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グリップの気を付けるべき握り方(基礎レベルで気がつきにくい編)
- 2019/5/13
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。
バドミントンプロコーチの樋口です。
グリップの握り方でよく間違いといわれる有名なものが、ウエスタングリップ(フライパン持ち)です。
しかしながら、それを修正したのに打球が浮いたり、右にきれたり、球速が出なかったりすることがあります。
それは、もしかしたら、気がつきにくい新種の間違い握りかもしれません。
今回は、そんな気づきにくい誤ったグリップの握り方を考察してみたいと考えます。
最後までお付き合いのほど、宜しくお願い致します。
【1】グリップエンドが手首寄りになっている「手のひら握り型」
グリップエンドが手首寄りになっている場合、グリップ上側面と指の根元の第3関節のしわの間に隙間が空いているため、手の平を開いて確認することができます。
この握り方は、隙間のない掌がグリップに多く接しているため、密着度が高く、エネルギーがラケット側に伝わりやすい特長があります。
よって、棍棒やバット、テニスラケットなど比較的重い道具を持つときに使われがちです。
しかしながら、短所としては、回内動作(手首~肘の左旋回)をすると、面が右を向いてしまったり、招き猫の手のように前方に折れてしまったりして、ラケット面からシャトルへのエネルギー伝達量が著しく低下してしまいます。
すると、打球が右に飛んだり、スマッシュが右にきれるような感じやスイング速度低下で失速というような症状が発症しがちです。
【2】グリップの左側面(指側)が指の第2関節に接している
これはいわゆる「指握り」という握り方で、グリップの周囲75%以上を指で包んでいる状態になります。
指間は、隙間がありますので、その間からエネルギーが逃げやすい傾向があります。
加えて、掌のように手の根元の方が締める力が強くなる(テコの原理(第二種))ことから、「指握り」だと、手からラケットへのエネルギーの伝導量が減少して、打球自体が軽い感じになってしまいます(力積の減少)。
【3】対策:修正方法
グリップの左側面(指側)を、手の平の上から3番目のしわ(指の第3関節)に沿わせて握る
グリップの周囲約半分指、残り半分を手の平で包んでいる状態になるため、指の良いところ(細かいコントロールがとりやすい)と手の平の良いところ(エネルギーが伝わりやすい)の両方を利用できるため、コントロールとパワーが両立する、バランスの良いグリップの握り方になります。
これは基礎レベルのプレーヤーには、好都合(最適)なグリップの握り方と考えます。
【4】その他
①常に指をギュッと握っていると、上記【1】の「棍棒握り」になりがちです。通常は、握手くらいな強さで握っていて、ラケット先端が前に移動を始めるタイミングで、小指~中指をギュッと握っていきます。
(インパクト後はまた、握手くらいの強さに戻します)
指の第3関節の骨は、じつは手の平側の3つ目のしわにあるのではなく、手の甲側の3つ目の盛り上がりの部分にあります。
これは、手の平側のしわの約1cm程手前になります。
関節部分はグリップの角にひっかかりやすいため、ギュッと力が入って握っていると、3つ目のしわより約1cm手前、つまりグリップエンドが手首のほうになってしまいます。
これが常にギュッと握っていると、「棍棒握り」になってしまう理由です。
②これら2つの握り癖は、グリップエンドの指側~手首側方向間での位置微調整であるため、見た目で気がつきにくいです。
見逃されると、なぜスマッシュが遅いのか?右にきれるのか?クリアーが飛ばないのか?の原因がわからず、迷宮に入ってしまうことが懸念されます。
③これらの技術は、あくまで「基礎技術」に属するものです。基礎レベルでは、色んな技術をバランスよくできることが大切なので、この技術はとても重要になります。
ですので、逆に応用レベルにあるプレーヤーのかたは、自分のスタイルにあったオリジナルの握り方などを自ら開発すること、カスタマイズすることはアリになります。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「クロスカットのキレがない、ネットしてしまう《クロスカットの打ち方(基礎)》」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。
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