タンパク質と炭水化物のバランスに関して

こんにちは。

前回まではアミノ酸、特にBCAAを中心にして、アミノ酸がどのように代謝され利用されていくのかを概説してきました。基本的にはタンパク質源でもあるし、状況に応じてエネルギーの元にもなれるという話でした。

しかし実際の食生活では、タンパク質(アミノ酸)のみを摂取することはなく、同時に炭水化物(こちらの方がエネルギー源になりやすい)や脂質を摂取していることがほとんどです。そこで今回からしばらくは、『タンパク質代謝とエネルギー代謝の相互作用』をキーワードに話を展開していこうと思います。

<P:E比という概念>

食事中のタンパク質(Protein)とエネルギー(Energy)の比をP:E比と呼びます。この連載の序盤でご紹介したアミノ酸スコアと同様に、食品の質を評価する1つの項目であると考えて頂ければ良いと思います。発展途上国での低栄養や先進国での食事性肥満など、様々な場面でP:E比は問題となってきます。

<P:Eが崩れるとどうなるのか?>

身体にとって一番重要なのはエネルギーなので、P>>Eのような状態になると、タンパク質はエネルギー代謝に利用されます。TCA回路に入るわけですね。従ってエネルギーの量によってタンパク質の利用方法はその都度変わると言えます。

逆にエネルギーは十分にある状態で、タンパク質の量を変えるとどうなるのでしょうか。同一エネルギーを摂取しても、タンパク質摂取量が足りないと、成長遅延が起こります(成長期のヒトや実験動物で観察される傾向です)。身体を作る素材そのものがないからですね。

他にもタンパク質摂取量がエネルギー代謝に影響する例として、DIT(Diet-induced thermogenesis; 食餌性熱産生)があります。タンパク質を代謝するためにはエネルギーが必要であり、こうしてエネルギーを利用すると熱が発生します。従って、食事中でP>Eだと食後の熱産生、体温上昇が向上します。DITはいわゆる基礎代謝と呼ばれるものです。

 

次回からは実際の食品中のP:E比を見てながら、バランスのとれた食事の考察を深めたいと思います。

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山村 淳貴東京大学大学院(在学中)

投稿者プロフィール

■ 生年月日:1988 年 7 月 30 日
■ 身長(cm) / 体重(kg):165cm / 55kg
■ 血液型:AB型
■ 出身地:北海道札幌市
■ 経 歴:北嶺中学校→北嶺高校→東京大学(学部、修士を得て、現在は博士課程に在籍中)

大学では基礎栄養学を専攻して、実験や勉強の日々を送っています。タンパク質/アミノ酸栄養科学を専門としていますが、機能性食品開発研究などに携わることもあります。

バドミントンは大学入学時から始めて、かれこれ9年目。もっと上手になりたい!と日々練習しています!

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