いつもバド×チェックをご覧頂きましてありがとうございます。近藤です。
丸々一ヶ月更新が滞ってしまい申し訳ありませんでした。復活します。
久しぶりになってしまったので、前回の内容を振り返ってみたいと思います。
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◎動きのしなやかさには、背骨のしなやかさが、まず大事なのではないか?
◎アスリートの画像などを見ると、身体の中心から力を発生させているのではないか?
◎動き作りの成り立ちを考えていくと、進化の過程からわかることがあるのではないか?
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これらの疑問を解決するために、色々調べてみたのですが、最終的に2冊の書籍に辿り着きました。
『デクステリティ巧みさとその発達』ニコライ・A・ベルンシュタイン
こちらは、優れたアスリートが見せる「巧みさ」「巧みな運動」とは、どのように成り立ち、それらを養うためには、どのようにしたらよいのかを、進化の過程と脳の発達から説明をされています。そして「巧みさ」の発達は、厳しい生存競争が生んだ脳発達と結論づけ、その発達段階を4つに分け、書かれています。
『写真でみる乳児の運動発達』Lois Bly
こちらは、乳児の生後10日から12ヶ月まで、つまりこの世に生を受けてから人間が立ち上がるまでの過程を、運動発達の観点から詳しく説明してくれています。どの段階で、どのような力や感覚を養い(例えば、うつ伏せの姿勢で、肩甲骨周囲を安定させる力を養うなど)動作を成り立たせているのか?そのようなことが、事細かに書いてあります。
この2冊が非常にリンクするのですが、それは運動発達ではよく述べられることなのですが、「進化的発達は、個体発達の初期に要約された形で現れる」という言葉です。
これは、分かりやすく言い直せば「人類の進化の過程で起きた発達の歴史は、個体発達、つまり赤ちゃんの発達に現れる」となります。
もっと言えば、赤ちゃんは、何億年とかけて獲得した直立二足歩行までの段階(魚類→両生類→爬虫類→鳥類→哺乳類)を生後1年間で獲得するのです。
私はそちらの生物学の専門家ではないので詳細には触れないでおきますが、現に赤ちゃんは妊娠数週間の間、エラを持ち、羊水の中でお魚のように過ごします。
生まれてからも、しばらくは自分の身体がどのような形をしているのかも、どのようにしたら身体が動くかもわかりません。それは、さながら腕や脚といった四肢のない魚のような状態であり、赤ちゃんが感じるのは、重力を通じた「床」との支持関係です。
つまり、人間の進化の過程と、赤ちゃんの発育発達の過程を考えていけば、動作の成り立ちのヒントが得られるのではないか?という結論になったわけです。
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ベルンシュタインは、「巧みさ」と「脳の発達」を4つの発達段階に分けている
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なかなか難解な書籍なのですが、(私もすべて理解できていないと思います。)ベルシュタインは「脳の発達」を4つ発達段階(レベルA・B・C・D)に分けており、「巧みさの発達」はその脳の発達により生じたものだとしています。
そして、その最も古い脳構造であるレベルAは「首と体幹の制御」を担っているとしています。
腕や脚は、「水中」という刺激がなくなって始めて現れ、「四肢の制御」には、次の段階の脳構造であるレベルBが担っているとしています。
この書籍を読まないと何のことやらさっぱり分からないと思うので、恐縮なのですが、
つまり、「四肢の制御・コントロールをする以前に、首や体幹の制御・コントロールが前提条件として必要」ということです。
これに関して、ベルシュタインは多くの理論を残しています。
「最低次のレベルAによって体幹が強化されて、動きが協応するようになり、その後のより高次の運動が進む」
「二次的な多くの要素が足りないために動作が不完全なものになることはよくある。」
「低次レベルが背景で協力して動作の調整をするようになることを、動作の自動化と呼ぶ」
ここからは、私の至った結論ですが、
「まず最初に行うべきことは、首や体幹の動き作りと安定感、つまり制御する能力の発達ではないか」
ということです。
「それが、動作の成り立ちの基礎であり、より高次な運動する際に、背景レベルで無意識下で行われる協応関係ではないか?」
そんなふうに現在は考えています。
文字ばかりで、小難しい話をすみません。次回は、背骨まわりのお話とその動き作りのためにどんなことをするのかをご提案したいと思います。
本日も最後までお読みいただいてありがとうございます。
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東京都練馬区大泉学園というところで、パーソナルトレーニング専門のスタジオを運営しております。
姿勢と痛みの改善専門パーソナルトレーニングスタジオ「コア・リファイン」
バドミントン選手もトレーニングに来ています。
もし、お近くに来られたらぜひ遊びにいらしてくださいね。
セッション中は対応できないですが(笑)
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