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バドミントンで最初にぶつかる壁~回内動作
- 2016/3/14
- バド♪Remaking, 日替バド定食
こんにちは、樋口です。
バドミントンの振り癖などに悩まれている方たちを見て感じるのは、前腕の回内(自分側から見て左回転)動作が十分にできておられない方が多いという点です。この部分を放置したまま、ほかのストロークやフットワークを入れた練習をおこなってしまうと、癖のあるフォームが全身に及んでしまうリスクが高いです。
各動作は連動しているため、誤った動作が1つ身に付くと、それを補うべく別の部位に基本とは異なる動作が構築されてしまうのです。
この重要な回内動作をマスターするべく、3つのステップで考えて行きたいと考えます。
(ステップ1)
【概要理解】 前腕の回内動作は、運動連鎖の一部分である。
以前のコラム記事で、運動連鎖とは、何かということを、日体大の学者のかたの動画でご紹介しました。➔(「パワーはどうやってシャトルまで伝えればいいの?」2015/12/07)
基本的に、下半身(骨盤付近)の大きな筋肉群(大殿筋、モモ裏(ハムストリングス)など)で発生したエネルギーを、上半身(体幹) → 肩(肩甲骨)→ 二の腕 → 肘 → 前腕 → 手首 → ラケットというように伝えるのが、効率よく行くとされています。これを、運動連鎖とよびます。
(ステップ2)
【取り組み順位】 前腕回内動作を、運動連鎖中まず最初に取り組む
但し、いきなり下半身と上半身に時間差のある、この連鎖動作を導入するのは、身体操作上、中々難しいです (バラバラになってしまいます)。
バドミントンは、この敷居の高い運動連鎖を、最初の段階で作らなければならないところが難しいスポーツです。ですので、連鎖動作の一番ラケット寄りの動きを、まずマスターしてから全身に移っていきます。
まず、ラケットを動かす動作ですが、前腕(肘〜手首間の腕)を左回転する動作です。(手首は使いません)
似た動作は、うちわで顔を扇ぐ動作で、「前腕回内」動作といいます。
オーバーヘッドストロークの運動連鎖を作る過程の最初に作るフォーム動作になります。
前腕のみ、骨が縦に2本(前ならえした状態で)になっており、前腕の中間あたりで2骨が交差できる構造となっています。そこと手首部分に「回内筋」という筋肉があり、左に前腕を回転させます。そこからのプチ運動連鎖で、ラケットがうちわのように動いてくれます。
(注意!: 回内動作時に、手首は絶対に折り曲げたり、反らしたりしないでください(手首の固定)。それだけで、運動連鎖が壊れて、手首部分からエネルギーが逃げてしまいます。運動連鎖は、本当に繊細な身体操作が必要なのです。)
(ステップ3)
【実践】 回内動作の実践と練習方法
回内動作のマニュアルと練習メニュー
↓クリックで拡大してください↓
【運動連鎖の構築練習ステップ】
(前段) 運動連鎖とは?(→「パワーはどうやってシャトルまで伝えればいいの?」2015/12/07コラム)
①グリップ(ハンドル)の握り方構築 (→「いまだから改めて考える「フォアハンドグリップ」の握り方」2016/5/30コラム)
②前腕回内動作の構築 (→今回)
③緩い運動連鎖(全身)の構築
④詳細な運動連鎖(全身)の構築
(1) テイクバック時 (→「オーバーヘッドでなぜ、振り回してしまうの?」2015/11/02)
(2) フォワードスイング時
(3) フォロースイング時
次は上記③「緩い運動連鎖(全身)の構築」に移ります。別の回に改めさせていただきます。
次回は、「後ろに動き出すときに、身体が正面を向きにくい目線の使い方」です。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
※指導で、実際に有益な効果があがったことを確認の上で、報告しておりますが、技術の答えは、一つではないと考えております。他の指導法を否定する意図はございません。その点、ご理解の上で、お読み、お試しくだされば、ありがたいです。