Bonjour, Je suis Ueki de badminton×aliments responsables。
(「おはようございます◎バド×Foods くだもの担当のうえきです。」のフランス語翻訳です。タイトルに入れた「de」はフランス語由来でした。)
なんとなく今年は寒くなるのが早いなーと思っていたのですが、大昔の記憶に10月末に雪がちらつくなか、帰り道が制服のスカートしかなくてめっちゃ寒い思いしたのを思い出し、意外とこんなもんかもしれないと思い直しました。
秋のブドウから、一気に冬なイメージですが、今が旬な かりん について今回は書かせてください。
かりん と マルメロ その1:概要
かりんとよく似たくだものに「マルメロ」があります。Wikipedia(※1)を見ると、かりんはカリン属、マルメロはマルメロ属、それぞれ1属1種でとても近い種であるとのこと。
ちがいは「産毛があるかないか」・・・ってことは桃とネクタリンの関係に近いものがありそうです。
このページをみて頂くと、かりんとマルメロ、またそれぞれの生薬名の呼び方についてだけで結構な文字数が割かれています。
なので、呼び方の話題はさけて(さけるんかい)、「原産地・来歴・見た目・メジャーな使用方法」をまとめてみました。
◯かりん
原産地は中国。平安時代には日本に渡来していたとされる。表面がつるつる、形は滑らか。生薬の「木瓜」として用いられる。
◯マルメロ
原産地は中央アジア。1600年代にポルトガルから伝来したとされる。表面に産毛があり、西洋なしのようにゴツゴツしている。種子からとれるエキスは「クィンスシードエキス」として化粧品に用いられることもある。
概要を掴んだところで、次は もう1歩踏み込んでみてみたいと思います。
かりん と マルメロ その2:旬・見た目・選び方
収穫期は全国的に10月〜11月です。(これまでここでとりあげてきたくだものよりも期間が短いのは品種開発があまり進んでいないからだと思います。)
今回の写真は、うちに生えているものなのですが、
マルメロの中の「スミルナ」× かりん(在来種)
の交配でできた 「かおり」 という品種だということがわかりました。
マルメロの果実の大きさと産毛、在来種の香気をいいとこ取りした品種、とされています。ぐっじょぶ。
続いて、かりん(マルメロ)の購入時の選び方についてです。
かりん(マルメロ)は熟すほどに表面の黄色みが増して、金木犀がさっぱりしようないい香りが広がってきます。
インテリア兼、芳香剤として車・部屋・ときにはトイレに飾られる方もいます。
生で食べると、「ゴジゴジした食感+甘味+酸味+若干のえぐみ」 がありまして、生食にはむかないため、砂糖漬け・アルコール漬け・ジャムなどの調理方法が一般的ですなのですが、うちの母いわく、
「砂糖漬けを作るときは表面の黄色が薄いもので作るときれいな色に仕上がる」
とのことなので、シロップを目的にかりんを買われる際には表面の色がレモンのように濃くなる前の、色の薄いもの(写真の一番手前にあるようなもの)を選んでいただければと思います。
また、かりん(マルメロ)がものすごい安く売られていた際には虫に食われていないかチェックをしてもらった方がいいかもしれません。
中に入るのはおそらくシンクイムシの類で表面にちいさな穴があくのですが、収穫時にはなかなかわかりにくいことがあります。
買ったものにもし、虫が入っていましたら「虫が食べるほどおいしい実なんだな。」と暖かく見守っていただいて、虫に食われた範囲を切り取って食われて頂ければ幸いです。
では続きまして
注目の栄養素 と 見込める効果 アドバイス:山村先生
かりんとマルメロに含まれる栄養成分2つを、試合にむけた体調管理も大事よね、ということで免疫力と絡めてご紹介します。
「◯栄養素の名前 可食部100gあたりの含有量/1日の摂取目安、目標量 【見込める効果】」
① 亜鉛 約0.2mg/100g 推奨値7mg~9mg 【たんぱく質・核酸の代謝】【皮膚や粘膜の健康維持】
体内にある2000種類の酵素のうち、300種類の組成に 欠かせないミネラルです。
亜鉛を含む酵素の働きとして、参照サイトから書き出してみました。
——-本文転載開始———————
〇細胞分裂や新陳代謝
細胞分裂する際に亜鉛が不足していると、DNAが正しく分裂できなくなります
〇活性酸素の消去
亜鉛はSODという抗酸化酵素の材料になります
〇胎児の健康な成長
細胞が爆発的に分裂する妊娠中は大量に亜鉛が必要なります。
〇精子を作る
アメリカでは亜鉛のことをセックスミネラルと呼び、精子の生成や運動,女性の卵巣にも働きかけます。
〇アルコールを分解する
アルコール脱水酵素がアルコールを分解するときに亜鉛が必要なります
〇免疫力を高める
免疫細胞を活性化する働きがあります。亜鉛をたくさん摂っていると風邪を引きにくくなるというデータがあります
〇味覚
亜鉛は味覚細胞の形成にかかわっています。そのため亜鉛不足になると味覚異常になります。
〇穏やかな気持ちにする
脳内にも亜鉛は多く存在し、記憶や精神の安定に関わっています。
〇血糖値を下げる
亜鉛は糖の代謝に必要なインスリンを作るために必要になります。
〇子供の健康な成長
細胞分裂が活発な成長期の子供には亜鉛は不可欠。亜鉛が不足すると身長,体重が正常に増加しない成長遅滞になってしまいます。亜鉛がインスリン様成長因子(IGF)の働きを補助し骨の成長を束示威しているという研究があります。
——-本文転載終了———————
太字にした
細胞分裂や新陳代謝 は 筋肉の生成と再生に
活性酸素の消去 は 疲労回復に
免疫力を高める は えーもうそのまま
役に立っています。亜鉛えらいですね。
ただし亜鉛は体内に長く貯蔵されていないため、食品を通して摂取し続ける必要があります。くだもの以外では、牡蠣・牛肉などに多く含まれています。
② ベンズアルデヒド(アミグダリン) 約?g/100g 上限:?g 【抗炎症作用】【芳香作用】
アミグダリンはアンズ、ウメ、モモ、スモモ、アーモンド (ハタンキョウ) 、ビワなどのバラ科サクラ属植物の未熟果実の種子にある仁<じん>に多く含まれる青酸配糖体で、これが加水分解されると、べンズアルデヒドという化合物になります。
このベンズアルデヒドがもつ抗炎症作用がのどにはたらき、炎症を起こしてイガイガした喉を助けてくれます。
また、過去にベンズアルデヒドが腹水ガンにきくという論文が発表され議論を醸していたのですが、最近になってまた、肝細胞を使った実験でベンズアルデヒドの誘導体が癌細胞の広がりを抑制する効果がみられたという論文が発表されました。
(含有量と上限値についてなど、情報があいまいなところがあって申し訳ないのですが、果物特有の新たな機能成分の可能性ということで今回は紹介させていただきました。)
。。。香りがよくてのどにもいい。加えて亜鉛の 疲労回復、抗酸化作用、免疫力アップetc と、免疫力アップに効果抜群なかりん。
いつものように次回はレシピをご紹介するので、今年の風邪予防はかりんに頼ってみてください!
参考文献
(※3) マルメロの種子~クインスシード~の効果 クレオパトラ化粧品
最新栄養化学 朝倉書店 野口忠ほか著
(「(cf※)」でリンクを貼ってある参考にしたサイトには抜粋した以外にもおもしろいことが書いてるので興味が湧いたらのぞいてみてくださいね◎)
P.S.
冬のひきこもりアイテムと言えば「こたつ」ですが、うちでは母親が「火事がでないという言い伝えに習って、こたつは戌の日につくる」と申してまして、へぇーと思って検索したら長野県のこたつ作りの日に関するおもしろい資料がでてきました。
参照 レファレンス事例詳細:戌の日〟にこたつを作るのは何故か知りたい
みたら戌の日のところもあれば、戌の日がダメだというところもあって、今回のかりんとマルメロみたく、もう何がなんだかよくわからん、ということになっていました。
ちなみに最近の戌の日は10月30日ですが、うちにはすでにこたつができあがっています。
この冬はこたつでバドミントン動画みてあったまろうと思います。
寒くなってきましたが、今週も楽しくバドしましょー♪