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左手を下げないで上げておくためのコツとは?
- 2017/6/5
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
左手はバドミントンにおいては、黒子(くろこ)的な存在です。
ラケットを持っている右手と違い派手さはありませんが、上半身や身体のバランスをとる重要な役割をしています。
特に激しい動きが伴うバドミントンにとっては、とても重要です。
左手を上げていないと、ダブルスの前衛でバック側に来た球も左にバランスを崩してしまったり、ラウンド側に来た低い球をスマッシュしようとして、左に上半身が回転してしまって、床にシャトルを叩きつけてしまったりすることもあります。
そんな重要な左手ですが、どうしても下がってしまう、何度もコーチから「上げて上げて」と言われても、気がつくと下がってしまっている。
どうしたら、左手が下がらないようにできるでしょうか?
今回も最後までよろしくお願い致します。
【原因】左腕、左手、左指全体の筋肉が緩んでいるため
左腕全体を支えているのは筋肉です。骨があり、それをいくつもの筋肉で支えているというのが腕の解剖学的構造になっています。
腕を上げた状態ですと、下向きに重力がかかる分、筋肉が緩んでいると、手や肘といった、骨が大きくなっていたり、骨や筋肉の密度が多かったりする部分が下に落ちやすくなります。それを維持するには筋肉的に負担がかかり、なかなか腕を上げているという姿勢維持が苦手ということになります。
【対策】指に力をいれるようにする
サッカー日本代表の浅野選手がゴールを決めるとおこなうポーズ「ジャガーポーズ」、まさにあの状態が指に力を入れた状態になります。
そして、前衛プッシュとドライブはジャガーポーズ、それ以外のケース(オーバーヘッドやサイド、アンダーなどのストロークなど)は、指をピンと伸ばして指に力を入れた(甲側の手、腕の筋肉が硬直する)ほうがやりやすいです。
【理由】なぜ、指に力をこめると腕が下がりにくくなるのか?
あの形で、第2指関節あたりに力を入れると、腕が硬直します。指を動かす(曲げる、伸ばす)筋肉の多くが前腕(手首〜肘)に集まっていますので、指先から肘までは棒のように硬くなって、手首関節が曲がって手が下に垂れ下がるという現象が防止できます。
手は軽くはないため、下がると腕全体も下がりやすくなりますが、それを防げる分、下がりにくくなります。
そして、硬直した前腕の筋肉群の下には、肘関節を跨いで上腕(肘〜肩)から接続している筋肉(力こぶ;上腕二頭筋、上腕裏側;上腕三頭筋など)があるため、それらの筋肉群も若干硬くなります。
それらが硬直すると、肘関節が引っ張られて曲がりにくくなるため、肘が下に落ちにくくなる分、腕が下がりにくくなります。
そして、上腕の筋肉群は肩の骨に接続していますので、肩を上腕側に若干引っ張る形となり、肩関節から腕全体も落ちにくくなります。
上記、3重効果により、手、肘、腕全体が落ちにくくなるため、左腕全体も下がらない効果が期待できます。
【補足】そもそも左手が下がると、なぜバランスが悪くなるのか?
上記【理由】を全く逆におこなった場合ということになります。
手を下げることは、指、手、腕、肩各筋肉が弛緩した(緩んだ)状態になります。ですので、連動した肘関節、肩関節も弛緩した結果、下方向に下がってしまいます。
肩が下がると、上半身全体も左に傾いてしまうため、バランスが悪くなるのです。上半身が傾くと、上半身が接続している骨盤にも傾きが伝わり、左下半身も左に傾くこともあります。
以上、練習の参考にして戴ければ幸いです。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回は、「技術の定着は、体育館で起きてるんじゃない、自宅で起きてるんだ!(静止時フォームチェックの大切さ) 」です。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。