足が動かず、ノータッチや振り回されてしまう。なぜ?(視線編)

こんにちは。樋口です。

シングルスやダブルスでも、相手がフェイントを入れているわけでもないのに、後ろで打った後、前に落とされてノータッチしてしまったり、あちこちに振り回されてしまったりすることはありませんか?

ノックでは動けていたのに、試合になったら急にということもあります。試合でコーチ席に入っていると、「もっと足を動かせ!」という指示が飛んでいるのを耳にすることもあります。

果たして足だけが原因なのでしょうか?

今回はそんな不可解なノータッチや振り回されを、視覚の観点から考察してみます。
最後まで宜しくお願い致します。

 

(ステージ1)
【原因】自分が打った後の打球を見ているから

月に関してこんな経験はありますでしょうか?
地平線から低く出ている月は、大きく見えて、中空高く上がっている月は、小さく見える。実際見える大きさは同じだそうです。中空高く上がっている月は、周囲に比較するものがないため、目(脳)の錯覚で小さく見えるそうです。

同様に、中空を飛行している自打球を見ても、その位置が自分からどのくらい離れたところを飛行しているかは、正確に捉えることができません。

ましてや、床上にいる相手の位置を知るということは殆どできません。ということは、打球を見てしまっていると、相手の位置が判明するのは、相手が何かを打ってきた時ということになります。

自分が左にいて、相手の位置が反対側の右側、打ってきたのがストレートスマッシュだったら間に合うでしょうか?打ってきたのが、速いカットで右前に落としてきたら拾えるでしょうか?
間に合わないリスクが非常に高くなると考えます。

要は、自分の打球を見てしまうと、相手の位置情報が入ってこない分、相手の返球に間に合わなくなり、ノータッチや振り回され現象が発生しがちになるのです。

 

(ステージ2)
【対策】シングルスは打球後に相手の脚を見る。ダブルスは相手のラケット面を見る

シングルスはクリアーなど大きな展開が多い分、自分の打球後の時間が長くなります。よって、まず相手の脚を見るようにします。相手の脚を見れば、打球後すぐに相手の位置情報が手に入ります。相手が右に動いていれば、自分も右寄りに移動して最速の返球に準備することができます。

ダブルスは、ドライブなど低くて速い球が多い分、打球後、相手のラケット面を見て、位置情報と返球の情報を入手します。

 

(ステージ3)
【目線を送る場所】シングルスは、自分のラケット面 → 相手の脚 →相手のラケット面を繰り返す。ダブルスは、自分のラケット面←→相手のラケット面を繰り返す

(日本ランキングサーキット出場・西村夫妻)

シングルスにおける「自分のラケット面」は自分で打球する時になります。インパクト面を見ることです。次は相手の脚(相手位置情報の取得)、そして、次に「相手のラケット面」を見ます。そのことで、相手が何のストロークを、どこに、どんな速さやタイミングなどで打ってくるかの事前情報が掴めます。

これらの事前情報を元に、相手の打球をより正確に予測し、対応することができるのです。

ダブルスは基本打球後は相手のラケット面と自分のラケット面を見ながら、位置情報や次の打球予測情報を立案し対応を図ります。

 

(ステージ4)
【目線を送る高さ】相手の脚やラケット面を見るときは、ネット上の白帯の下からネットの網越しに目線を送る

ネットの上から見ようとすると、身体が伸びきってしまうため、スマッシュやカットなど急角度の返球に即応することが困難になってしまいます。

そこで、ネット上の白帯の下から網越しに相手を見るようにします。若干アゴを引いてネット越しに覗きこむような上目遣いで見ます。

膝は曲げすぎると、身体が安定しすぎて、俊敏な動きに支障が出るため、股関節を軽く曲げて軽い前傾姿勢を作るようにします。その過程で自然に膝は適度に曲がります。

このような姿勢を作ることで、相手側の情報がいち早く手に入る分、対応が速くなります。つまりは動きが速くなるという現象として現れるのです。

お試しください。

今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

次回は、「トスマシンを使った1人練習のススメ」です。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。

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樋口 孝雄バドミントン技術指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
中高生のためのバドミントン技術レッスンプロジェクト(西国分寺)代表者
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

堀越高等学校 男子バドミントン部
実践学園高等学校 女子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計10校、一般3団体

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