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バック奥への球が仰け反ってしまって困る。どうすればよい?
- 2020/4/6
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。
バドミントンプロコーチの樋口です。
シングルスなどで、バック奥に煽られた時や、ダブルスで真後ろに振られて時に、仰け反ってしまったり、上半身が後ろに潰れて、戻れるのが遅れてしまうといった経験がありませんか?
今回は、そんなバック奥などの仰け反り現象対策を、フットワーク視点で考えてみます。
最後までお付き合いの程、宜しくお願い致します。
(ステージ1)
【原因①】低い球で煽られて、移動やスイング時間が不足しているため
後ろに低い球で煽られると、滞空時間が短い分、対応するための時間が奪われてしまいます。
すると、移動(フットワーク)やスイング一式(テイクバック、フォワードスイングなど)の時間が物理的に減らされてしまうため、後ろに下がって、止まってから打球するという基礎技術だけでは、打球に間に合うことができなくなってしまうケースが増えてきます。
【原因②】後ろに跳ねる際に、片足で跳ねているため、パワー不足で潰れがちになる
筋肉量が少なく、非力な小中学生や加齢の影響を受けやすい世代の成人プレーヤーの方々の場合、後ろに跳ねる動作(足の入れ換えや跳びつきなど)の場合、片足で跳ねてしまうと、パワー不足で、上半身が下方向に潰れてしまうことがあります。
特に後ろへのフットワーク時に後ろ方向に跳ねると、後ろ方向に潰れることが多く、その結果、打球が飛びにくかったり、戻りが極端に遅れてしまったりしがちです。
(ステージ2)
【対策】スキップターンフットワークを導入して、後ろに下がりながら打って時間節約と、両足で跳ねるようにして、後ろ潰れを防止する
スキップターンフットワークは、後ろに下がる大きな2歩のステップによって構成されております。
その後ろに下がる2歩目のステップの際に、打球を同時進行でおこなってしまいます。
基礎のフットワークでしたら、移動する局面と打球する局面は分けて行いますので、後ろの打てるところまで下がりきって打ちますが、このフットワークでは、相手の低い打球を利用して、後ろに下がりきる前に打球してしまうので、時間がかなり短くて済みます。
打球前の準備の時間が増えれば、低く、時間を奪って来る球にも充分に間に合うことができます。
また、スキップターン構築時、跳ねる際には、片足ではなく、両足でジャンプすることで、単純計算で足1本の時の2倍のパワー(床反力、筋力など)が得られるので、潰れずに後ろ方向への距離が稼ぎやすくなります。
このように、時間的側面、フィジカル的な側面(身体跳躍力)からもメリットが大きくあるため、バック奥や真後ろなどの方向へのフットワークには、大きな効果が期待できます。
【注意点】
①フォア奥へのフットワークには、あまり使われません。
打球が左肩の上方向など、ラケットがある右腕右肩のスイング軌道上に、最初からシャトルがないバック奥に比して、フォア奥は、右腕、右肩のスイング起動上にシャトルがあるため、右肩、右肘を最初に引いてそのまま打ってしまうからです。
②ノックでは、最初に真後ろから作っていき、リズムができて上手く当たるようになったら、バック奥へと進みます。
③時間節約効果がかなり大きいため、高いノック球ですと、時間が余ってしまい、リズムがとりにくいです。様子を見ながらですが、低く目で、浅い球(距離を奥まで飛ばさない)でおこなうと、リズムがとりやすいです。
(最初、上投げの手投げでおこなうのもよいと考えます。)
④基礎のスライドステップやクロスステップ(ランニング)で後ろに下がってから打つ打法を、最初におこなって、それができたら、スキップターンに移行するとスムーズかと考えます。
⑤小柄な小学生低学年などは、スキップターンの前にスライドステップを入れるなどして、歩幅を稼ぎます。
慣れてきたら、1歩目と2歩目間に細かいスライド2ステップを入れると、スピードが落ちにくいです。(ネット前から下がるときも同様)
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「前傾姿勢を作ろうとしても、棒立ちに戻ってしまう。どうすればよい?(前傾姿勢構築)」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。
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