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回内動作が上手くいかない!どうして?(グリップ握り方編)
- 2018/6/4
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
バドミントンのオーバーヘッドストローク(上打ち)では、前腕(手首〜肘)を左に捻る「前腕回内動作」が非常に重要になります。
ところが実際に打つ際に、この前腕回内動作が上手くできないケースがよく見られます。
今回はこのケースにグリップの握り方の視点から注目して、原因と対策を探ってみます。
最後までお付き合いのほど、宜しくお願い致します。
(ステージ1)
【原因】親指と人差し指の根元部分とグリップとの間に空間ができていると、スイング時に遠心力でラケットが動いて、床と垂直に立ってしまう
グリップを握る指の主な筋肉は、前腕(手首〜肘)に8割程度が集中しています。前腕(手首〜肘)は、前腕を左に捻ることによるラケット面の前方スイング動作(回内動作:団扇を扇ぐ動作)で中心的な役割を果たします。
ですので、前腕(手首〜肘)の筋肉が固くなってしまうと、上記捻りの動作がしにくくなってしまう分、小指や薬指などを支点にグリップを握る場合、上の方の親指、人差し指、中指は緩めておく必要があります。
(= 親指と人差し指の根元部分とグリップとの間に空間を作る)
しかし、オーバーヘッドのフォワードスイングで、ラケット面先端が左肩甲骨→右肩甲骨→右肩上と上がってきた時、指の上部が緩くなっている分、インパクト時にラケットが床と垂直に立ってしまいがちです。
ラケット面先端は背中で左から右に移動するするため、右外に遠心力が働き、ラケット面先端は手首より外に移動しようとします。
さらに、親指と人差し指の根元部分とグリップとの間に空間があると、手首の角度(リストスタンド状態)にプラスされるため、手首の角度が120度くらい(ラケットが床と垂直)に開いてしまいがちなのです。
ラケットが床に垂直に立ってしまうと、上記の前腕(手首〜肘)を左に捻る動作(前腕回内動作)をした時に、手首が招き猫の手のようになったり(俗称「猫手」:手首の構造上、手首の動く範囲(可動域)が狭く、スイング距離が稼げないため、スイングスピードが落ちてしまう)、
ラケット面が急激に右外に向いてしまったりして、打球が右に飛んでしまいがちです。
(ステージ2)
【対策】親指と人差し指の根元でグリップを挟むようにして支える
親指と人差し指でできる形は、ハサミに似ています。ハサミで紙を切るときは無意識にハサミの刃の根元で切ることが多いはずです(切りやすいので)。
なぜかというと、このハサミの形は3種類あるテコの原理の1つ(第2種テコ)であり、この原理ですと、根元が一番力が入りやすい構造になっています。
つまり、親指と人差し指の根元であれば、挟むだけでグリップはホールドできます。
要は、普段グリップを持っているときは、指で握りこんでいないため、前腕が柔らかくなり、捻るスイング動作がしやすくなります。
それでいて、人差し指が親指の上に来ていることと、人差し指先がややグリップに引っかかった形になっているので、グリップが遠心力で右外に移動するのを抑えてくれます。
加えて、親指と人差し指の根元部分とグリップとの間に空間がないので、インパクト時にも手首の角度を100度くらいに維持しやすくなります。
この手首の角度は、団扇を扇ぐときと同様の角度です。前述の通り、前腕回内動作は団扇を扇ぐのと同じ動作ですので、前腕を左に捻れば、ラケット面は前方に大きく移動してくれます。
お試しください。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「ネット前に行くときに打点が低くなって、後ろに煽られたりする。どうすればいい?」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点ご理解の上でお読み、お試しくださればありがたいです。
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