが浮く原因】インパクト点が、ラケット面が手首より後方にある時は、シャトルが浮き気味になり、ラケット面が手首より前方になると、シャトルが沈み気味になる。
シャトルは面の向いている方向にしか、基本、飛びませんので、浮く時はラケット面が上側に、ネットに直撃する時は、ラケット面が下向きに向いていると推測できます。
スイングにおいて、ラケット面が手首を追い越す前は、面が左斜め上を向いていますので、そこでインパクトすると、シャトルが浮き気味の楕円軌道の飛行コースになります。
そして、ラケット面が手首を追い越した後は、面が左斜め下を向きます。ここでインパクトすると、シャトルが斜め下向きに沈みながら飛行します。
(ステップ3)
【対策】
対策① ラケット面が手首を追い越した後(ラケット面先端(手首ではない)を前に倒していく)、面が左斜め下を向いた時点でインパクトする(手首はやや猫手)→下向きに打つことを意識
ラケット面が前に行く時に、手首を自分の小指〜中指が見えるような感じの猫手(やや左斜め下向き)にします。
インパクトで、シャトルを下向きに打つ(ラケット面先端(手首ではない!)を前に落とすようにして、シャトルを上から抑えつける)感覚で打つと、自動的に ラケット面が手首を追い越した後、面が左斜め下を向いた時点でインパクトできます。
(参考→ 2016/10/10コラム 「打点を前に設定するコツ」)
対策② フォワードスイング時に右肘のトンガリを右斜め上に上げる
上記対策①で、上から下に押さえつけて打つイメージで打つとシャトルは下向きに飛びます。その分、右肘が上がっていないと打点が低くなり、ネットするリスクが高まってしまいます。
そこで、フォワードスイング時に、しっかりと右肘のトンガリを右斜め上方向に上げることで打点が高くなります。打点が高くなる分、下向きに打ってもネットに引っかかるリスクが激減します。
(ステップ4)
【実践に応用】浮かずに、上から下向きに急速に落ちるカットで相手の体勢を下に崩し、次の攻撃を有利にする
高めの打点から下向きに打つカットは床に向かって急降下する分、相手の対応時間を削りかつ、相手を床方向に移動することを強要します。
よって、相手の体勢を右前の下方向に一気に崩すので、次を高めの球(ボディアタックや、アタックロブなど)で攻撃すると効果的です。
クロスカットなどでクロスから来た球をストレートに返すのは、しっかりと押し返さないと返しにくい分、チャンス球も生まれやすくなります。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「練習後の身体ケア方法(サビつき疲労防止)」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。