実力伯仲ダブルス名手対決!!
こんにちは。くさまおです。
今回は、全英オープン2015男子ダブルス決勝、デンマークのベテランペア、マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン組対中国のフ・ハイファン/ツァン・ナン組の試合ハイライト動画解説です。デンマークペアは今大会第2シードでロンドンオリンピック銀メダルをはじめとする実績十分なベテランペアです。一方中国ペアも組み始めて間もないので今大会はノーシードですが、フ選手はロンドンオリンピック男子ダブルスの金メダリスト、ツァン選手はミックスダブルスの金メダリストという実績のある選手同士のペアです。
試合は序盤から一進一退で進みますが、攻守のはっきり分かれた大きい展開のラリーの応酬となります。どちらのペアも強烈なアタック力を持っていますが、またどちらのペアもそれを凌ぐ強固なディフェンス力を持っています。それだけにいかに相手の打ってくるコースを読むか、また、いかに相手の読みを外すかという攻防がそのラリーの勝敗を左右します。その辺りの駆け引きを全編15分少々ですので堪能してください。
まず1ゲーム目2-0のラリーでボー選手は転びながらバランスを取ってレシーブして見せます。4-4のラリーでは相手リターンを読み切りボー選手が前衛からチャンスメイクし、モゲンセン選手が決めます。一方、中国ペアも10-9のラリーではツァン選手が前衛で相手リターンをシャットアウト。フー選手は後衛時のポジションを前に取り、前衛が抜かれるリターンを繋ぐのではなく、攻撃的にアタックしています。試合は13-13からデンマークペア優勢で進み18-14となります。このゲームの最後はボー選手が前衛で打点を極端に前に出した厳しいネットショットでこのゲームを21-17で先取します。
2ゲーム目に入ると中国ペアも積極的に仕掛けを見せます。まず0-0のシーンでは、フ選手が抜群の読みで前衛からアタックをかけます。するとこのゲームは中国ペア優勢で試合が進んでいきます。結果効かなかったのですが、12-9の場面のフ選手のフェイントロブは巧みですね。13-11のラリーではツァン選手が抜群のレシーブ力を披露してくれます。上体の反応も素晴らしいですが、コンパクトなのに強く速いスイングを生み出しているリストの強さには驚愕です。試合は13-13と一時同点になりますが、15-13→16-14→18-16と常に2点中国ペアリードで進んでいきます。しかし、19-19となった後20-20となり、21-20とこのゲーム初めてデンマークペアがリードすると、最後はフ選手のプッシュがネットミスとなりゲームセット。ボー/モゲンセン組が2回目の全英王者に輝きました。
1ゲーム・2ゲームともに共通していたのは、ゲーム終盤デンマークペアはそれまでロブを上げていたシーンでもドライブ気味に球を沈め、攻撃に徹したということです。勝負所ではやはり『攻撃は最大の防御』なのでしょうね。今回優勝したデンマークのベテランペア、そして惜しくも敗れた中国ペアともに間違いなく来年のリオオリンピックではメダル候補です。我がジャパンの戦士たちもあの強いアタックを凌ぎ、あの強固なレシーブをぶち破ってメダルを獲得して欲しいものですね。GO!!JAPAN!!
四か月に渡り私くさまおが担当させて頂いた動画解説ですが、今回が最終回となりました。短い期間ではありましたが、ご拝読ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう(^^)/~