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指導者は、イライラのコントロールができないと、怒りの「感情」を招き、最悪、暴言や暴力といった「行動」を生むリスクがある
- 2019/1/7
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
今回は自分の過去のとある経験から、指導者の指導上のメンタルコントロールについて考察してみたいと考えます。
最後までお付き合いのほど、宜しくお願い致します。
【1】状況
部活指導の体育館で、バスケやバレーと一緒になると大人数の声出しの大きさで、私はレッスンで声が枯れてしまいがちです。
ですので、その時はコンパクトな拡声器を使って、レッスンをさせて戴いています。
過去に、レッスン中、急に「おい‼︎ お前!うるさいんだよ!声が聞こえないだろうが!」と怒声が聞こえました。
ビックリして、声の方に振り向くと、バスケ部の50代くらいの指導者が仁王立ちして、私を睨みつけていました。
私が「はい⁇なんでしょうか?」と答えると、「あのさあ!今はそんな大きな声が出ているわけじゃないだろ!そんな。。機械使ったら。。こ、こちらのし、指示が聞こえない、んですよ。」
何か気がついたのか、暴言の最後は狼狽しながら、敬語に変わりました。
私は、「そうですか。夢中で気がつかなったので、(ご指摘)ありがとうございます。」と、「アサーティブ」(お互いにウィンウィンで落とし所を探る会話法)に対応しました。
指導者は「は、はい、宜しくお願いします。」と言ってその場を離れました。
【2】お互いに納得できるコミュニケーション方法「アサーション」
「アサーション理論」という上記お互いにウィンウィンで落とし所を見つける会話法では、この指導者の伝え方(コミュニケーション法)は、「アグレッシブ(攻撃的)」に相当し、相手の感情や気持ちを犠牲にして、自分の主張を通す形になります。
「アサーティブ」なコミュニケーションは、相手の感情も、お互いに思いやりながら、お互いウィンウィンな状況に合意を図っていく形です。
指導者には、このアサーティブなコミュニケーション理論の発想が必要だなあと感じています。
【3】爆発的に発生する怒りを抑えたり、発生自体を防止する諸理論
しかしこの前提として、瞬間的に発生するイライラや怒りの感情を抑える必要があります。
これを抑えられないと、爆発的な怒りの「感情」を招いたり、それが暴言や最悪だと暴力などの「行動」に繋がる恐れがあるからです。
この指導者の本当に伝えたい主張は、「拡声器のボリュームを下げて欲しい」ということですが、怒りという感情は、パワーが膨大なため、本来の主張を押し退けて、表に出てきてしまいます。(アンガーマネジメント理論)
イライラや怒りの発生には、人によって考え方の癖(傾向)があると言われています。
例えば、この指導者で推測すれば、「オレが一度指導した内容は選手はできる「べき」だ」という「べき」思考。
そして、指導の成果が芳しくない自分が許せない完璧主義。
思った通りにいかないのは、他人に原因があるというような「他責的傾向」などが考えられます(「認知行動療法」)。
これはこの指導者だけでなく、私も含めて人間である限り、全ての指導者に言えることだと考えます。
特に選手やチームを何とか強くしたいと考えていると上記の傾向が増長されるリスクがあると懸念します。
常に自分の思考の癖(傾向)を知る努力をし、振り返り、周囲や選手とのコミュニケーションを効率化、大切にしていく必要があると考えています。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「グリップの太さは、どのくらいがちょうどよい?」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。
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