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プッシュやドライブ時のグリップの作り方
- 2017/8/28
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
プッシュやドライブ時のグリップは非常に微妙で繊細です。
そして、とても重要です!
ラケットの軽量化、弾きの向上など、その進化に伴い一昔前とは技術が若干異なってきています。
今回はプッシュとドライブ時のグリップの握り方について考えてみます。
最後までお付き合いにほど、宜しくお願い致します。
【構築編】
(1)ドライブやプッシュは、ハーフウエスタングリップが便利
(2)なぜ、ハーフウエスタングリップなのか?(特長)
イースタングリップの打球を沈められる性質と、ウエスタングリップの打球を面に当てやすい性質の両方を半分ずつ持ち合わせたグリップだからです。
ラケット面はイースタングリップの性質が出て、手首より内側になります。そのことで前腕回内動作(手首〜肘間の腕を左に捻る動作)にて、浮いた球を床に向かって角度をつけ、はたき落せます。
ラケット面は立てた時に、左斜め前を向いていますが、手首をやや右に反らせば(または親指を前に向ける)、ラケット面は簡単に真っ直ぐ前に向きます。これはウエスタングリップの特長のおかげです。
【過去の経過編】
(1)ドライブやプッシュは、どのグリップ(握り方)が主流だったか?
バドミントンのグリップ方法は、大別すると2つあります。
①イースタングリップ(包丁を持つような感じで握る;リンク→フォアグリップ)
②ウエスタングリップ(フライパンを持つような感じで握る)
一昔前までは、ドライブやプッシュはウエスタングリップでの指導が主に行われていた時代がありました。
(2)なぜ、ウエスタングリップだったか?
低く速い球が飛び交うドライブやプッシュは、オーバーヘッドストロークの基本グリップであるイースタングリップですと、面が左を向いている分、面を正面に捻りにくかったり、捻るのに時間を取られてしまい、対応が上手くできませんでした。
そういうわけで、最初から面が真っ直ぐ正面を向いているウエスタングリップを推奨したわけです。
(3)ウエスタングリップの限界
ところが、ラケットが日進月歩の進化を遂げるとともに、軽量で弾き性能が向上すると、ドライブやプッシュでも鋭く伸びのあり、かつ重い球が打てるようになりました。
そうすると、今までのウエスタングリップでは、弾かれてネットしたり、押されてしまったりと不都合が出てきたのと、逆に自分がヒットした時に、弾きが良くなった分、バックアウトなどが出やすくなりました。
ウエスタングリップの致命的な欠点は、手首支点でラケット面が大きくスイングできないところです(手首の可動域の狭さ)。ラケットを立ててインパクトしてから、前に手首は最大90度しか倒れないのです(掌屈)。
ですので、スイングは肘を伸ばす動作(伸展)で前に押すような形になる分、スイングに時間がかかって遅れたり、コースを変えにくかったり、ちょっと浮いた球も床に向かって角度をつけて打ち込みにくかったりという使いにくさがありました。
手首関節は7つの小さな骨で構成されており、あらゆる方向に自由に動きます。しかし手と前腕(手首〜肘)の表裏には、手を操作する筋肉がコード状に縦方向に配線されている関係上、上下に手を反らしたり、曲げたりする(掌屈、底屈)のは、大きく動かすことができないのです。
グリップの握り方もラケットや技術の進化と共に変化していきます。
是非、お試しください。
参考:
①前衛プッシュ(基礎)
②ドライブ(基礎)
③ドライブ(応用)
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「基本姿勢(構え:パワーポジション)を見直す」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。