「アーーッ!うまくいかない!」~試合でイライラするココロのしずめかた

こんにちは、樋口です。

試合でミスを連発したり、いけると思った試合で急に崩れたとき、相手の得点が止まらないときなどなど、イライラしたり、自暴自棄になったりした経験はありませんか?

思い通りにならないとき、ネガティヴな感情に支配されると、結果も思わしくないものになりがちです。

今回は、最新の「アンガーマネジメント(怒りのコントロール理論)」の観点から、試合中にイライラしたときの対処法を考えてみます。

今回も最後まで、お付き合いのほど宜しくお願い致します。

 

1.【影響】イライラすると、身体や脳のパフォーマンスが落ちる

大脳辺縁系

イライラなどを感じると、脳の中心辺り(大脳辺縁系:人間の脳は年輪状になっていて、中心にいくほど、爬虫類なども持っている原始的な脳になります。)にあり、怒りや悲しみなどの感情をコントロールする部位(扁桃体)が活動します。

そうすると、ヒトの理性を司っている頭前部にある脳(前頭連合野)ですが、この司令塔のコントロールが効きにくくなってしまいます。その分、ストレスに対応するための指令物質(ホルモン:アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなど)が放出されて、生命維持で大事な脳を最優先に働かさせるため、筋肉や内臓などの動きを抑えてしまいます。

なので、怒りの感情がエスカレートしたり、筋肉が上手く動かなかったり、お腹が痛くなったりと、競技パフォーマンスの低下を招くリスクが高くなります。

 

2.【原因】イライラしてしまうのは、「〜なはず」などの「思い込み」に囚われているから。

怒り

中高生など精神的、人生経験的にも未熟な思春期の子たちを多く指導していると、このような感情のコントロールを失ってしまうケースにはよく遭遇します。(ですので、欧米の一部では 「アンガーマネジメント」が、学校必須カリキュラムです)

彼らに見られる考え方の1つに、「はず」というものがあります。
例えば、「こんなはずじゃない」「もっとできるはずだ」、試合に当てはめると、「こんなスマッシュ、練習じゃとれていた。とれないはずがない」「こんな相手に負けるはずがない」というような考え方です。

これらの考え方(思い込み)にしがみついてしまうことで、現実が違うものになり、裏切られたと感じ始めたときに、大きな怒りが生まれ、「不甲斐ない」自分に向かってしまうと考えられます。
(ダブルスのパートナーに向かうこともあるでしょう。)

 

3.【緊急対処法】「不甲斐なく」感じる自分を許す(寛容性を示す)マジックワードを言い聞かせる

マジックワード

指導経験上、思春期の中高生にかけて非常に即効的効果のあった「マジックワード」は、自分を許してあげるという内容のものです。
イライラや怒りに囚われている人間には、以下の4点をポイントとしたマジックワードをインターバル時などに語りかけます。

①確実に試合で自分を応援できるのは、自分だけである。
②その自分が自分を責めたら、自分が可哀想だ。
③あなたは自分に厳しすぎる。もっと自分を許してあげよう
④納得がいかなかったら、自分が全力を尽くしているかどうか(きたかどうか)で、自分を評価する(結果だけでなく)。

自分自身が自分を落ち着かせるときにも、上記4点のマジックワードの要旨をアレンジして語りかけると効果が期待できます。

要は、「自分はもっとできるはずだ」「勝ててしかるべきだ」などの思い込みに縛られて、狭くなっている自分への認知の許容範囲を拡げてやる作業になります。しかし、試合中などは、血液によるブドウ糖(脳の唯一の栄養源)が、筋肉に回ってしまっている関係上、脳は思い込みが真実か検証する余裕はありません(頭が真っ白といわれる状態)。

ですので、人間の寛容性に訴えるマジックワードで、その場をしのぎます。

 

4.【根本的対処法】自分自身で思い込みワードに囚われていないか、日頃の出来事を1つずつ検証してみる。

成長

この「はず」「べき」といった思い込みワードは、基準の曖昧なものです。

例えば、「練習でスマッシュがあれだけ速かったのに、今日の試合では遅い。自分は本番に弱い」等は、ありがちな傾向の考え方です。
しかし、実際、冷静に検証してみれば、練習会場の学校体育館は、天井が低くく、しかも夜間で、打球音が反響して、打球が速いように感じていた。など、その考えが、思い込みであったことに気づくこともあります。

思い込みに囚われて、勝てる試合も台無しにしてしまわないよう、上記のような作業を試合後や日常的におこない、自分の脳に事実をしっかりと納得させていくこと(認知作業)が効果的と考えます。

お試しください!

(※他人が自分を責めてきたケースは、また回を改めます。)

次回は、「オーバーヘッド緩い運動連鎖(全身・中間動作)の構築」です。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。

※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。

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樋口 孝雄バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)

投稿者プロフィール

バドミントン技術研究・指導者(フリーランス)
1966年2月4日生
東京都国分寺市在住
実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ

競技歴:1982~2001年
指導歴:2002年~

私のバドミントン生活は高校から始まりました。運動系全般が苦手な私でしたが、何かスポーツをやりたくてバドミントン部を選びました。
当時、技術指導者はいませんでしたので、仲間よりワンテンポ遅れてしまう自分が、どうしたら理論的に技術が身につくかを、常に考えるようになっていました。この頃の背景がベースになり、今の私の技術指導スタイルが確立されたといえます。

元来、教えることが好きなこともあり、十数年前に小学生の指導を始めました。時間が許す限り、バドミントンのみならず、他競技のDVDや書籍etc.情報を集めては分析・検証し、よりシンプルでわかりやすいスキルアップ方法とは何か、知識と経験を積み上げてきました。現在は、技術指導者のいない中学生を中心に、学齢前から成人までのサポート活動をしております。

同じ指導でも、すぐ体現できる人もいれば、時間のかかる人もいます。指導する側にも、個性を生かした工夫が求められていると、身につくまでの道のりが遠かった私自身の体験から、感じています。

これまでの蓄積と、今後のさらなる追求を少しでも共有でき、特にお悩みを抱えている方々の微力ながら、お役に立つことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

競技歴詳細:

東京都立小平西高→法政大学バドミントン同好会72

主催指導活動:

「癖動作矯正指導法」研究及びレッスン
→(http://minton.blog.jp/archives/306166.html)
西国分寺バドレッスン for 中高生 代表者
→ (https://minton.jp/Group/detail/158)
バドミントンNPO団体 東村山フリューゲルス代表者

外部指導活動(東京都内):

実践学園高等学校 女子バドミントン部ヘッドコーチ
平成29年度全国中学生大会神奈川代表コーチ
堀越高等学校 男子バドミントン部
練馬区立中村中学校
東久留米市立中央中学校
他中高計8校、一般3団体

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