グリップの気を付けるべき握り方(基礎レベルで気がつきにくい編)

こんにちは。
バドミントンプロコーチの樋口です。

グリップの握り方でよく間違いといわれる有名なものが、ウエスタングリップ(フライパン持ち)です。

しかしながら、それを修正したのに打球が浮いたり、右にきれたり、球速が出なかったりすることがあります。

それは、もしかしたら、気がつきにくい新種の間違い握りかもしれません。

今回は、そんな気づきにくい誤ったグリップの握り方を考察してみたいと考えます。
最後までお付き合いのほど、宜しくお願い致します。

 

【1】グリップエンドが手首寄りになっている「手のひら握り型」

手のひら握り  手のひら握り2 手のひら握り3  手のひら握り4

グリップエンドが手首寄りになっている場合、グリップ上側面と指の根元の第3関節のしわの間に隙間が空いているため、手の平を開いて確認することができます。

この握り方は、隙間のない掌がグリップに多く接しているため、密着度が高く、エネルギーがラケット側に伝わりやすい特長があります。

よって、棍棒やバット、テニスラケットなど比較的重い道具を持つときに使われがちです。

しかしながら、短所としては、回内動作(手首~肘の左旋回)をすると、面が右を向いてしまったり、招き猫の手のように前方に折れてしまったりして、ラケット面からシャトルへのエネルギー伝達量が著しく低下してしまいます。

すると、打球が右に飛んだり、スマッシュが右にきれるような感じやスイング速度低下で失速というような症状が発症しがちです。

 

【2】グリップの左側面(指側)が指の第2関節に接している

指握り  指握り2

これはいわゆる「指握り」という握り方で、グリップの周囲75%以上を指で包んでいる状態になります。

指間は、隙間がありますので、その間からエネルギーが逃げやすい傾向があります。

加えて、掌のように手の根元の方が締める力が強くなる(テコの原理(第二種))ことから、「指握り」だと、手からラケットへのエネルギーの伝導量が減少して、打球自体が軽い感じになってしまいます(力積の減少)。

 

【3】対策:修正方法
グリップの左側面(指側)を、手の平の上から3番目のしわ(指の第3関節)に沿わせて握る

正しい握り

グリップの周囲約半分指、残り半分を手の平で包んでいる状態になるため、指の良いところ(細かいコントロールがとりやすい)と手の平の良いところ(エネルギーが伝わりやすい)の両方を利用できるため、コントロールとパワーが両立する、バランスの良いグリップの握り方になります。

これは基礎レベルのプレーヤーには、好都合(最適)なグリップの握り方と考えます。

 

【4】その他

①常に指をギュッと握っていると、上記【1】の「棍棒握り」になりがちです。通常は、握手くらいな強さで握っていて、ラケット先端が前に移動を始めるタイミングで、小指~中指をギュッと握っていきます。
(インパクト後はまた、握手くらいの強さに戻します)

指の第3関節の骨は、じつは手の平側の3つ目のしわにあるのではなく、手の甲側の3つ目の盛り上がりの部分にあります。

これは、手の平側のしわの約1cm程手前になります。
関節部分はグリップの角にひっかかりやすいため、ギュッと力が入って握っていると、3つ目のしわより約1cm手前、つまりグリップエンドが手首のほうになってしまいます。

これが常にギュッと握っていると、「棍棒握り」になってしまう理由です。

 

②これら2つの握り癖は、グリップエンドの指側~手首側方向間での位置微調整であるため、見た目で気がつきにくいです。

見逃されると、なぜスマッシュが遅いのか?右にきれるのか?クリアーが飛ばないのか?の原因がわからず、迷宮に入ってしまうことが懸念されます。

 

③これらの技術は、あくまで「基礎技術」に属するものです。基礎レベルでは、色んな技術をバランスよくできることが大切なので、この技術はとても重要になります。

ですので、逆に応用レベルにあるプレーヤーのかたは、自分のスタイルにあったオリジナルの握り方などを自ら開発すること、カスタマイズすることはアリになります。

お試しください。

今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

次回は、「『ランニング』はバドにとって有効なの、無効なの?」です。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。

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バド技術コラム「バド♪Remaking」の内容を実際に講習会でおこなっています。
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樋口 孝雄バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ

競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
西国分寺バドレッスン for 中高生 代表者
→ (https://minton.jp/Group/detail/158)
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ
堀越高等学校 男子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計8校、一般3団体

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