いまだから改めて考える「フォアハンドグリップ」の握り方

こんにちは、樋口です。

4月から1ヶ月ほど過ぎました。
中高の部活を始め、社会人など、新たな環境でバドミントンを始めた方も多いと思います。

いまこの時期だからこそ、改めてオーバーヘッドで使うフォアハンドでのグリップ(ハンドル)の握り方を2つのステップで考えてみたいと思います。

今回も最後までお付き合いのほど、よろしくお願い致します。

 

(ステップ1)
【現状1】フォアハンドグリップの握り方は、様々な方法が存在する。基本、自分に合う方法を選ぶか、合うものを自分流にカスタマイズする

フォアハンドグリップの握り方については、特に規定があるわけではありません。剣術に様々な流派があるように、グリップの握り方にもいろんな考え方が存在します。

小指寄りの指で握る方法、人差し指と親指で握る方法、指全体でキツ目に握る方法、親指を外すようにして残りの4本で握る方法などなど、千差万別です。

これが正しいとか、これが決定的に不利益があるということはないので、自分に合う方式を選ぶというのが、現実的な選択です。

 

【現状2】普段(握りこみ前)は緩めに握っているのが主流

いくつかあるグリップ握りこみの流派でも、最近の傾向としては、緩めに握るということが主流になりつつあります。

バドミントンは、ラケット軽量化の加速、シャトルの軽さなどがあいまって、指での握りこみ動作や波状の腕のしなり、腕の旋回や捻り動作などが、ラケット面の先端(ラケットヘッド)のスイング加速度を高め、シャトルの速度向上に貢献しているからです。

前腕の腱

きつく握った場合は、腕や肩、指が硬直するため(特に前腕(手首〜肘)には、指を動かす筋肉や腱の約8割が集中しているため、硬直してしまいます)、上記のような、パワーが腕などを波状に伝わっていく動作(運動連鎖)が、できにくくなる分、打球速度にマイナスの効果が働くと考えます。

 

(ステップ2)
【提起】いくつかのメリットを考慮して、人差し指と親指メインで握るグリップを使ってみる

フォアハンドグリップ1 フォアハンドグリップ2 フォアハンドグリップ3 フォアハンドグリップ4 フォアハンドグリップ5 フォアハンドグリップ6 フォアハンドグリップ7 フォアハンドグリップ8 フォアハンドグリップ9 フォアハンドグリップ10 フォアハンドグリップ11 フォアハンドグリップ12

この方式では、親指の根元のところにグリップを置き、人差し指で上から挟む感じでキープします。余った中指〜小指を普段は緩めておいて、ラケット面が前に移動する時握り、小指から握りこんでいきます。

こうすることで、ラケット面の回転半径が指から打点までと短くなるため、スイング加速度が飛躍的にあがります(角運動量保存の法則)。

前腕の腱

また、人間の親指だけは、前腕の内側に他の指とは分離した形、単独で筋肉と腱が存在しています。親指を握り指として使うと、前腕の内側が硬直する分、前腕を内側に捻る前腕回内動作(オーバーヘッドストロークで必須の動作)が、若干やりずらくなってしまいます。

今回ご紹介したグリップ操作法は、親指がシーソーの支点軸のように動かず、グリップが親指の周囲をシーソーの板のように動くため、親指を握り指として使いません。その分、前腕の内側が硬直せず、前腕回内動作がよりスムーズにおこなえるため、打球のスピードアップに貢献する効果が期待できます。

 

【その他の期待できる効果】

①親指と人差し指の根元で挟んでいることで、グリップが回ることなく、面が安定する

ゲーム時でシャトルを待っている時(インプレー間)、グリップをグルグル回すのを時折見かけます。握り方が安定しない方がすることが多く(握り方がわかっている方は問題ないのですが)、インパクト時のブレでミスをしてしまうことも少なくありません。

テコの原理(第2種)

親指と人差し指の根元で挟むように握ることで、テコの原理(第2種テコ)が働き、支点に近い指の根元の方が、グリップを挟む力が大きくなります。

よって、グリップのズレやブレを防ぐ効果が期待できます。

 

②手の平の向いている方向と、ラケット面の向いている方向が一致するため、コース狙いが容易になる

上記写真(ステップ2の③)のように、ラケット面を上に向けて、親指の根元の上に載せて、人差し指根元で挟むと、手の平とラケット面の向きが一致します。

よって、打球時に、手の平の方向を意識できさえすれば、自動的にラケット面がそちらを向くというように、コース照準が合わせやすくなります。

 

お試しください!

 

次回は、「せっかく前衛で高い球に触っても、浮いてしまう。どう沈めればいいの?」です。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。

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樋口 孝雄

樋口 孝雄バドミントン技術指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
中高生のためのバドミントン技術レッスンプロジェクト(西国分寺)代表者
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

堀越高等学校
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計8校、一般2団体

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