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ドライブショットを物凄くコンパクトに強く打ちたい!
- 2016/11/14
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは。樋口です。
ラケットのシャトルを弾く反発力が向上するにつれ、ドライブショットを打つ打法もよりコンパクトになってきています。要は、肩から先の関節で、より先端の関節(より非力)を使ってもドライブが打てるようになってきています。
スイングがコンパクトになることは、スイングにかかる時間が減ることで、シャトルが相手に戻るまでの時間が短くなることを意味し、相手のスイング準備時間を削り、ミスを誘う効果が期待できます。
とはいえ、小さく非力な手首関節や指関節だけでは、速い球や重い球には、充分に力が載った返球がしにくいのもまた事実です。
そこで今回は、テイクバックなどを極限まで削りつつも、速いドライブに対応したドライブを返球する打法を、4ステージにて考えてみました。
今回も最後までお付き合いください。
(ステージ1)
【ベースとなる考え方1】腕での力の伝わりかたを理解して、効率化させる
腕には複数の関節がありますので、力が腕を伝わる際には、複数の関節で区切られたパーツ(上腕、前腕など)の繊細な協調と連動(運動連鎖)が必要になります。人間で例えれば、伝言ゲームやバケツリレーといったようなものでしょうか。
【ベースとなる考え方2】スイングするための力は、波状で腕を伝わっていく
縄跳びの紐を床のうえに真っすぐに置いて、上下に持ち手を動かすと、上下の波が、蛇のように手前から先端に向かって伝わっていきます。
この現象を腕でも応用してスイングを考えていきます。
腕は手前の上腕(肩〜肘)の方が一般的に太く(上腕二頭筋(力こぶ)と上腕三頭筋(反対側))そして、上腕の手前には肩関節周りのやや大きな筋肉(三角筋、肩甲骨周りの筋肉(ロテーターカフ)、大胸筋、広背筋など)がありますので、手首や前腕(手首〜肘)などの小さな筋肉群を使うだけでなく、それら肩周りや上腕の筋肉をパワーの源として動員します。
肩や上腕周りで発生したパワーを波状にして、腕先端にあるラケットまで伝えていきます。
(ステージ2)
【具体的な動作】フォアドライブで構えた時に①右肘を支点とした前腕回内動作 ②ラケットの先端を前に押し出す動作(右肘関節を伸ばす動作(伸展))をミックスする
右肘支点の回内動作(前腕(手首〜肘)の左回転動作)とラケット先端を前に押し出す動作のミックス動作を行うと、上腕が身体側からやや右外に移動します。この動き(上腕内旋動作)には、肩周りや胸と背筋の一部が関与しますので、手首や前腕などより大きな力を発揮できます。
この上腕の動作は肘関節を越えて、前腕にも伝わり、前腕も右方向に移動し始めます。上腕を右外に捻り出す動作と同時に、右肘関節を前に伸ばす(伸展)動作を入れると、手首関節やラケットのシャフト手前部分に支点が出現します。
その支点の先(ラケットの先端側)は、テコの原理(第1種)に基づいて、左方向にスイングを始めます(前腕回内動作)。
動き始めは前腕回内動作でスタートし、ラケット面が動き始めたら、すぐに右肘関節をまっすぐ前に伸ばす動作をいれます。右肘がまっすぐに伸びきって(手首は右肩の正面になるようにする)、ラケットの打球面が真下を向く状態でフィニッシュするようにします。
(ステージ3)
【期待される効果】
テイクバックとフォワードスイング(前にラケットを振る)動作が同時にできる分、スイングにかかる時間を半減でき、速い返球が期待できる。
このスイング法は、テコの原理の応用により、テイクバックの時間を単独で取りません。上腕を右に動かすことがテイクバックに相当するのですが、テコの原理で支点(手首関節やラケットのシャフト上)より先端部分は、テイクバック動作と同時に、ラケットを前方にスイングする動作(フォワードスイング動作)を行っているのです。
よって、ラケット面を後ろに引くテイクバックと、前に振るフォワードスイングを別々に行なう通常のスイングに比べて、スイングにかかる時間を2分の1に短縮できます。より速いタイミングでの返球が可能になります。
※シャフト中央に支点を置けるようになると、さらに速い対応ができるようになります。
(ステージ4)
【練習方法】
①手投げ
②ドライブ打ち合い
お試しください。
次回は、「練習後の筋肉リカバリー(回復)とは?」です。
今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。