新しい技術を自分で増やしてより早く上達するコツ

こんにちは。樋口です。

私が指導を始めた頃、10年くらい前になりますが、その頃は理論に基づいた技術をやさしく伝える指導が、今ほど世間に公開されている状況ではありませんでした(決してなかったわけではなく、メディアやプロコーチのような伝える媒体が少なかったと考えています。「私がやってきた練習方法の紹介」という切り口の情報が多かった印象があります。)。

当時に比して、現在は優秀なプロコーチの方々、技術について解りやすい書籍やインターネット教材などが数多く出てきており、最新の技術情報や理論が、一般プレーヤーの手にも入りやすくなってきているなあと感じます。よい時代になってきました。

今回は、そんな好転する状況の中、獲得した新しい技術を基にして、どうやって自分で新しいテクニックや上達方法を創出し、上達速度を3倍、4倍にするかを4ステップで考えてみたいと思います。

今回も最後までお付き合いのほど、よろしくお願い致します。

 

(ステップ1)
【定番方法】学んだ新技術を復習する

ブレイン

プロコーチや教材は、いつも通常練習時に私たちと共にいるわけではありません。そこで、復習に頼ることになります。

復習は古来からある定番の方法です。メモなどをまとめ、忘れないようにして、通常練習や自宅で再現練習を繰り返します。

人間の脳は、繰り返すことによって、神経回路の効率化(不要な回路を切ってしまう取捨選択)を行いますので、反復練習は効果的な練習法です。復習しないと忘れてしまう(学習の可逆性)というのは、使う比率の低いものは消去するという、有限な脳細胞の効率的な使い方とも言えます。

 

(ステップ2)
【新技術の多角化利用】新たに獲得した技術を利用できそうな類似状況を、具体的に考えてみる

考える

新しい技術を学んだ際に、その技術(打法や身体の使い方のコツ等)は、何かのストロークや試合での1場面(状況)を切り取ったノックやパターン練習でおこなわれる場合がほとんどだと考えます。

例えば、弊コラムの強襲スマッシュ強襲への返球方法(→2016/5/16「スマッシュ強襲に手が出ない。レシーブとりあえず何とかしたい!」)を例にとってみると、「強襲(予想に反して)放たれたスマッシュ」が場面(状況)になります。

この状況について、類似した性質の状況を、より具体的に推測してみます。
例えば、「ダブルスで、こちらのスマッシュレシーブを、予想に反して前衛がプッシュしてきた」、「スマッシュがボディに急に打たれた」「ダブルスでサービスプッシュを飛びついて打たれた」「クロス方向からスマッシュ急襲を受けた」「シングルスでサイドラインギリギリにスマッシュを打たれて、身体や腕が伸びてしまった」etc.

こんな感じです。より具体的に状況を想像してみるのが、ポイントです。書き出してみると、論理を司る脳前部にある「前頭連合野」という部位が、脳内で感覚的(直感的)なアイデアを理路整然と整理してくれるので、さらなるアイデアが出やすくなります。

 

(ステップ3)
【オリジナルメニュー化】 出てきた類似状況の文章の後ろに、「〜ときに、**(新技術内容)するコツ」 「〜場合に、**(新技術内容)する技術」をつけてみる

コネクト

上記の例でいうと、「ダブルスで、こちらのスマッシュレシーブを、予想に反して前衛がプッシュしてきたときに、レシーブをなんとかするコツ」、「シングルスでサイドラインギリギリにスマッシュを打たれて、身体や腕が伸びてしまった場合に、レシーブをなんとかする技術」

こんな感じです。これで、オリジナルメニューのタイトルと応用できる状況が、具体的に浮かび上がってきました。

 

(ステップ4)
【オリジナル練習メニュー化】オリジナルメニューをノックやパターン練習で再現する

画像)ノック

上記、「ダブルスで、こちらのスマッシュレシーブを、予想に反して前衛がプッシュしてきたときに、レシーブをなんとかするコツ」の例でいうと、「基礎打ちのプッシュ&ネット」、「ネット前からプッシュノック」、「半面2ー1で、1がロングサーブを上げてスマッシュを後衛に打たせて、ドライブレシーブ、前衛にプッシュさせてそれをレシーブ..」など、状況を具体的に想像して、練習メニューを創出します。

難しい部分は取り出し、単独メニューにしたりして(上記例なら、「基礎打ちのプッシュ&ネット」、「ネット前からプッシュノック」)先に行うと、上達がスムーズになります。

 

【補足】
技術というものは、上記のように多角的な視点で考えてみると、良い意味で「応用という名の使い回し」が出来ると考えます。しかし、メリットはそれだけではなく、具体的な状況を脳にイメージ(疑似体験)させることで、本番予習効果も期待できます(イメージトレーニング)

イメージトレーニング

普段の練習では、こんな練習方法があって、これはこんな効果があるという流れになります(ときには何も意識しないで、こなすだけのこともあるでしょう)が、今回の方法は、こんな技術を学んだから、こんな場面や練習方法も有だねというある意味、逆説的な発想になります。それにより、ピンチにも自らより考え、行動できるようになると期待できます。

お試しください。

次回は、「初心者メニューをこなす際の注意点〜マニュアル補足」です。

今回も最後まで、お読みいただきありがとうございました。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。

 

 

 

 

 

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樋口 孝雄バドミントン技術指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
中高生のためのバドミントン技術レッスンプロジェクト(西国分寺)代表者
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

堀越高等学校 男子バドミントン部
実践学園高等学校 女子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計10校、一般3団体

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