怒りやイライラを抑えて指導する方策(アンガーマネジメント編)

こんにちは。樋口です。
バドミントン人口が増えつつある今、学生団体の指導者(コーチ)をされているかたも多いのではないでしょうか?

指導者による暴力や暴言などが問題になっている昨今、人間であれば誰でも持ちうる「イラつき」や「怒り」の感情と技術指導者がどう向き合えばよいかを、「アンガーマネジメント」的視点で考察してみます。

最後までお付き合いのほど、宜しくお願い致します。

 

(ステージ1)
【未成年者の脳の傾向】

人間の脳の論理的な判断を司る部位(前頭連合野:脳の前部分)は、20歳に向けて少しずつ完成していくという脳科学の学説があります。

要は、成人になるまでは、判断能力や感情をコントロールする能力が不安定になりがちということになります。

そうだとすると、技術指導者は技術指導上、その部分をサポートしていくことが必要になると考えます。しかしコーチも生身の人間ですので、程度の問題はあるにせよ、感情的になってしまうことも想定できます。

 

(ステージ2)
【イラつき発生の背景と原因】
「イラつき」感情は、心に負担(ストレス)がかかって余裕がない状況をベースに、「〜すべき」発想をきっかけに発生しがち

メニューや技術指導に試行錯誤を凝らすことは大変な作業でもあり、加えて「自分のやり方は正しいのか?」「やり方が複数あるが、どれが正しいのか?」「思ったように成果が見えないが大丈夫か?」などの悩みや迷いも多いと推測されます。

そんな葛藤の中、選手が集中力やモチベーションを下げた態度をとったり、やってきてくれといったことをやって来なかったしたとき、ついイラっときてしまうことがあります。

指導作業で脳がフル回転していたり、大人数で余裕がないことをベースとして、こちらの状況も少しは感じる「べき」だと考えていることが「イラつき」発生の原因かと想定できます。

怒り1

 

(ステージ3)
【イラつきの構造と表出する原因】
イラつきの感情は、2つの感情(「本来の思い」と「派生する怒り」)の二重構造で構成されている。「派生する怒り」の感情は、「本来の思い」の前に出てくるパワーがある

人間はイラっときたときに、感情が2層になっているという報告があります。
本来の思い(第1感情)とそこから派生する怒り(第2感情)です。

怒りやイラつきに類する感情は、爆発的なエネルギーがあるようで、第1感情(本来の思い)を押しのけて前に出てきます。

それが相手に伝わると、相手にも自己防衛反応で、何を!という反発心や聞き流すというような反応が起きてしまいがちです。

それは本来の思いが伝わらないということは、指導においてはマイナスになることであり、極力避けなければならないことだと考えます。

ニュースで時々、指導者の暴行や傷害が報道されますが、期待している(第1感情)選手へのものも多いと聞きます。
指導者にも怒り(第2感情)のコントロールが必須であると考えております。

 

(ステージ4)
【イラつきを抑える対策】

事前に、また普段からイラっとする感情(第2感情)に先んじて、自分自信が本当に感じていること(第1感情)を先に表出する、また相手に伝える意識を持つことが有効と考えます。

例えば、上記の例ですと、「きみが心配なんだ」「真剣にやっていたので悲しい気持ちになった」など自分が本当に伝えたい心情、感じた心境を素直にぶつけてみるようにするのも一案です。

私のケースでは、不思議にそのプレーヤーに響いた感じ、表情が観察されました。
その後、ゲーム練習後に自主的にアドバイスを聞きにきました。彼女の長所とそれを生かすための課題を言ったのですが、長所を告げたときに、表情が若干嬉しそうに微笑んだ感がありました。

 

【補足】

爆発的に湧き上がる怒りをとりあえず回避するには、4秒半〜6秒位我慢すると効果的と言われています。
怒りは大きなエネルギーで表出しようとしますが、そのエネルギーの大きさ故、長続きしないという訳です。

それで緊急的に抑えた上で、第1感情(本当に感じていること)を出していくのも一計と考えます。

お試しください。

今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

次回は、「ネット前から後ろに戻るとき失速してしまう!なぜ?」です。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。

*********

バド技術コラム「バド♪Remaking」の内容を実際に講習会でおこなっています。
ご興味のあるかたは、下記のリンクをご参照ください!

「だれうま講習会」(だれでもうまくなるバドミントン講習会)
フェイスブック:https://m.facebook.com/groups/314503432652620
ウェブサイト:http://badlesson.blog.jp/

*********

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

樋口 孝雄バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ

競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
西国分寺バドレッスン for 中高生 代表者
→ (https://minton.jp/Group/detail/158)
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ
堀越高等学校 男子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計8校、一般3団体

この著者の最新の記事

関連記事



空白

空白
ビットコイン取引高日本一の仮想通貨取引所 coincheck bitcoin
空白

空白

空白
bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で
空白

広告

ページ上部へ戻る