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ロングサービスが左右に乱れ飛んでしまう。何とかならない?
- 2016/6/13
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
長いラリーを制して、次のロングサービスでサイドアウト、または、ラケットノックをやっても中々思うところに飛ばない。こんな経験ありませんか?
今回は、ロングサービスの安定化を、前腕の回内動作の視点から、解決策のきっかけを紐解いてみます。
今回も最後まで、おつきあい宜しくお願い致します。
(ステージ1)
【現象】シャトルはラケット面の向いている方向しか飛ばない
こう書いてみると、ごく当たり前のことに見えるのですが、実際の現場では瞬時の出来事ですので、思ったより実感が湧かないものです。
しかし、実際はこれが真理ですので、左右にシャトルが乱れるということは、何かしらの原因で、ラケット面がインパクト時に左右にブレている可能性が非常に高いと考えられます。
(ステージ2)
【原因】インパクト時のラケット面のブレは、手首関節が多方向に可動できることが主要因
ヒトの肘関節(腕尺関節)と指関節は、蝶番(ちょうつがい)のように、1方向にしか動きません(折り曲げ(屈曲)と伸ばし(伸展))。
しかし、肩関節と手首関節は、色んな方向に自由に動かすことができます。
肩関節は、上腕の骨の先端(骨頭)が、肩甲骨の受け皿(関節窩)に浅くハマっているため、他方向に動きます。
他方、手首関節は、8つの小さな骨(手根骨)が集まり、靭帯という硬いベルトのような筋肉で繋がっているため、多方向に可動することができます。
このように、色んな方向に動くことができる手首関節は、日常生活にはとても便利ではありますが、逆にサービスのコントロールにとっては仇ともなります。
インパクトの際にも、手首関節の角度が微妙に変わることで、面の角度も微妙に変化するため、打球の方向が微妙に変わってしまうのです。
要は、自由に動くことは、悪く言い換えれば、グラグラしているということで、インパクト時の衝撃によっても、打面がずれてしまうリスクもあるということなのです。
(ステージ3)
【対策】ラケット面が前に移動する(前腕回内動作)際に、親指左側面が前を向くように意識する
回内動作は、ラケットのグリップエンドの底にはまっているキャップの、ラケットメーカーロゴマークが前方に向いた状態から、前腕(肘〜手首)を内側に捻ります。
これにより、ラケットが前方に移動しますので、この際に、親指左側面が前方を向いていくように意識的に調整します。インパクト時に、親指左側面が正面を向くと、自動的に手の平が正面を向きます。すると、併せてラケット面も正面を向きます。
但し、グリップの握り方がイースタングリップになっていることが、前提条件となります。(→2016/5/30コラム「いまだから改めて考える「フォアハンドグリップ」の握り方」参照)
お試しください!
※フォアハンドサービスのラケットスイング軌道についての詳しい考察は、また別の回に改めさせていただきます。
次回は、「ドロップとカットの違いって何なの? 」です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。