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ロビングが高く上がらない!なぜ?
- 2020/1/6
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。
バドミントンプロコーチの樋口です。
ロビングが思ったように高く上がらないと悩まれていませんか?
思い切りブンッとスイングすると、当たり損ねて、横に飛んでしまったり。。
今回は、ロビングを高く上げるコツを、腕の使い方の視点から考察してみます。
最後までお付き合いの程、宜しくお願い致します。
(ステージ1)
【高く上がらない原因】
右肘を斜め上に引き上げる動作メインで打っているため、
①ラケット面の加速が十分でない
②インパクトの際にラケット面が斜め上に向きにくい
《①の理由》
高いロビングは重力に逆らって、下から上にスイングするため、スイング距離やパワー、加速(瞬時のスピードアップ)が必要になります。
しかし、身体の後ろや横などのスペースを活用しようとすると、スイング軌道が大きくなりすぎるので、ネット前という相手から短距離である分、打点が低くなってしまいがちです。
すると、身体の前の限られた狭い空間しかなく、スイング軌道が短くなるため、右肘を上に引き上げるスイングだと、十分な加速が得にくくなります。
よって、十分に高く飛びにくくなります。
《②の理由》
右肩を支点とした縦旋回スイングですと、スイング半径が長い分、ラケット面の上方向への移動距離が少なくなります(上記①でラケット面の加速が落ちるため)。
ですので打点が低くなると、特にラケット面が十分に上に向く時間が不足して、ラケット面が正面方向に多く向きやすくなります。
よって、十分に高く飛びにくくなります。
(ステージ2)
【対策】右上腕(肘~肩)を捻じる動作(上腕回旋)で、打球を高く打ち上げられる
手首の角度(肘~ラケット面先端でできる角度)を120度くらいにキープしてラケットを握り、上腕を捻じると、ラケット面は高速で斜め上方向に移動します。
これはスイングの支点が、手首付近に移動し、手首からラケット面までがスイングの回転半径になったことで、回転半径が肩支点よりかなり短くなったためと考えられます。
スイングの回転半径が短くなると、スイング回転が速くなるという力学法則(角運動量保存則)があることで、スイング速度が上がった分、打球が飛びやすくなったと考えます。
シャトルは5gと軽量ですので、ラケット面の加速(スピード)だけでも、弾き飛ばすことができます。
(野球やテニスのボールなど、質量(重量)の大きいものは、打ち手やラケットの重さも必要になります)
これは例えれば、航空機などのプロペラに構造が似ています。
腕がプロペラシャフト(軸)、ラケット面がプロペラです。プロペラシャフトが高速回旋することで、プロペラは目で捉えられないくらい高速で縦旋回することになります。
ラケットも腕が回旋することで、ラケット面が下から斜め上に高速で上がっていきます。
この力学原理を利用することで、狭いスイングスペースでも効率的にラケット面を上方向に加速することができます。
ひいては、シャトルを高く打ち上げることができます。
【補足】
腕の前方向へのスイング(肩支点)と、お尻(重心)の前足方向への移動(約10~20cm)が、打球を前方向に飛ばすメインパワーになります。
これに上記の腕の捻じり動作がハイブリッドして、高く奥まで打球を飛ばすことができます。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「前衛で、サイドのネット前で打球を止めた直後、同じ所に打たれた球がとれない!なぜ?」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。
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